チョー楽しいメンタルフローな組織創り

企業文化、環境変化を利用した自然な人づくり、心理的安全性、フロー、社員研修、アドラー心理学などを中心に投稿

『映画てんびんの詩からビジネスの神髄を学ぶ⑤』

2021年03月15日 | 伝える力

近江商人の商売の極意 「三方よし」とは?


   『映画てんびんの詩からビジネスの神髄を学ぶ⑤』

もしも自分が、この映画を使って研修を行うとすると?
と考えて質問を作ってみました。

【質問1】、映画の中でてんびんの意味が述べられており、それが、

『売り手と、買い手の心が一つになった時に商品を買っていただける』

ということなのですが、

心が一つになるとは、具体的にお客様の中で、どんな変化が起きたときの事ですか?

またそれは、売り手の何が変わったことによって、もたらされたものなのでしょうか?


    

あらすじの紹介
http://tenbinnouta.ciao.jp/


【ストーリーテリングと受け入れの連鎖】

ここで、不思議なのが、何故、最後までおばちゃんは、話を聴いてくれたか?という事です。
もちろん、主人公が、人間的に成長し、一生懸命心から話をしたことが、1つの要因であることに違いはありません、
映画の中でも、誠実さ、一生懸命に売ることの大切さは、親せき、家族から説明されていました。

しかし、実は、主人公が人間的に成長する前にも、一度最後まで、話を聞いてもらえた事がありました。
うその物語をでっちあげ、同情を誘い、鍋蓋を売ろうをした時です。
最後に噓がばれて、叱られますが、この時も、最後まで、話だけは聞いてもらえました。なぜでしょう?

考えられる1つ目の理由は、相手へ伝える方法が、ただのお話でなく、物語になっている点ですストーリーテリングと、
言ったりもします。
人は、はじめてのに人に、売り込まれることには、拒否反応を示しますが、物語をかたられると、拒否することができません。
神話や、英雄の物語などで、何故、物語は、聞いてしまうのかは、
『神話、ストーリーテリングは、人類のもう一つの進化を担ってきた!』解説1
で、詳細を記載させて、頂きました。

考えられる、2つ目の理由は受け入れの連鎖です。
こちらは、話を聞くだけでなく、共感してしまったり、相手を受け入れてしまう理由になるかもしれません。
一般的には、相手のすべてを受容すると、受容された相手も、こちらを認めてくれるようになるのではないかということは、
なんとなく、理解できると思います。
これを、受け入れの連鎖といいます。
ただ、受け入れの連鎖は、これだけにとどまらず、受け入れられた相手は、自分自身をも受け入れ、自己受容するようになります。
すると、この受け入れが、自分の周りにも広がり、周りの人からも、受け入れられるようになっていきます、連鎖が広がっていきます。
この主人公も鍋を洗おうと思った時に、今までのだめだった過去の自分を含めて、今の自分をすべて受け入れました、そこで、逆の形での、
受け入れの連鎖が起こったと考えられます。
『覚悟が決まった』という言い方もできると思います。
 
解説1、
『神話・ストーリーテリングは、人類のもう一つの進化を担ってきた!』
世界に多くある神話は、それぞれの民族、国に関係なく、ほぼ同じストーリの展開で語られています。

1,主人公の住む国では、多くの人が、ある問題に苦しんでいる。
2,普通の人だと思っていた主人公が、伝説や、お告げにより、特別な役割を持ったヒーローだったと知らされる。
3,最初は迷っていた主人公だが、覚悟を決めて、問題を解決できる、宝を求めて、旅に出る。
4,旅の中で目的に共感した仲間が集って一緒に旅をする。
5,様々な困難を乗り越え、やがて、主人公は、本当のヒーローへと成長していく。
6,大きなピンチに見舞われ、絶体絶命になるが、仲間と力を合わせて、乗り越え、宝を手に入れる。
7,主人公は、凱旋し、宝の力で、問題を解決し、世界に平安が訪れる。

古くは、桃太郎や一寸法師、映画では指輪物語、漫画、アニメのONE PIECEや、鬼滅の刃なども、
このストーリーの手法を使っています。
もちろん、この、『天秤の詩』も典型的な物語の手法を用いて描かれていることにお気づきだと思います。

人類は、脆弱な肉体にも関わらず、地球規模の、環境の変化に対応し、生き残ってきました。
集団を作り、多様な遺伝子、多様な価値観、多様な考え、多様な行動から、全員が死に絶えることがないよいうに、
生き残りをかけて、戦って進化してきたのです。
そして、それと並行して、言い伝えや、文字で、経験や、知見を、後世に残し、同じ失敗をして、
全滅の危機が訪れ無いよう、物語にして伝えるという、手法を続けてきました。
ですから、物語の影響は絶大です、人間は物語を伝えられると、無視をすることができず、
聞き入ってしまうように、遺伝子にインプットされていて、それから、逃れることはできません。
ストーリーは、永い年月、命を繋いできた、人類にとって、大切なツールだからだです。
それは、人類の進歩だろうと言われる方も、いらっしゃると思います。
しかし、一卵性双生児が、経過年数と、環境によって、別の遺伝子の状態をもち、
同一の遺伝子でなくなる例を見ればわかるように、耳に入る言葉や、行動によって、
遺伝子のスイッチが切り替わることにより、肉体自体にも変化を起こす事ができるのです。
生き残りのための、形態の変化は、やはり、進化と呼ばざる負えないでしょう。
動物の世界では、本能に従って生きる事しかやっていません!
あなたも、筋トレをするゴリラも、脳トレをしている、チンパンジーも、見たことがないと、思います。
人間だけが、言葉や行動から、生き残りの変化を自らおこすことが、できるのです!

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コンサルティンググループ 大分メンタルフロー研究所 匠

      代表  石川 保幸

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