「こんこんこな雪ふる朝に」 三好達治
こんこんこな雪ふる朝に
梅がいちりんさきました
また水仙もさきました
海にむかってさきました
海はどんどと冬のこえ
空より青い沖のいろ
沖にうかんだはなれ島
島では梅がさきました
また水仙もさきました
赤いつばきもさきました
三つの花は三つのいろ
三つの顔でさきました
一つ小島にさきました
一つ畑にさきました
れんれんれんげはまだおきぬ
たんたんたんぽぽねむってる
島いちばんにさきました
ひよどり小鳥のよぶこえに
こんこんこな雪ふる朝に
島いちばんにさきました
こんこんこな雪ふる朝に
梅がいちりんさきました
また水仙もさきました
海にむかってさきました
海はどんどと冬のこえ
空より青い沖のいろ
沖にうかんだはなれ島
島では梅がさきました
また水仙もさきました
赤いつばきもさきました
三つの花は三つのいろ
三つの顔でさきました
一つ小島にさきました
一つ畑にさきました
れんれんれんげはまだおきぬ
たんたんたんぽぽねむってる
島いちばんにさきました
ひよどり小鳥のよぶこえに
こんこんこな雪ふる朝に
島いちばんにさきました
初版には誤植があり、「梅にむかって」ではなく、「海にむかって」が正しいのです。
後刷りでは、訂正されています。
詩人のことばを誤植とは、誠に困った
ものですね。
恥ずかしいミスでした。
この詩には、平成にはない風景を感じます。
図書館でも、初版で入れていることが多いのでしょう。梅、で覚えている方が結構いらっしゃいます。
空間の広がりを感じ、五感を呼び覚ますような詩ですね。