世界遺産として登録されたヴィエリチカ岩塩坑。そこには巨大な蟻の巣のような迷路が、上質な岩塩を地下300m以上掘り進みできたものである。その中ほどに美しいキンガ姫の礼拝堂がある。写真の左側には最後の晩餐が彫られたレリーフがあり、外の暑さを感じない涼しい空間である。
入り口を入ると、まず檻のようなエレベータで真っ暗な空間を垂直落下する。これは殆ど遊園地のアトラクション並みである。その後細い順路を歩いていくと、この坑道の中で生活していた人々の蝋人形館のようなものやディズニーの小人のような彫刻がある。通路の天井や壁は塩でできているので、なめると塩辛い。大分歩いた後、写真の礼拝堂に着く、最初に目に入る光景は、なんとも感動的なものである。
礼拝堂を過ぎると、食堂(食べた人に聞くと雰囲気は良いが、味はそれほどでもない)や土産屋(食べるための塩はスーパの方が安いというが、岩塩の塊は結構安いと感じる)、郵便局がある。その後が大変だ。帰りも垂直上昇のエレベータに乗らなくてはいけないが、1台に乗れる人数が8人位なので、長蛇の列ができてる。疲労困憊で1時間位並んで地上につくと、皆「シャバの空気はうまい」と一服している。この帰りの行列は夕方~夜遅くまであまり変わらないようなので、ツアーでない人は計算に入れておいた方が良いと思う。