地震リスク delphis manta blue

身近な地震リスク 減災を目指して

<復興を願い 2011.3.11東日本大震災>
<未曾有の巨大災害 記録>

地震情報の正確性

2009-08-22 | 地震リスク

震度計26カ所を移設・停止=4が6弱に過大観測も-八丈島の5弱も対象・気象庁(時事通信) - goo ニュース

気象庁は、1991年に世界で初めて震度計を開発し、これまでの体感観測体制から震度計による観測体制となった。今回、震度計設置方法、場所に問題が多かったとのことだ。

日本全国の観測地点は約4200地点に上り、地震発生から約2分後には震度速報、約3分後には震源情報と津波情報、約5分後には詳細な震源・各地の震度情報が速報され、地震発生から約1時間後には震度5弱以上の場合に記者会見を行う体制だ。

この地震情報をもとに各機関は緊急参集等の行動を起こす。政府の危機管理センターは原則、全国震度6弱以上、東京23区内震度5強以上の場合に緊急参集チームが参集し、内閣府の場合は震度4以上で被害を推計、警察庁、消防庁は震度4以上で被害状況の調査を開始、震度3以上の場合、報道機関はテレビ、ラジオ、インターネットで地震速報を流す仕組みだ。

各企業の参集基準はすでにBCPで検討されていることと思うが、地震情報がいかに重要な情報かということがわかる。参考となるニュースリリースを見つけたので以下を参考とされたい。

<(株)インターリスク総研 2008NO.3>

http://www.irric.co.jp/risk_info/bcm/pdf/bcm_news0803.pdf

 


駿河湾地震 東海地震発生へ影響か

2009-08-21 | 地震リスク

東海地震起こす境界面に影響か=「駿河湾」翌日にM2.5-予知連(時事通信) - goo ニュース

地震予知連が駿河湾地震の収束宣言を出す一方、東海地震を引き起こすプレート境界に影響を及ぼした可能性が高まった。今すぐというわけではないが、南海トラフの活動期に入ったのではないだろうか。

駿河湾地震から10日が経過したが、今回の地震と東海地震関連騒動で各企業のBCPが如何に機能したか検証する必要がある。

特に平日の早朝に発生したこともあり、震源に近い静岡県、神奈川県、そして東京都に所在する各企業の多くの社員は自宅にいたことであろう。そのなかでどのような情報提供、指示が出されたかが興味深い。

ある企業では、防災担当者が責任者と協議し、いち早く「平常通り出社」方針をメール送信したとのことだ。東海地震がその後発生するかもしれなかったのに・・・。今回、東海地震との関連性について招集された判定会の動きを察知した企業は少なく、万一、観測情報から注意情報、予知情報が出された場合を想定した情報提供、参集方針が出されていなかった。

これは企業の防災担当者・責任者が東海地震等の地震危機管理に対する知識がない結果と言える。将来の地震災害に備え危機管理、地震防災知識の豊富なプロ要員を育て、適確な判断ができることがBCPを成功に導くカギといえる。

 


緊急地震速報 手頃に

2009-08-20 | 地震リスク

アイリスオーヤマから8,000円の緊急地震速報受信機が発売された。

これまでなかなか安価な受信機が販売されなかったが、今回の受信機は機能を絞り、FMラジオの速報チャイムをキャッチし音声で知らせるとのことだ。

我々一般はこれまで、ウエザーニュース社の月315円の安価な費用でPCで作動するものとか、NHK等放送局からの受信しかできなかった。しかし、就寝中はPCもテレビも止めることから緊急地震速報を揺れの前にキャッチすることは難しかった。この間の駿河湾地震も速報はでたが多くの人はまだ就寝中だったはずだ。

