癩者
志樹逸馬
誰が 俺に怪異の面を烙印したのだ
碧天の風を吸って 腐臭を吐き
黄金の実を喰って
濃汁の足跡を踏む
よろめき まろび
指を失った掌にも
土塊は砕け
何故 花は開くか
捨てられた水を呑んで生き
そそがれる光に
描くは 紫の浮腫 斑紋
己を憎み
人を恋い
闇の彼方に
天を憧れる 無性の渇き
ああ 非情の石よ
己が掌を微塵に砕け
悪魔よ ほくそえめ
除けものにされれば されるほど
自らを知る性
俺は 誰に
生きる表情を向けたらいいのだ
志樹逸馬
誰が 俺に怪異の面を烙印したのだ
碧天の風を吸って 腐臭を吐き
黄金の実を喰って
濃汁の足跡を踏む
よろめき まろび
指を失った掌にも
土塊は砕け
何故 花は開くか
捨てられた水を呑んで生き
そそがれる光に
描くは 紫の浮腫 斑紋
己を憎み
人を恋い
闇の彼方に
天を憧れる 無性の渇き
ああ 非情の石よ
己が掌を微塵に砕け
悪魔よ ほくそえめ
除けものにされれば されるほど
自らを知る性
俺は 誰に
生きる表情を向けたらいいのだ