グルメッチー☆TAKENAKA MUSIC PLANNING

☆アコースティックギターを愛し、Paul Simon、吉田拓郎などのカバー演奏を中心にライブ活動を継続中☆

ギターは楽し 121  ~ ギターの湿度管理 ~

2012年08月12日 | GUITAR & MUSIC
今の時期、日本では高温多湿の日が続きますが、あらゆる楽器にとって湿度管理は非常に大切な問題です☆

しかしながら、正しい湿度管理を理解されていないユーザーは数多くいるそうですが、私も以前は湿度管理の「し」の字も考えない一人でした☆

湿度管理をしっかりしていると、収縮したフィンガーボードからフレットが突き出ることもなくなるでしょう☆
これは、ギターのネックの外側を上から下へ辿っていくと、フレットに引っかかる事を言います☆

こうなると大変演奏がし辛く、気持ちも収縮してしまいますし、こうなる前に湿度管理をしないといけません☆


では、ギターにとって適切な湿度はどの位の数値なのでしょう、、、☆



『湿度50%』、、、これがギターのような木製品の効果的な保存に最適であると考えられています☆
この数値は、興味深いことに人間も湿度50%当たりが最も快適であるといわれていますので、ギターはより人間に近い楽器かもしれません☆

ただ、地域によっては最適の湿度の範囲よりも高かったり低かったりします☆
例えば米国のシアトルは平均的に湿度が高く、逆にフェニックスやコロラドは湿度が低い、ミネソタは湿度が夏に高く冬に低いのです☆

日本はミネソタに近いんですね☆



マーティン社では、『湿度変化がギターに与える典型的な影響』として、湿度のレベル指針を提示しています☆

「相対湿度60%以上」
湿度が高すぎるのも有害になり得ます。典型的な兆候は、フレットや弦の変色(さび)、チューニングマシーンのニッケル、クローム、もしくは金メッキの腐食、トップや他の木材部分の膨張、高い弦高、添え木やブリッジのはがれなどです。

「相対湿度50%」
室内のギターは全て良い状態です。

「相対湿度40%」
フレットの縁が鋭く突き出てき始めます。フィンガーボードの部分がボディよりも拡張し12か14フレットからサウンドホールの間に小さなひびが生じることがあります。

「相対湿度35%」
トップが縮み始めます。サウンドボードの表面に波紋ができたり、乾燥してきます。鋭く突き出たフレットがより顕著になります。ギターショップに運ばれたばかりの楽器は、ケースから出されていないので、その兆候が発見されないでしょう。それらのギターは1ヶ月以上在庫としてあるギターよりも見栄えもよくフィーリングも優れています。

「相対湿度30%」
ギターにひび割れが出てきます。しかしひび割れが生じていなくてもかなりの湿気が失われ、トップも落ち込んできます。びびりをなくすため、サドルを高くする必要性がでてきます。

「相対湿度25%」
より多くのギターがひび割れします。多くのフレットをやすりで削る必要性が出てきます。プレイヤーはしばしば販売店やリペアマンに問題が起きたと電話をしてくるようになります。




こういうレベル表は、ユーザーにとって大変重宝しますね☆


どんな楽器もそうですが、実は演奏している時間よりも保管や移動している時間の方が多いんです☆
そのためには、弦をゆるめ、必ず純正のハードケースに入れておきます☆



車や飛行機、列車等で運搬するような場合には、トランクや荷物室は避け、座席などを利用した方がいいでしょう☆
移動の際は出来る限り手元に置くようにします☆
特に長時間、車の中に放置されますと、夏場などは極端な高温・高湿状態になり、ギターにとって最悪のコンディションになってしまいます☆



表面に亀裂が入ったら、大事なギターは元に戻りません☆


マーティン社は工場内を気温22.2度、湿度50%に維持していますが、これを常に頭に入れておきましょうね☆