これで就寝中でもキャッチすることができる。あとは目覚まし時計に組み入れるとか身近な商品がでてくることを願う。

<アイリスオーヤマ>

http://www.irisohyama.co.jp/news/2009/0820.html


地震防災週間迫る

2009-08-20 | 地震リスク

8月30日から防災週間が始まる。今年は8月30日から9月5日まで実施される。

8月は駿河湾で発生した震度6弱の地震を始め、震度4の東海道南方沖、震度5弱の八丈島沖での地震など国民が地震に不安で敏感になった月だった。特に駿河湾地震は東海地震との関連が話題を呼んだ。

防災週間は1923年9月1日に発生した我が国最大の被害をもたらした大正関東地震(関東大震災)にちなんで始まった。今、関東地方は今後発生するであろう関東大地震(次回は2100年代か)の前の首都直下地震に備える必要がある。関東大地震の前後にM6級からM7級の地震が発生するとされ、それが首都直下地震だ。今後30年以内の発生確率は70%であり、そろそろ準備段階となってきた。

ここのところ政府の地震調査研究推進本部が研究した地震長期評価とは別の予想外の震源域で地震が発生し被害が生じている。新潟県中越地震、中越沖地震、能登半島沖地震や岩手・宮城内陸地震、そして駿河湾地震と、国民は「次はどこだ!」と不安で心配な状況だ。

<内閣府 平成21年度防災週間>

http://www.bousai.go.jp/gyoji/h21bousaiweek.html


8.16宮城県沖地震から4年

2009-08-16 | 地震リスク

2005年8月16日午前11時46分、宮城県沖を震源とするマグニチュード7.2の地震が発生した。最大震度6弱を記録し、重軽傷者79名、住宅一部破損383棟、経済被害額9億5千万円の被害が生じたとされる。

宮城県では、1978年の宮城県沖地震以降、震度5以上の大きな被害をともなう地震もなく地震活動の平穏期に入ったが、2002年11月3日の宮城県沖地震(M6.4、最大震度5弱)、2003年5月26日の宮城県沖地震(M7.1、最大震度6弱、経済被害額54億円)、2003年7月26日の宮城県北部連続地震(M5.5~M6.4、最大震度6強、経済被害額320億円)、そして2005年8月16日の地震、さらに2008年6月14日の2008年岩手・宮城内陸地震(M7.2、最大震度6強、経済被害額1,094億円)、2008年10月30日の宮城県沖地震(M5.1)【最大震度4であったが重傷者2名】と続いている。

また2008年7月24日の岩手県沿岸北部地震(M)でも宮城県内は最大震度5強となり3億円の経済被害が生じた。

本番の想定宮城県沖地震がいつ来てもおかしくない状況であり、不断の備えが必要だ。

<宮城県 「8・16宮城地震」の被害及び県の対応について」)>

http://www.pref.miyagi.jp/kikitaisaku/saigai/h17/0816/index.htm

<宮城県 過去の災害>

http://www.pref.miyagi.jp/kikitaisaku/kakosaigai.htm


駿河湾地震 復旧状況 風評被害

2009-08-16 | 地震リスク

浜岡原発 再開めど立たず 電力供給に懸念も(産経新聞) - goo ニュース

東名高速が全線開通=応急工事終え-通行止め5日、路肩崩落(時事通信) - goo ニュース

駿河湾地震で被害が生じ通行止めとなっていた東名高速が仮復旧した。一方、浜岡原子力発電所は停止のまま、再開のめどが立っていない。

キャンセル次々、観光の目玉損壊も=旅館など影響懸念-静岡地震(時事通信) - goo ニュース

地震により観光のキャンセルも相次いでいるようだ。風評被害といわれるが、むやみに安全宣言をせず、各観光施設、宿泊施設の被災状況をはじめ、地震対策の内容を分かりやすく公開し、万一、地震が発生しても安全であることをアピールすることが重要だ。

