獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

昨日、iPhone SE 第2世代 が届いた。ひとりでセットアップできなかった。

2020-05-09 09:42:15 | 全盲の視覚障害者でも一人で使える家電、情報機器、アプリ獲得プロジェクト
君の声聞かせてよ

コロナ外出自粛のため、動画配信サービスとかが大人気のよう。そういう私もヘルパーさんに勧められて君の膵臓を食べたいという映画をアマゾンプライムビデオでみる。副音声解説はないけども、スマホの無料のアプリ「UD CAST」ユーディーキャストを使えば、副音声解説が聞ける。網膜色素変性症な私デスペア。ほぼ全盲な視覚障害者の私。ありがたいね。

ヘルパーさんはこの映画が気に入ったようでセルDVDも購入したとのこと。得点映像ディスクとか、あと映画の中で主人公が書いていた日記もおまけでついてくるということで、購入したらしい。なかなか手がこんでいるね。

セルDVDのほうにも音声解説がついているということで、さっそく借りてみてみる。UD CASTの音声解説と同じかな?違うのかなとおもって聞いてみる。まったく同じだった。ただ、UD CASTは、映画が始まってすぐは同期できなくて、はじめのほうの音声説はきけなかったけど、DVDだとちゃんときけるね。
びっくりしたのは、DVDをプレーヤーにいれて、再生ボタンをおすと、まず、音声ナレーションがきこえてくる。

「音声解説が必要な方のためのナレーションです。もしこのナレーションが不必要な方は、設定ボタンで副音声を切りにしてください」

というナレーションがなにもしないで流れる。うれしいね。

こういった、一番はじめから、声を聞かせてくれるのがいいね。これはウィンドウズパソコンをセットアップするときも、同じ。ウィンドウズのナレーターという画面読みあげ機能が、セットアップ開始すると、なにもしなくてもはじまる。それが不要なかたは切りにしてくださいとの音声説明。
こういった、はじめから音声解説をいれてくれて、それが不要な人は切りにしてくださいっていうのいいね。これが逆だと、視覚障害者はは手も足もでない。

一番はじめから、声が聞こえるのがいいよね。

さて、ここからが本題。

3年6か月ぐらい使っているアイフォを買い替えた私、発売されたばかりのアイフォン SE 第2世代を購入。昨日、金曜日に届いた。到着予定は5月13日以降ということだったけどはやく到着。夕方届く。

iPhoneは視覚障害者がもっともよくつかっているスマホ。たぶん、視覚障害でスマホを持っている人の9割以上はアイフォンだろうね。これは、ハロプロメンバーのアイフォン保有率とおなじぐらいかな。

iPhoneはアプリをインストールすることなく、はじめから、視覚障害者のための画面読み上げ機能、ボイスオーバーという機能がついている。これがとってもありがたい。

さて、届いたアップルからの段ボール、その中にちっちゃい小箱がはいっているずっしりとしたおもさ。さぁ、君の声を聞かせておくれよ、アイフォン SE 第2世代。
デスペア的アイフォン SE 第2世代のセットアップポイント

1、視覚障害者ひとりじゃアイフォンのセットアップはできない

古いiPhone seの右側面のほんとにちっちゃいちっちゃい針がで穴をあけたぐらいの穴に、細長い針金をつきさす。すると、SIMスロットがすこし飛び出る。それを引き抜き、その中におさめられている、SIMカードをとりだす。これを、新しいiPhoneSEのSIMスロットにいれる。まずはそれをやる。向きとかも同じように差し込めばいいのでこれはできた。

そして、新しいiPhone SE 第2世代の電源をいれる。

右端上部側面にある電源ボタンを長押し。しばらく待つ。おそらく、画面にはアップルのロゴマークが表示されて、そして、アイフォンはしゃべりだすはず。

しばらく待っても、まったくしゃべらない。

おかしいなとおもって、ボイスオーバーをオンオフを切り替える、ホームボタン3回押しをためしてみる。押したところで、うんともすんともいわない。

こりゃだめだ。

運よく、夕方はヘルパーさんが家事援助にきてくれていたので、ヘルパーさんに画面をみてもらって、そこからセットアップをしてもらう。1時間弱ぐらいかけて、なんとか無事セットアップできた。

ヘルパーさんがいなかったら、ひとりじゃセットアップできなかったのね。

まず、アイフォンはどの言語でセットアップするか聞いてくる、日本語を選んでもらって、その後、Wi-Fiワイファイ接続、

そして、バックアップの復元、いままで使っていた古いアイフォンのデータを引き継ぐ作業。パソコンに保存しておいたデータを使うか、アップルIDにログインしてワイファイ経由で復元をするか。

CDから取り込んだ曲とか全部を復元するには、パソコンからのバックアップ復元が必要らしいので、パソコンとアイフォンを接続してみる。

パソコンは画面読み上げ機能があるので、こっちはひとりでできる。でもなぜかバックアップの復元にはパスワードが必要とのこと。バックアップを作成したとき、私はパスワードの設定はしてなかったのに、なぜかそれが求められる。
ここから先にすすめない。

