ツェルマッターホフというちょっと高級なホテルには、部屋をちょっと出ると、単なる屋根かバルコニーか分からない空間があり、そこから明け方のマッターホルンを臨める。暗闇に浮かび表情を変える光景は美しい。
ところで、このホテルでフォンデュ・シノアーズを食べた。ホテル内のレストランなのに、ちょっと小綺麗な格好が必要で、たいそうおいしいものが出てくると期待したが、各種のマユネーズソースなどで食べる日本式しゃぶしゃぶであった。しかもシノアーズということは、日本と中国の区別がついていないということか、または中国の方が知名度が高いということであり、日本人としては、ちょっとがっかり。しかし、日本のシステムはしっかり踏襲されており、最初に出てきた肉は大変上等でおいしかったが、お替り用の肉はグレードがだんだん落ちていく。食べ放題のシステムをスイスに来てまで体験することになるとは、フォンデュ・シノアーズのがっかり度は高い。