いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

全てを台無しにした東電

2011年04月04日 21時50分09秒 | おかしいぞ
東電の経営陣は事の重大さについて、まるで判ってないな。
彼らの失敗がもたらすことについて認識がないのか、自覚に欠けるのか、思考力がないのか、何だかよく判らないが、どうしようもない連中が揃っている、ということは判る。


TEPCO経営陣というのは「災害だったから、仕方がなかったんだ」というような甘い考えなのかもしれない。
そんなの、言い訳に過ぎないというのにね。

もしも女川原発や福島第二原発と同様に、福島第一もきちんと管理された状態で停止できていたのなら、日本の名声を高めたであろうことは想像に難くない。
「さすが、日本の技術力だ」ということで、日本メーカーの原発には高い信頼が寄せられたのではないかと思う。
日本以外の、例えば米国やドイツでの「反原発」という風潮は呼びこまなかったであろう。


TEPCO(東電)がこれらを全てダメにした、ってわけだ。

それでいて、東電の経営陣は日本全部に、そうした迷惑をかけているんだという認識を全く有していないのである。彼らは主に「被害者面」なわけだ。東電こそが、最も悲しい被害を受け、最悪の事態の中でも頑張っているんだ、というような、悲劇のヒロイン然とした態度と思考なのだろうということだ。彼らに、その資格はない。

言ってみれば、サーカス団の所有していた猛獣―そうだな、例えばトラとライオンとヒグマ―を、うっかり檻のカギを掛け忘れて、次々と逃がしてしまったようなものだ。最初にライオンが逃げた時に、他のトラやヒグマの鍵をきちんとしておけばまだ良かったのに、ライオンが逃げたことにパニクってしまって、ライオン捕獲に気を取られているうちに、トラもヒグマも逃がしてしまったということだ。最初のミスが拡大してしまったんだということ。逃がさなくても済んでいたはずの、他の猛獣たちさえもミスミス逃してしまった、ということだ。逃がしたのは誰かと言えば、東電なのだ。
自らライオンだけじゃなく、トラもヒグマも逃がしておきながら、「こっちは命懸けでライオンやトラやヒグマの捕獲大作戦をやっているんだ、だから文句言うな、必死で頑張ってるから責任追及すんな」みたいに言うようなものである。

はっきり言って、きちんと対応が出来ていたなら、逃げたライオンだってうまく追い込めて捕獲できたかもしれないし、少なくともトラやヒグマなんかは逃げなかったであろうことは容易に想像がつくのである。逃がしたのは、誰か、誰の責任か、と言う話だ。菅総理ではないことは確かだな、と言っているのだよ。政府の対応が云々ではなかったということだ。

最大の責任は東電上層部にある。そして、土壇場になっても、そうした東電経営陣の言い分を完璧に抑え込んで、最適な対処法を実施させられなかった原子力行政の担当部門にも、やはり責任はあるのだ。


この記事でも指摘した。
福島第一原発事故の衝撃~繰り返される東京電力の慢心と馴れ合い原子力行政

(再掲)
『予想されるのは、東電の内部的な評価として、初期には「あまりおおごとにはするな、無闇に騒ぎ立てるな、穏便に処理せよ」みたいな発想があったのではないか、ということだ。重大な結果を招くかもしれない、ということを真剣に考えていたのか。放射線が今ほど漏れていたわけではなかったから、作業の容易さなどは比べものにならないのではないか。

原子炉を後から使えるように、といった色気を出してはいなかったのか。安全を最優先にして判断したのか。そういった疑問はあるわけである。最初から全力で取り掛かっていたなら、ここまでの悪化となっていなかったかもしれないのである。もっと取り得る手段はいくつか残されていたかもしれない、ということだ。事態が進展してしまい、悪化してゆけば残された選択肢は狭まる、ということは、日常でもよくあることだ。』


