１人残業。

　　めったに残業のない私の職場。上司も同僚もすぐに帰る。管理職は残業手当はでないけど、その代わりに管理職手当をもらっているんでるから上司はもっと残業すればいいのにと思う私デスペア。

　　上司の給料は私の３倍。３倍分上司が働いているかはなはだ疑問。

　　仕事を言いつけらる。しかも終業時間に仕事を言いつけられる。こういうのが一番気分が落ち込む。

　　その後１人で職場にのこり残業。

　　残業で仕事がはかどるはずもない。ペットボトルのレモンティを買って飲んで息抜きしても頭は冴えない。

　　職場の窓から見えるそらはもう真っ暗。ひとりぽつんと私。なんだかむなしくなってくる。

　　いったいなんのために働いているんだろう。手取りたかだか２１万円で、将来出世はできない私にとって、残業はなんとばかばかしいことだろう。

　　気が落ち込む。ふと携帯を見る。着信メール。久しぶりの小春のメール。メールの文面だけからでも、小春のハイテンションが伝わってくる。小春のひとりつっこみ。

　　小春のメールを読みながら涙が出そうになった。心がやわらいだ。

　　机のパソコンの電源を切り、電気スタンドの電気を切り、職場をあとにする。

　　あしたできる仕事はあしたやればいい。