1944年12月末にテニアン島に着任したB-29の乗組員のひとりは、次のように証言しています。
1945年6月初めから広島への原爆投下までの間、私の乗るB29のクルーは気象観測の任務に
ついていた。……広島への原爆投下の直前に、わが機は日本上空を六時間にわたって飛行し、
いくつかの都市の上を往復した。対空砲火はまったく受けず、迎撃機と出会うこともなかった。
私はこの経験から、日本はすでに敗北しており、侵攻作戦は不要であると考えるようになった。
戦後20年目に公開された機密情報を読んで、日本は本土上陸や原爆投下が行なわれなくとも
降伏していただろうという私の信念は強まった。私の意見に賛成する退役軍人は多いはずだ。
(ハーウィット、1997年)