池上優游涵泳

「料理と散歩と仕事で海外」「ベトナム生活あらかると」改め、「池上優游涵泳」として日々を綴っています。

漢方薬と医薬品の分類

2019-07-23 17:36:42 | 知識・学習

夕方には随分明るくなって、明日にも梅雨が明けるという噂もありますが、今朝は、散歩中、結構降られました。

ただ、梅雨時の洗足池は、それなりの風情があるので、こんな感じも見納めかなと、ちょっと残念な気もします。

帰り道、呑川沿いのお宅の庭先に、スイカが、、、

まだ10cmくらいですが、この小さなプランターで、どこまで大きくなるのでしょうか。

ゴーヤとかは小さくても食べようがありますが、スイカはどうだろう。。。

 

さて、おおた区民大学の講座で、東洋医学に興味を持ち、

講座が終わってからは、Webまたは、書物でより知識を得よう、深めようとしています。

 

自分が精神神経科に通院していることもあり、

これまでに経験した「レントゲンで異常が見られないから何ともない」というような西洋医学的(不本意な)診断より、

症状(症)を診断(四診)して、体質や体調を考慮しながら、心身のバランスを回復する東洋医学的な治療(養生)をしたいと思い、

自分でできること、すなわち料理、薬膳によって、症状・体質を改善することを目指しています。

 

が、書物を読み進めていくと、漢方のことも知るようになり、

生薬によって、より効率的、効果的にバランス改善(未病治)を行うことを考慮してもいいかな、とも思いました。

 

書物には、生薬とか方剤(生薬のブレンド)の一覧が、効能と共に記載されているので、

例えば、目下、手足の冷え、しびれから、寝ていて足が攣る症状の緩和を第一に考え、

その後、虚血体質を長期的に改善していくとすれば、

生薬としては、冷えによる手足の痛みに効果のある淫羊藿(いんようかく)、

方剤としては、緊張やストレスによる痛みや手足の冷えに効果のある四逆散(しぎゃくさん)、

などを服用して、短期的な症状の緩和を図るのも一考です。

 

ただ、このような漢方薬は、普通に薬局で買えるものなのでしょうか?

 

実際に購入したことも、漢方薬を処方されてこともないのでわかりません、

さらに、思い返せば、胃腸薬や風邪薬をドラックストアで買うのと、医者に処方箋を書いてもらって、病院の前の薬局で薬を買うのに、どういう違い(制度)があるのか厳密にはわかっていません。

 

ということで、薬の分類とか薬局での扱いとか、ちょっと調べてみることにしました。

まず、基本的な分類は、医療用医薬品と一般用医薬品。

医療用医薬品は、医師の処方箋が必要なもの。

一般用医薬品は、処方箋が不要なものです。

 

これを漢方に当てはめると、医療用漢方製剤と市販の漢方薬となります。

医療用漢方製剤は、厚生労働省が認可した148種。

パッケージ番号が同じならメーカーが違っても同じもの。

医薬品同様に、医療用漢方製剤は医師の処方箋が必要で、保険の対象になります。

市販の漢方薬は、医師の処方が不要で、ドラックストアなどで買えるものです。

一般の胃薬同様、使用者(購入者)が選んで購入します。

なお、貼付した写真は、どちらも名前は葛根湯ですが、市販のものは保険の適用外です。

市販の漢方薬は、第2類医薬品に分類され、インターネットでも購入できます。

上記の四逆散も、救心製薬のものがamazonで売っていました。

ただ、東洋医学においては、一般症状から薬を選ぶものではなく(頭が痛いので頭痛薬、ではなく)

体質、体調も考慮して、また、症状が現れている身体の部位と、原因となっている身体の部位が異なることもあるので、

医師に処方されたものか、一般の漢方薬でも、漢方専門の薬剤師がいる薬局でアドバイスを受けて購入するのがいいようです。

(おおた区民大学の講座で話がありましたが、液体の葛根湯を他の清涼飲料水と一緒に冷蔵しているドラックストアでは買うべきではない、という話は極端ですが、「風邪」なので「漢方薬」が欲しいと言って、すぐ手渡されるようなところでは買うべきではないようです)