恐らく、ある処置について、「そんなことをしたら、後から使えなくなるだろ、それだけは絶対ダメだ」といったような、考えや意見に支配されていたんじゃないのか。

仮に、1号機(か2、3号機も?)が廃炉になってしまったとしても、安全を最優先にしておいたなら、他の原発は使えていたかもしれない。7号機や8号機のプランだって、可能だったかもしれない。或いは、日本の原発は、もっと評価が高まっていたかもしれない。だが、目先の欲に目が眩み、全てを台無しにしてしまったんだ、ということさ。


このFukushima問題のせいで、日本がどうなったか?
日本製の輸出品には、核汚染という疑いの目を向けられるようになってしまった。買い控えられるようになっているのだ。
日本の原発メーカーにとっても、大打撃だ。何も、GEや東芝勢のWHだけの話じゃない。
福島県の人々に直接補償だけでも、膨大だろう?
それ以上に、農産物や水などの風評被害は広範囲に渡る。
日本からは、海外からの居住者たちが撤退してしまったろ。日本が閉鎖的だの何だのの、御託どころの話じゃないだろ。過去何年か何十年かの努力が、水泡に帰したんだぞ。
一時居留の外国人だって、大幅に減った。観光客は激減。

”超自己中”球団のジャイアンツがいい例だろ(笑)。助っ人外国人が、勝手にいなくなって、もう二度と日本には来たくない、とかで、トンズラしてしまったそうじゃないか。そういうような被害は、随所に出ているんだろ。東電のマヌケ上層部の連中が、何十年もかけて積み上げてきた「日本というブランド」を、大幅に毀損したんだぞ。日本車だって、他の輸出品だって、何でもそういう風評被害を受けることになるんだぞ。

東電の経営陣は、そういうのを弁償できるのか?
数兆円では済まない額なんだぞ?
日本全体が受けた風評被害の回復を、東電ができるのか?
東電幹部の愚かな選択が、現状のような結果を招いたんだぞ?
そのことの重大さを、本当に判っているのか。


「直ちに健康被害はありません、何でもっと冷静になれないのかな、科学的データを知らないのかな」というような態度も、本物のアホかなと思うぞ。オメーらがどう思おうが関係ねーんだよ。買ってくれるお客さんがどう思うか、感じるか、だ。お客さんは、世界中にいる人々なんだぞ。そんなの、細かく正確に「核とは…、放射能のレベルが…健康に影響するのは文献的には…」みたいに、いちいち口上みたいに説明して歩けるのか?
商売は、信用第一なんだろ。
例えば「毒ギョーザ」みたいにイメージができてしまうと、それを払拭するのは困難なことくらい、判るだろう?


そういうことをまるで考えない、殿様商売の独占的企業であるTEPCOさんが、日本全部のブランドに「核汚染」という枕詞を付け足してくれたんだってことだぞ。そういうド阿呆企業に2兆円もつぎ込む愚か者がいるという噂らしいが、まあ、おつむの程度がよく判りますね。クズがクズを呼ぶ、というのは、やっぱり当ってるのかもね(笑)。
金をつぎ込んだ後で、企業がどうなるのか、考えているのかね、銀行さんも。
それで、債権放棄とか言われたら、どうやって銀行幹部は責任を取るの?


いずれにせよ、東電の罪は、極めて重い。
「日本」そのものを毀損せしめたことだけでも、償いきれないほどの罪であり、責任を負うのが当然だ。
影響範囲は、ありとあらゆる部門に及んでいる。
日本の安全性と技術力に疑問符が付けられたということだけでも、日本企業にとっては大ダメージなんだぞ。


そういうヤツラが、何故か偉そうに「災害だったから俺たちゃ悪くないぜ」的な姿勢を崩さないのだ。東電には、当事者としての意識が決定的に欠けているのだ。いざとなれば、NISAの陰に隠れようとしたり、政府や行政の後ろに逃げ込めば済むと思っているようなふしがある。
或いは「彼らを守る特殊なインナーサークル」でもあるのかもしれない。銀行がやけに動きが早かったのと、何か関係があるのかな?(笑)