ツールドおきなわの当日。ホテルで出された朝食は炭水化物を中心に軽めに食べる。食べ慣れないものをたくさん食べると、調子を悪くする可能性があるため。2RUNとSUPER VAAM、パワープロダクションの黒(BCAA)を摂取。ボトルにパワープロダクション粉末のスポーツドリンクを1本作り、もう一本は真水。あと、股のおできにキズパワーパッドを貼ったところ、だいぶ痛みが和らぎ、走っている間、大丈夫だった。あと、お通じも。
宿泊地のリゾートおくまからは、用意されたバスでスタート地の奥やんばるの里へ移動。車中で、買い置きしていたあんぱんとウィダーインゼリー金(BCAAとクエン酸等含有)、カフェイン錠剤を摂取。また、到着したスタート地点でバナナを一本もらい、スタート前までにパワープロダクションの赤(カフェイン)と2RUN、カフェイン錠剤を摂取。
預けていたバイクを受領し、ホテルで一緒になり知り合った方にインフレーターを借り、空気入れ。一応、CO2ボンベも持って来てはいたのだが、120PSIまでしか気圧が上がらなかったので、大変助かった。スタート地点付近の長めの登り坂を登ったりしてウォーミングアップ。その後、スタート時間を待っている間に、元ブリヂストン・アンカーの清水都貴選手(出走者の一人)に写真を撮らせてもらったり、話を伺ったりした。スタート地点に自転車を並べてしまうと、10時過ぎのスタート時間まで結構暇。当チームの所属ではあるが、今回は別チーム名義で参加(というか、そちらが本来)しているI氏と話したりしていた。
プロチームと210km、140kmの参加者が通っていくのを見送り、女子国際とover40の出発の後で、100kmU39がスタート。早速、最初の登りで負荷がかかる。参加者が道いっぱいぎちぎちに広がって走り、ちょっとしたカオス。付くべきラインを見誤ると、後ろに下がってしまう。また、ダンシングをするには狭いので、高ケイデンスのシッティングで登る。
登りきり、下り始めた頃には、すでに足がつり始めている。普段、ほとんどつることはないのだが、レースの勢いでいつも以上の力が出てしまったらしい。
集団は多少のセレクションはかかったが、大半が健在で海岸沿いの平地を走っていく。僕は、脚をできるだけ温存するだけ、前走者にぴったりくっついていくことをとにかく意識。それでも、傍から上がってくるライダーが結構いてポジションを守るだけでも気を使う。
やがて集団は早くも勝負所の普久川(ふんがわ)ダムの登りに差し掛かる。20分くらいの長い登りで、2回ほど勾配がきつくなる。集団は一気に崩壊し、縦長に。無理はしない程度に、高ケイデンスシッティングで自分なりのハイペースで登るが、やはり登れる人には敵わない(途中、同チームで参加していたクライマーのH氏をパスした。後で聞いたところ、朝食の食べ過ぎで腹痛を起こしたらしい)。先頭集団を逃し、下りに差し掛かると途中からI氏が合流。I氏、下りうまい。声をかけ4、5の小集団を作り、先行の集団を追走。下りきり、またもう一本ちょっと長めの登り。それが終わったところで、補給所(ボトルで水かスポーツウォーターをくれる)。水をもらい、飲めるだけ飲んで、すぐ廃棄。またちょっと置いて、パワープロダクション黒と黄(エナジー)を摂取(この時、黄を一本落として無くした)。なお、パワープロダクションは封をあらかじめねじ切っておくと、走りながらでも開けやすい。
そうこうしながら、我らが追走集団は先行した選手を吸収しながら拡大していく。I氏も健在で、みんな先頭集団に追いつこうと結構やる気。
この日の気温は、最高気温28度、最低気温20度。暑いことは暑いのだが、僕にとっては気にならない程度の暑さ。それに、登り坂については、木陰の中を走るのがほとんどで、オーバーヒートせず登りやすかった。
補給所以降は、ぐっと登ってさーと降って、だらーと平地を走ってという繰り返し。最初は元気だったけど、登りのたびに足が削られていく。と言っても、足はずっとつりっぱなし。具体的には、ふくらはぎが完全につって動かなくなる一歩前くらいで痛みはないが違和感満載、ちょっと変な踏み方をしたら完全につって足が動かなくなる感じ。実際に、一度ダンシングしてストレッチしようとしたら、右脚が反対側に反るような感じでぴーんと伸びきってしまい3秒くらい全く動かなくなるというプチ金縛り状態になった。そのため、普段は登りのダンシング率が多いのだが、この日はずーっとシッティング。だんだん、股も痛くなってくる。いよいよ終盤で股の痛みが酷くなり、シッティングで登る足がなくなって来たところで、ダンシングを解禁し、今度は力強くはないがなんとかダンシングでも登れるようになった。しかしながら、体は全体的にクタクタのどろどろ。ある坂を登っている際、下がっていくラインに乗ってしまって、迂闊にラインを変えようとしたらチームの名前を呼ばれ怒られてしまった。集団走行には、とかく注意が必要。
集団はいよいよ大きくなり、先行していた100kmのover40や140kmの選手で集団から落ちて来た人も吸収し、30人弱くらいの大集団に。シクロワイヤードによれば、これがメイン集団だったらしい。僕はと言えば、最初は登りで優位だったが、だんだん登れなくなり、登りで遅れ、下りで少し取り戻し、平坦の先頭交代で前に出てちょっと引き、後ろに下がるところでまた登り返しみたいなパターンが続く。I氏は積極的に前で引いている。
補給所がもう一箇所あり、また水をもらい飲めるだけ飲んで膝にかけて捨てる。自分で持って来たスポーツドリンクはやがて尽き、水へ。2本ともスポーツドリンクにしておくのだった。また、一本落としてしまったため、パワープロダクション黄はレース中3本摂取。結果的に間に合ったが、もう10km長かったらおそらくハンガーノックになっていた。
ライダーに襲いかかってくるような羽地ダムの登り(一直線で長い)をクリアしたら、レースは最終局面。集団はみんなボロボロ。
市街地に入ってからは路面が広く、ごくなだらかな下りか平坦。集団は小さくなり、少人数で先頭交代をして、ゴールに向けて突き進んでいく。
やがて、ゴールのアーチが見え、スプリントを開始。順位を上げられず集団の先頭は取れなかったが、とにかく走りきったという達成感と安堵感でいっぱい。
結果は47位で、3時間6分30秒。1位から13分遅れ。I氏も同集団。周りはI氏を含め、実業団E2クラスの人が多かったようなので、(実業団をやっていない)僕の実力もE2相当かと思えば、まんざら悪い気もしない(なお、1位は知らないが、2位の人はE1クラス)。
完走証をもらい、アンケートを書き、ルートビアを飲み、預けた荷物を受け取り、チームと合流し、記念写真を撮った。
その後、自走で15kmほど走り、この日の宿、沖縄かりゆしオーシャンスパに移動。体を洗って浴場に入り、なかま食堂で夕飯をとり、買い出しをして部屋飲みをし、もう一度浴場に入って、長い日が終わった。