 

さて、第2類医薬品という言葉を先に使ってしまいましたが、一般用医薬品の分類も確認しておきます。

① 要指導医薬品

  • 一般用医薬品としてリスクが確立していない医薬品
  • 毒性もしくは劇性が強い医薬品

そして、一般用医薬品はリスク別に第一類から第三類に分類されています。

② 第1類医薬品

  • 特にリスクが高い医薬品
  • 副作用等が生じるおそれがあり、注意を要する医薬品

③ 指定第2類医薬品

  • 第二類医薬品のうち、特に注意を要する医薬品成分を含んだ医薬品

④ 第2類医薬品

  • リスクが比較的高い医薬品
  • まれに副作用が生じるおそれがある医薬品

⑤ 第3類医薬品

  • リスクが比較的低い医薬品
  • 身体の変調や不調を生じるおそれがある医薬品

リスク、副作用で分けられている感じです。

改めて、みると(聞くと)、薬のCMで「第2類医薬品です」などと言っていますね。

 

では、それぞれの取り扱いはどうかと言うと、

① 要指導医薬品

情報提供場所にて使用者本人に薬剤師が確認ツールおよび書面を用いて行います。薬剤師の判断により他剤推奨、受診勧奨などの指導を行います。

② 第1類医薬品

薬剤師が確認ツールおよび書面を用いて情報提供します。薬剤師の判断により受診勧奨などの指導を行います。

③ 指定第2類医薬品

薬剤師・登録販売者が積極的に情報提供に努めます。

④ 第2類医薬品

薬剤師・登録販売者が情報提供などに努めます(努力義務)。

⑤ 第3類医薬品

薬剤師・登録販売者が必要に応じて情報提供などに努めます。

 

とあるのですが、ちょっと分かりにくいですね。

大きく2つに分類すると、薬剤師が対面して販売、提供するかどうかです。

前者が、要指導医薬品第1類医薬品

後者が、指定第2類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品

 

現在市販されている一般用医薬品のうち、大半が第2類医薬品であるようです(便秘薬の「コーラック」、胃腸薬の「正露丸」など)

指定第2類医薬品は、風邪薬や痔疾用薬など日常生活に支障が出る副作用の恐れがあるものは、厚生労働大臣により指定されているとのこと(痔疾患治療薬の「ボラギノール」、風邪薬の「パブロン」「ルル」など)

第2類医薬品は「薬剤師・登録販売者が情報提供などに努めます(努力義務)」なのでコンビニ、インターネット販売が可能なのですね。

この場合、薬剤師ではなく、登録販売者になりますが、コンビニでの医薬品販売は、登録販売者の確保の問題、確保できない時間は販売コーナーを閉じるスペースの無駄とかあって、規制緩和以降そんなに増えていないようですけど。

 

ただ、セルフメディケーションというのはわからなくもないのですが、飲み慣れたものはともかく、医薬品の自己責任はちょっと怖いですね。

(食べ合わせとかはあれど、薬膳は基本的には普通の食べ物だからいいとして)

 

ということで、一応、薬の分類がわかったのと、

漢方も、自然の生薬とは言え、副作用とかのリスクがあるので、医療用としては厚生労働省が148種を認可しているものを、専門の医師に処方してもらうべき。

第2類医薬品として市販されている漢方薬もありますが、自覚症状と効能書きを見て自分で選ぶのも、ちょっとリスキーで、市販薬であっても、専門の薬剤師のいるドラックストア・薬局で相談をして購入すべき。

(なお、漢方療法推進会(クラシエ)のサイトで、漢方薬局を検索できます)

なので、漢方でとりあえず症状改善、と考えるのは性急かな、と思いました。

ではでは


現在までの変遷

「料理と散歩と仕事で海外」として、タイトルの通り、趣味の料理と散歩、そして出張する海外の情報を掲載していましたが、ハノイ赴任となり「ベトナム生活あらかると」でベトナム生活、近隣の国への旅行模様などを掲載するようになり、一時、仕事が忙しく更新が滞りましたが、2017年末に帰任し、2019年から改めて「池上優游涵泳」として、知識探求、スローライフを紹介しています。

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