遂に日銀も、ここまで堕ちたか。
こういう誤信を誘うようなやり口というのは、日銀サイドの「我々は正しい」という自己正当化を目論む連中の考えそうなことではある(笑)。なんて姑息な連中なんだ。
>5年後の物価見通しはプラス2%で変わらず=日銀生活意識アンケート | ビジネスニュース | Reuters
(一部引用、『』で示す)
『5年後の物価は現在と比べ、毎年平均何%程度変化すると予想するかとの質問に対する回答が、中央値でプラス2%となり、前回の12月調査から変化がなかったことが分かった。
また1年後の物価についても0.0%となり、前回と同じ予想となった。中長期的物価見通しについて日銀では「大きな動きは出ていない」の見方を示した。』
よくもまあ、こんなことを言えたもんだ。一見すると、事実だけを書いているかのように見せかける記事ではある。たしかに、嘘を書いているわけではないし、数字も真実だからね。そこがまた、巧妙な罠なんだよ。いかに汚いやり口か、ということだな(参考記事)。
日銀サイドは、こういう手口を使ってくる、報道にも影響力を持っている姑息な組織なのだ、ということは、よく憶えておくべきだろうね。
誠実な本物のプロなら、こういう言い方はしない。どうしてかといえば、多分誤解を与えるであろうな、ということを事前に知っているからである。そして、脳みそがウニでもない限りは「ひっかかるだろう」ということを十分知っていながらにして、正確に言わないようにするという、その根性とやり口が本物の卑怯者の証なのである。こういうのは、以前から幾度も見てきたであろう?
都合よくデータを取り出してきて、正当化しようとするという腐った根性は、そういう連中に共通していて、極めて似ているんだな。小賢しいやり方で大衆を誘導しようとするのだ。
その良い例がこれだ>貸金業法改正を全ての原因にする人々
どうだ?ソックリでしょう?
さて、日銀の話に戻ろう。
このアンケートだが、以前から実感と実際に出される数値の乖離はある、ということについて記事をいくつか書いてきた。
07年1月>「貧乏バイアス」の存在を疑う(笑)
08年5月>家計別の物価上昇率の話
なので、別に庶民の実感を調べるというのが悪いということではなくて、上昇とか下降トレンドを見るということや、総合的に判断する時の参考としては役立つと思いますけれども、数値の正確性とかを期待するのは難しいかもしれない。むしろ実測値との乖離を事後的に判定できるから、実感から得られる予測式なんかを開発して、今後に役立てるというのなら意味はあるかもしれない。
だが、生データを持ってきて、極めて短い特定期間のデータだけを取り出してきて「何かを言う」というのは、本当の不誠実というものだ。学術的な態度とか、論理的・科学的であろうとする姿勢とは、全くかけ離れている。そういうことを用いている当人が十分「判っていながら」、それでもなお意図的にそういう手口を使ってくるという点が、許せない態度なのである。
これが、未熟な学生さんが知らずにやってしまった、とかなら、まあそういう間違いもあるだろうね、ということで気をつけようね、で済まされるが、日銀のような権威機関がやるというのは、平たくいえば「国民を騙す、欺こうとする」というのと何ら変わりがない、ということだ。いつからそんな腐れ根性になったんだ?
