今から360年前の7月30日、武蔵(むさし)・下野(しもつけ)でM7.0の地震が発生し、現在の埼玉県川越市では家屋700棟が倒壊し、日光東照宮では石垣・石の井が破損した。その後、余震が一日に40回~50回続いたとされる。
武蔵は現在の埼玉、東京の大部分と神奈川の一部、下野は栃木とされるが、この地震は活断層による直下地震ではなく、プレート内での直下地震と思われる。その発生年前をみると、1628年、1630年、1633年、1635年、1646年、1647年、1648年と立て続けにM6からM7クラスの地震が関東地方を襲い、その後も1649年9月、1650年、1683年3回、1697年にも関東地方にM6からM7クラスの地震が発生した。
これら地震が発生した後の1703年に元禄地震(1923年関東大地震の前の関東地震)が発生しており、1600年代の江戸時代で起こったこれら一連の地震活動が、関東大地震の前後に関東地方で地震が活発になるとの歴史の証明といえる。
1923年の関東地震から86年が経過し、次期関東大地震までにあと120年あまりとなったが、今後、30年先、50年先に関東地方も活発な地震活動が起きる可能性がある。
<地震調査研究推進本部 日本の地震活動 埼玉県とその周辺の主な被害地震>
http://www.hp1039.jishin.go.jp/eqchr/f5-43.htm