この点を疎かにしている観光施設、宿泊施設には、やはり安全が確認できないので観光や宿泊しにはいけない。

今回の地震で静岡県の観光施設、宿泊施設ではホームページで被害状況を開示しているところもあれば、ないところも多い。各観光協会ホームページでは地震による影響等の情報開示が行われていない。非常に残念だ。


終戦記念日 報道統制の昭和東南海地震

2009-08-15 | 地震リスク

今日15日は終戦記念日。

太平洋戦争末期の1944年12月に発生した昭和東南海地震(M7.9)は、戦時中の報道管制により被害記録がほとんど残っていないとされる。

今年5月、米国国立公文書館で米軍が撮影した昭和東南海地震の航空写真が見つかった。航空写真は津波被害の様子がわかる。

<47NEWS 2009年5月29日共同通信記事>

http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009051901000591.html

当時の震害と震度分布を愛知県、岐阜県で公表している。また、政府広報ぼうさい2008年3月号に興味深い記事が掲載されている。南海トラフ巨大地震の前後にM6級の地震が起きるということで、1944年昭和東南海地震の翌年1945年に三河地震(M6.8)が発生し死者2,306名、家屋全壊16千棟の被害が生じたということだ。

記事のとおり、先日の駿河湾地震は南海トラフ巨大地震の前の地震ということができるだろう。

<愛知県 過去の災害情報>

http://www.pref.aichi.jp/0000013241.html

<岐阜県防災局 東南海地震>

http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11117/saigai_siryo/1944tounannkai/s19tounannkai.html

<広報ぼうさい 2008年3月号>

http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/rep/kouhou044_20-21.pdf


駿河湾地震 被害の現場

2009-08-14 | 地震リスク

気象庁は11日から12日までの2日間、駿河湾地震について、機動調査班(JMA-MOT)を派遣し、震度6弱~5強を観測した震度観測点の観測環境及びその周辺の被害状況の調査を行った。その調査報告が14日、ホームページで公開された。

<気象庁 機動調査班(JMA-MOT)の派遣について(調査結果)>

http://www.jma.go.jp/jma/press/0908/14a/surugawan090811_genchityousakekka.htm

http://www.jma.go.jp/jma/press/0908/14a/surugawan090811_genchityousakekka.pdf

地震発生とともに災害現場へかけつけるのは救助、自治体関係の方々だけでなく多くの建築、土木、リスク、学術研究等の関係の方々がかけつけ、被害の状況を次の災害軽減に役立たせる目的で現場に入る。その現場の災害写真等は貴重な災害記録としてインターネットでみることができる。

また、最近の技術進歩が地震災害の現状をすばやく把握できる状態になってきた。衛星写真、航空写真等が同様にインターネットで公開されている。必見だ。

<PASCO 緊急撮影>

http://www.pasco.co.jp/disaster_info/09081102/

<国際航業 速報>

http://www.kkc.co.jp/social/disaster/200908_surugawan/index.html

<京都大学防災研究所 被害調査報告(速報)>

http://wwwcatfish.dpri.kyoto-u.ac.jp/~goto/eq/20090811/report0.html

<国土地理院 駿河湾地震災害概況図>

http://www.gsi.go.jp/common/000049502.pdf

<JAXA 駿河湾地震緊急観測>

http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/img_up/jdis_av2_shizuokeq_090811.htm

http://www.gsi.go.jp/common/000049502.pdf

<静岡新聞 号外>

http://www4.shizuokaonline.com/media/20090811A.pdf


駿河湾地震 本番東海地震に備え

2009-08-14 | 地震リスク

半数超が「あっ、東海地震!」=高まる不安、警戒-静岡でネット調査・民間会社(時事通信) - goo ニュース

今回の地震により、東海地震への不安、警戒が高まったことは幸いだ。今回のM6.5の地震で1名の死者、多数の重軽傷者を出し、日本の大動脈である東名高速道路がいとも簡単に破壊したことは非常に残念だ。M8の本番想定東海地震に備え全力で改善を急ぐ必要がある。