ひょんなことから、宇佐見りんに興味をもって、話題の2作品を読んでみました。
最初に読んだのはこちら、三島賞受賞作の、「かか」。
2冊目は芥川賞受賞作の「推し、燃ゆ」。
これらは文体こそ異なりますが、いずれも強い文章で一気に読むことができました。
ネタバレになるので内容についてあまり触れないようしますが、とてもよく似た小説だと思いました。
読者に最初に主題かと思わせる内容(例えば、推しがファンを殴ったこと)が実はそこには無いことや、主人公が自分を投影する対象を持ち、その対象を中心に話を展開させる手法や、SNSとの関り、家族の中での距離感、などなど。
ティーンエイジャー女子の、内向的な心理状態を緻密に描いた内容だと思います。わしとは娘以上に年が離れた世代ということもあり、主人公の感情をどのくらい共有できたかは計りかねますが、読後感には昭和世代でもずしりとくる重さがありました。
話は変わって、こちら昔から変わらない、有隣堂のブックカバー。
伊勢佐木町の有隣堂本店も健在。
子どもの頃は、ここにくれば書籍も文房具も、欲しいものは何でもあるという夢のような場所でした。
ネット販売により、対面販売の書店は苦しい時代かと思いますが、いつまでも残っていて欲しいお店です。
p.s. 旨い酒が手に入ったので食べすぎ、今日はダメ人間。
暇なGWは川端康成でニヤついてます。。
わたしはGWは青空で岸田國士を読んでました(^^)