風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

京極夏彦 『絡新婦の理』 1

2006-03-27 22:31:43 | 

「自分が劣った人間だと思うのは楽なことです。それはあまねく云い訳に過ぎない。劣っているから仕方がない、出来ぬものは出来ぬ―――弁解だ―――」
(京極夏彦『
絡新婦の理』)

人間として誇りを失わずに生きてゆけるか否か。
それを決めるのは、他の誰でもない、自分自身。
一見厳しい京極堂の言葉には、甘いだけの言葉にはない救いと優しさがある。

『絡新婦の理』のイメージは、辺り一面の桜桜桜。
関東地方ではまさに満開をむかえている今週。
吹雪の舞うなか、ゆっくりと読み返したい一冊です。

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