既に(経済学という)学問を棄てた、或いは、事実に基づくとか論理的であろうとするというのを棄てた、ということなのさ。それは、職業人としての魂を売ったに等しい。だから言ったろ?「専門家としての倫理を失ってる」、って(日銀の無能は証明された)
実際のデータを挙げておく。
出典は、日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」である。
まず、一つ目の数字が「現在の物価と1年前の水準」の比較、右隣りは5年後の予想する物価見通しである。それぞれ平均値とカッコ内に中央値を示している。17年度途中くらいまでは、極端な値としてカットオフ水準を上下1%として、このデータを除外していたが、それ以降はこれを0.5%に変更されている(1%からの変更年度はちょっと間違ってるかも、間違いだったらゴメンなさい)。
16/3 -0.3(0.0) 1.7(0.2)
/6 0.2(0.0) 1.9(1.0)
/9 0.2(0.0) 1.6(0.5)
/12 0.3(0.0) 2.1(1.0)
17/3 0.7(0.2) 1.8(0.5)
/6 0.8(0.0) 1.9(1.0)
/9 ―(-) ―(-)
/12 0.8(0.0) 2.4(1.0)
18/3 1.2(0.0) 2.3(1.0)
/6 3.6(1.5) 5.2(3.0)
/9 4.2(2.0) 5.0(3.0)
/12 2.9(0.5) 4.2(2.5)
19/3 2.3(0.0) 4.0(2.0)
/6 3.7(2.0) 4.7(3.0)
/9 4.3(3.0) 4.7(3.0)
/12 6.3(5.0) 6.0(4.0)
20/3 7.6(5.0) 5.9(3.0)
/6 10.2(10.0) 6.9(5.0)
/9 12.4(10.0) 6.5(5.0)
/12 10.2(10.0) 5.6(3.0)
21/3 6.4(5.0) 3.8(2.0)
/6 3.5(1.0) 3.4(2.0)
/9 3.6(0.1) 3.9(0.1)
/12 0.2(0.0) 3.5(2.0)
22/3 -0.6(0.0) 3.0(2.0)
日銀の説明というのは、21年12月の数値と22年3月の数値のみを比較して、
「前回と同じ」=中長期的物価見通しに大きな動きは出ていない
という結論をいきなり言ってるのだ。こんな出まかせが許されると思うか?
たった数カ月前の回答が一致しているから、というだけで、中長期的な予測がどうこうと言えるなんてことがあると思うか?ふざけるんじゃないよ。
物価が上がった、という実感が強まったのは08年であり、特にリーマンショック前だった。体感の上昇率は何と10%超えである。実際には3%にも達しない水準なのに、だ。
また、物価上昇は悪い、という固定観念が植え付けられているだけであり、その質問の前に「多くの場合、あなたの賃金は下がり、経済活動を停滞させ、国の借金を増やします」とつけておいて、それでも物価上昇は悪いことですか、と尋ねるべきだろう(笑)。
自分の取り分(収入)が変わらないなら、という暗黙の前提の下に、物価が上がるのはどうかと尋ねたら、それは「イヤだよ」と答えるに決まっているでしょうが。コンビニのレジで順番待ちをしている時に、商品が一斉に2円値上がりしますがいいですか、と聞いた場合と、逆に2円値下がりしますがいいですか、と聞いた場合では、答えが違うに決まっているでしょう。一斉に2円値下がりしても、自分の財布の中の金額が減るわけではないから、だ。たぶん、そういう感覚で答えているんだろうな、という推測はできるでしょうよ。
しかし、現実の経済活動においては、世の中の物価が一斉に下がると、回りまわって自分の財布に入ってくるお金も一緒に減ってしまいます、ということであり、それでもいいですか、と聞くべきなんじゃないのか。
いずれにせよ、このアンケートは以前から体感とか将来予測は外れていることが多いし、過去の予想と実際の結果とは乖離があることくらい直ぐに判るはずでしょう。なのに、21年12月予測の「2.0%」と、22年3月の「2.0%」が一致していた、ということだけを取り出してきて、一体何をいうつもりなのか、ということですわ。こんなの、どう説明をつけようと、ほぼウソっぱちに決まっておろうが。
やつらは、こうした一般人のアンケートを
・専門家じゃない一般人の予測などあてにはならない
・我々は大衆の要望に応えているだけに過ぎない
ということを言うために用いているようなものだろ。
日銀の、未熟さと無能さを隠すために、「他人のせい」にしようとしているだけなんだよ、彼らは。そういうのは、専門家とは言わない。
少なくとも、本当の専門家であるなら、ド素人であるオレの考えそうなことは網羅しているはずだし、その結末も答えられるはずだし、オレ以下の思考力なんてことがあろうはずがない。もしその程度であるなら、本当に終わりなんですって。そんな奴らならば、席を代われ、って言いたくもなるわけですよ。
そうじゃないんだったら、出鱈目を並べてないで、口先だけじゃない、結果を出してみろ、って言ってるんだよ。そうすると、日銀は万能じゃない、やれることとやれないことがある、って、アホか?
要するに、やりたくない、できない、責任感ゼロ、ということなんだろ?
