ヤスナ・ゴラの黒い聖母のイコンは頬に2本の傷がついている。これはオスマントルコに襲撃された際につけられたものと言われている。8月15日はポーランド中から老若男女大勢の国民がこの地にやって来る。今回はそれより少し前に訪れたが、若者を中心としたグループが続々と聖堂の中へ入っていく。若い女性も含めバックパックに寝るときに下に敷く銀のマットを括り付け何日も歩いてきた様子である。ポーランドは国民の95%がカソリック教徒であるといわれているが、日曜午前のNHK的番組ではずっとミサを流し続けているのとこの姿を見て納得した。彼らは黒い聖母に祈りをささげた後、大きな広場にあつまり、司祭の見守る中、マスゲームのようなものを繰り広げており、大盛り上がりであった。これは客観的にみれば、合同ハイキングである。
この聖母のイコンの左側にはヨハネパウロ2世が銃撃を受けたときの白い布が飾られている。ちなみに銃弾はファティマの宝冠のくぼみにピタリとはまったとのことである。
聖母の衣装は着せ替えセットになっており、その日の気分で着替えるかは分からないが、名産の琥珀をあしらった綺麗な衣装である。