★『0番目の事件簿 (メフィスト編集部・編)』 (講談社)
いまは第一線でキラ星のごとく活躍されている作家さんたちの、デビュー前の作品を収録した短編集ですが、面白かった!綾辻 行人さんがあとがきで、
>どんな作家でも「デビュー前」があり、ごく少数の例外を除いて、その時期に手探りで書いた作品は力足らずで荒削りで瑕だらけなものである。しかしながら、だからこそ往々にして、そこにはその作家本来の資質や志向性がくっりきと刻まれているものである。
と書かれているのですが、まさにそのとおりな、勢いと才能あふれるお話ばかりでした。掲載作品の後に、それぞれの作家さんのエッセイがあるのも、とても愉しいです。
村崎 友さんと汀 こるものさんのお二人は、作品未読なんで比較できないんですが、あとの作家さんたちのなかでは、初野 晴さんと綾辻 行人さんの作品が、特にすでに今のスタイルがもう出来てると感じました。西澤 保彦さん特有の「嫌らしい人」の造形は、最初からずっとあるんですねぇ。(苦笑)
☆「密林 / 『0番目の事件簿』 (メフィスト編集部・編)内容紹介」より引用
有栖川有栖 「蒼ざめた星」 同志社大学推理小説研究会時代に執筆した江神シリーズ作品
法月綸太郎 「殺人パントマイム」 京都大学推理小説研究会時代に執筆した犯人当て
霧舎巧 「都筑道夫を読んだ男」 駒澤大学推理小説同好会会誌に収録された作品
我孫子武丸 「フィギュア・フォー」 京都大学推理小説研究会時代に執筆した犯人当て
霞流一 「ゴルゴダの密室」 ワセダミステリクラブ時代に執筆したデイリースポーツ懸賞付き犯人当て
高田崇史 「バカスヴィル家の犬」 中学時代に執筆した作品
西澤保彦 「虫とり」 SF同人誌に収録された作品
初野晴 「14」 第38回オール讀物推理小説新人賞に応募した初投稿作品
村崎友 「富望荘で人が死ぬのだ」 大学時代のミステリークラブ機関紙に収録された作品
汀こるもの 「Judgment」 追手門学院大学文芸部の卒業記念誌に収録された作品
綾辻行人 「遠すぎる風景」 京都大学推理小説研究会時代に執筆した『人形館の殺人』原型作品
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
綾辻さんが、作品の後にあるエッセイで、この「遠すぎる風景」が掲載された会誌「蒼鴉城(そうあのしろ)」の内容を書かれているんですが、ひ~~となるようなお名前が並んでいて、当時、相当ハイレベルな研究会であったと想像がついて、くらくらします。綾辻さんご本人も「なかなか凄い」と書いちゃってるのが微笑ましいです。
>手書きオフセット印刷で刷られた「蒼鴉城」のこの号は、今こうして眺めてみるとなかなか凄い。
拙作のほかにも法月 綸太郎の「二人の失楽園」(長編『二の悲劇』の原型作品)、我孫子 武丸の「ディプロトドンティア・マクロプス」(同題名の長編の原型作品)、巽 昌明の評論「ひとり遊び」といったタイトルが当たり前のように並んでいる。編集長は法月。表紙は扉の文字のレタリングは小野 不由美。-うむ、やはりこれはなかなか凄い。思い返すだに、ああ青春、ですな。
いまは第一線でキラ星のごとく活躍されている作家さんたちの、デビュー前の作品を収録した短編集ですが、面白かった!綾辻 行人さんがあとがきで、
>どんな作家でも「デビュー前」があり、ごく少数の例外を除いて、その時期に手探りで書いた作品は力足らずで荒削りで瑕だらけなものである。しかしながら、だからこそ往々にして、そこにはその作家本来の資質や志向性がくっりきと刻まれているものである。
と書かれているのですが、まさにそのとおりな、勢いと才能あふれるお話ばかりでした。掲載作品の後に、それぞれの作家さんのエッセイがあるのも、とても愉しいです。
村崎 友さんと汀 こるものさんのお二人は、作品未読なんで比較できないんですが、あとの作家さんたちのなかでは、初野 晴さんと綾辻 行人さんの作品が、特にすでに今のスタイルがもう出来てると感じました。西澤 保彦さん特有の「嫌らしい人」の造形は、最初からずっとあるんですねぇ。(苦笑)
☆「密林 / 『0番目の事件簿』 (メフィスト編集部・編)内容紹介」より引用
有栖川有栖 「蒼ざめた星」 同志社大学推理小説研究会時代に執筆した江神シリーズ作品
法月綸太郎 「殺人パントマイム」 京都大学推理小説研究会時代に執筆した犯人当て
霧舎巧 「都筑道夫を読んだ男」 駒澤大学推理小説同好会会誌に収録された作品
我孫子武丸 「フィギュア・フォー」 京都大学推理小説研究会時代に執筆した犯人当て
霞流一 「ゴルゴダの密室」 ワセダミステリクラブ時代に執筆したデイリースポーツ懸賞付き犯人当て
高田崇史 「バカスヴィル家の犬」 中学時代に執筆した作品
西澤保彦 「虫とり」 SF同人誌に収録された作品
初野晴 「14」 第38回オール讀物推理小説新人賞に応募した初投稿作品
村崎友 「富望荘で人が死ぬのだ」 大学時代のミステリークラブ機関紙に収録された作品
汀こるもの 「Judgment」 追手門学院大学文芸部の卒業記念誌に収録された作品
綾辻行人 「遠すぎる風景」 京都大学推理小説研究会時代に執筆した『人形館の殺人』原型作品
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綾辻さんが、作品の後にあるエッセイで、この「遠すぎる風景」が掲載された会誌「蒼鴉城(そうあのしろ)」の内容を書かれているんですが、ひ~~となるようなお名前が並んでいて、当時、相当ハイレベルな研究会であったと想像がついて、くらくらします。綾辻さんご本人も「なかなか凄い」と書いちゃってるのが微笑ましいです。
>手書きオフセット印刷で刷られた「蒼鴉城」のこの号は、今こうして眺めてみるとなかなか凄い。
拙作のほかにも法月 綸太郎の「二人の失楽園」(長編『二の悲劇』の原型作品)、我孫子 武丸の「ディプロトドンティア・マクロプス」(同題名の長編の原型作品)、巽 昌明の評論「ひとり遊び」といったタイトルが当たり前のように並んでいる。編集長は法月。表紙は扉の文字のレタリングは小野 不由美。-うむ、やはりこれはなかなか凄い。思い返すだに、ああ青春、ですな。
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