だったら、消えてくれって言ってるんだろ。
そういう奴らは要らない。邪魔なだけだ。
こういう誤信を誘うようなやり口というのは、日銀サイドの「我々は正しい」という自己正当化を目論む連中の考えそうなことではある(笑)。なんて姑息な連中なんだ。
>5年後の物価見通しはプラス2%で変わらず=日銀生活意識アンケート | ビジネスニュース | Reuters
(一部引用、『』で示す)
『5年後の物価は現在と比べ、毎年平均何%程度変化すると予想するかとの質問に対する回答が、中央値でプラス2%となり、前回の12月調査から変化がなかったことが分かった。
また1年後の物価についても0.0%となり、前回と同じ予想となった。中長期的物価見通しについて日銀では「大きな動きは出ていない」の見方を示した。』
よくもまあ、こんなことを言えたもんだ。一見すると、事実だけを書いているかのように見せかける記事ではある。たしかに、嘘を書いているわけではないし、数字も真実だからね。そこがまた、巧妙な罠なんだよ。いかに汚いやり口か、ということだな(参考記事)。
日銀サイドは、こういう手口を使ってくる、報道にも影響力を持っている姑息な組織なのだ、ということは、よく憶えておくべきだろうね。
誠実な本物のプロなら、こういう言い方はしない。どうしてかといえば、多分誤解を与えるであろうな、ということを事前に知っているからである。そして、脳みそがウニでもない限りは「ひっかかるだろう」ということを十分知っていながらにして、正確に言わないようにするという、その根性とやり口が本物の卑怯者の証なのである。こういうのは、以前から幾度も見てきたであろう?
都合よくデータを取り出してきて、正当化しようとするという腐った根性は、そういう連中に共通していて、極めて似ているんだな。小賢しいやり方で大衆を誘導しようとするのだ。
その良い例がこれだ>貸金業法改正を全ての原因にする人々
どうだ?ソックリでしょう?
さて、日銀の話に戻ろう。
このアンケートだが、以前から実感と実際に出される数値の乖離はある、ということについて記事をいくつか書いてきた。
07年1月>「貧乏バイアス」の存在を疑う(笑)
08年5月>家計別の物価上昇率の話
なので、別に庶民の実感を調べるというのが悪いということではなくて、上昇とか下降トレンドを見るということや、総合的に判断する時の参考としては役立つと思いますけれども、数値の正確性とかを期待するのは難しいかもしれない。むしろ実測値との乖離を事後的に判定できるから、実感から得られる予測式なんかを開発して、今後に役立てるというのなら意味はあるかもしれない。
だが、生データを持ってきて、極めて短い特定期間のデータだけを取り出してきて「何かを言う」というのは、本当の不誠実というものだ。学術的な態度とか、論理的・科学的であろうとする姿勢とは、全くかけ離れている。そういうことを用いている当人が十分「判っていながら」、それでもなお意図的にそういう手口を使ってくるという点が、許せない態度なのである。
これが、未熟な学生さんが知らずにやってしまった、とかなら、まあそういう間違いもあるだろうね、ということで気をつけようね、で済まされるが、日銀のような権威機関がやるというのは、平たくいえば「国民を騙す、欺こうとする」というのと何ら変わりがない、ということだ。いつからそんな腐れ根性になったんだ?
既に(経済学という)学問を棄てた、或いは、事実に基づくとか論理的であろうとするというのを棄てた、ということなのさ。それは、職業人としての魂を売ったに等しい。だから言ったろ?「専門家としての倫理を失ってる」、って(日銀の無能は証明された)
実際のデータを挙げておく。
出典は、日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」である。
まず、一つ目の数字が「現在の物価と1年前の水準」の比較、右隣りは5年後の予想する物価見通しである。それぞれ平均値とカッコ内に中央値を示している。17年度途中くらいまでは、極端な値としてカットオフ水準を上下1%として、このデータを除外していたが、それ以降はこれを0.5%に変更されている(1%からの変更年度はちょっと間違ってるかも、間違いだったらゴメンなさい)。
16/3 -0.3(0.0) 1.7(0.2)
/6 0.2(0.0) 1.9(1.0)
/9 0.2(0.0) 1.6(0.5)
/12 0.3(0.0) 2.1(1.0)
17/3 0.7(0.2) 1.8(0.5)
/6 0.8(0.0) 1.9(1.0)
/9 ―(-) ―(-)
/12 0.8(0.0) 2.4(1.0)
18/3 1.2(0.0) 2.3(1.0)
/6 3.6(1.5) 5.2(3.0)
/9 4.2(2.0) 5.0(3.0)
/12 2.9(0.5) 4.2(2.5)
19/3 2.3(0.0) 4.0(2.0)
/6 3.7(2.0) 4.7(3.0)
/9 4.3(3.0) 4.7(3.0)
/12 6.3(5.0) 6.0(4.0)
20/3 7.6(5.0) 5.9(3.0)
/6 10.2(10.0) 6.9(5.0)
/9 12.4(10.0) 6.5(5.0)
/12 10.2(10.0) 5.6(3.0)
21/3 6.4(5.0) 3.8(2.0)
/6 3.5(1.0) 3.4(2.0)
/9 3.6(0.1) 3.9(0.1)
/12 0.2(0.0) 3.5(2.0)
22/3 -0.6(0.0) 3.0(2.0)
日銀の説明というのは、21年12月の数値と22年3月の数値のみを比較して、
「前回と同じ」=中長期的物価見通しに大きな動きは出ていない
という結論をいきなり言ってるのだ。こんな出まかせが許されると思うか?
たった数カ月前の回答が一致しているから、というだけで、中長期的な予測がどうこうと言えるなんてことがあると思うか?ふざけるんじゃないよ。
物価が上がった、という実感が強まったのは08年であり、特にリーマンショック前だった。体感の上昇率は何と10%超えである。実際には3%にも達しない水準なのに、だ。
また、物価上昇は悪い、という固定観念が植え付けられているだけであり、その質問の前に「多くの場合、あなたの賃金は下がり、経済活動を停滞させ、国の借金を増やします」とつけておいて、それでも物価上昇は悪いことですか、と尋ねるべきだろう(笑)。
自分の取り分(収入)が変わらないなら、という暗黙の前提の下に、物価が上がるのはどうかと尋ねたら、それは「イヤだよ」と答えるに決まっているでしょうが。コンビニのレジで順番待ちをしている時に、商品が一斉に2円値上がりしますがいいですか、と聞いた場合と、逆に2円値下がりしますがいいですか、と聞いた場合では、答えが違うに決まっているでしょう。一斉に2円値下がりしても、自分の財布の中の金額が減るわけではないから、だ。たぶん、そういう感覚で答えているんだろうな、という推測はできるでしょうよ。
しかし、現実の経済活動においては、世の中の物価が一斉に下がると、回りまわって自分の財布に入ってくるお金も一緒に減ってしまいます、ということであり、それでもいいですか、と聞くべきなんじゃないのか。
いずれにせよ、このアンケートは以前から体感とか将来予測は外れていることが多いし、過去の予想と実際の結果とは乖離があることくらい直ぐに判るはずでしょう。なのに、21年12月予測の「2.0%」と、22年3月の「2.0%」が一致していた、ということだけを取り出してきて、一体何をいうつもりなのか、ということですわ。こんなの、どう説明をつけようと、ほぼウソっぱちに決まっておろうが。
やつらは、こうした一般人のアンケートを
・専門家じゃない一般人の予測などあてにはならない
・我々は大衆の要望に応えているだけに過ぎない
ということを言うために用いているようなものだろ。
日銀の、未熟さと無能さを隠すために、「他人のせい」にしようとしているだけなんだよ、彼らは。そういうのは、専門家とは言わない。
少なくとも、本当の専門家であるなら、ド素人であるオレの考えそうなことは網羅しているはずだし、その結末も答えられるはずだし、オレ以下の思考力なんてことがあろうはずがない。もしその程度であるなら、本当に終わりなんですって。そんな奴らならば、席を代われ、って言いたくもなるわけですよ。
そうじゃないんだったら、出鱈目を並べてないで、口先だけじゃない、結果を出してみろ、って言ってるんだよ。そうすると、日銀は万能じゃない、やれることとやれないことがある、って、アホか?
要するに、やりたくない、できない、責任感ゼロ、ということなんだろ?
だったら、消えてくれって言ってるんだろ。
そういう奴らは要らない。邪魔なだけだ。