ということで、次の手段。パソコンからではなく、アップルIDからのバックアップの復元。iCloudというネットワークの保存データから、私のバックアップ復元データをワイファイを通じてダウンロードする。

アップルIDのパスワードとかをヘルパーさんに入力してもらうのは、とっても心配だけど仕方がない。ある程度視覚障害者は自分の個人情報やパスワードをヘルパーさんに教えないといけない。ということで、簡単なパスワードは使っていない私。ヘルパーさんが覚えられないような無機的な英数字のパスワード。

バックアップ復元が開始して、すぐにアイフォンの画面がまっくらになる。これはどうしたことか、しばらく待ってもまったく画面がつかない。待っていてもいいのだけども、ヘルパーさんの時間がない。

ということで、電源ボタンを長押しして、再度電源をいれる。

これがよかったのか悪かったのかわからないけども、なんとかまたリンゴのマークが画面にでて、そして、いつものよく見る私のアイフォンのホーム画面。

うまく、バックアップが復元されていた。

ここから、設定、アクセシビリティー、ボイスオーバーとヘルパーさんに操作してもらって、ボイスオーバーをオンにしてもらう。

こうなるともうこっちのもの。羽の生えた天使のごとく、大空をかけめぐる。よかったよかった。

2、アイクkラウド、アップルIDからのバックアップの復元でもどるものもどらないもの

iCloud アイクラウトを利用して、アップルIDからのバックアップ復元で、ホーム画面はまったくもとどおり。ウェブページのショートカットもちゃんと復元されていた。そのホームページサイトのログインもなんなくできた。キーチェーンとかいう機能があり、パスワードとかはアイクラウドに保存されていたよう。

ただ、ペイペイとか、決済アプリは自動ログインが無効になっていて、再度ログインをしなくてはいけなかった。また、ツイッターとか、YOUTUBEアカウントもリセットになっていて、再度ログインをしなくてはいけなかった。この設定とかに、数時間かかった。

とはいえ、夜にはすっかり、使える状態のアイフォンになった。よかったよかった。

3、 iPhone SE とiPhone SE 第2世代のちがい

私がいままで使って伊野は初代iPhone SE、そしてあたらしく買ったのが第2世代のiPhone SE。初代iPhoneSEは、視覚障害者から絶大な人気。特に全盲ユーザーからは人気があった。
というのは、iPhoneSEがとってもコンパクトだから。今のiPhoneは画面サイズが6型とかだけども、このSEは4型、片手でもつのはちょうどいい。画面の動画を見るには、この画面サイズだと小さいけど、自全盲ユーザーはそんなの興味ない。

さて、第2世代のSEはどうかというと、これがひとまわり大きくなって4.7型。でもいま主流のスマホにくらべると小さい。

初代SEと2代目SEの違いは。イヤホンジャックがなくなったこと、電源ボタンが、右上ではんく、右横になったこと。

そして、ホームボタンがボタンじゃなくなったこと。

ホームボタンがボタンじゃなくなると聞いて心配した私。視覚障害者にとって、さわってわかるボタンというのはとっても大事。

2代目SEにもちゃんとホームボタンがある。さわってわかる。ただ、これを押し込んでも押し込むことができない。カチカチとういう押し込むことができない。
でも、押し込めないボタンだけど、押し込んだような感覚がある。
それは、ホームボタンを押すと、すこしiPhoneがブルっと振動するため。その振動がまるで、ボタンを押し込んだ時のカチっというあの感触とうりふたつ。これはホームボタンはあるといっていいい。ちゃんと、手で押し込んだ感覚がある。これはいいね。

あと、音が大きくできるね。夏の早朝、NHKラジオ体操の音楽として、公園でながしてもいいぐらい大きな音がでるね。ボリュームをあげればどんどん音が大きくなる。これはいいね。ちょっとはなれていても、ラジオ音源とか聞けるね。

ただ、音がよくなって、音が大きくなったせいで、iPhoneの画面、指でふれるガラスの画面が、音に共鳴して常に震えている。初代SEでは感じなかった、画面の振動を感じる。

音楽を再生しながら、iPhone画面をに指でふれると、指がちょっとほんのりブルブルくる。

これは、ボイスオーバーの読み上げでもそう。ボイスオーバーが画面を読み上げているときに、画面に指でさわると、ほんのりちょっと指がブルブルなる。なんか違和感。

まぁなれるかな。

こっちが震えないぐらいの、君の声をきかせてくれたらいいのにな。

アンジュルム 『カクゴして!』



PS
初代iPhone SE と比べて、視覚障害者はあまり第2世代のSEを買い替える必要性はないね。カメラで写真がきれいにとれるとか、音が大きいとか、すこしばかり処理速度がはやいとか。そのぐらい。

視覚障害者なら、初代SE で十分。ただ、私もそうだけど、初代SE のバッテリーが1日もたない日が時々ある。バッテリーを買い替えるると1蔓延以上するので、それなら、新しい第2世代のiPhoneは5万円ぐらいでかえるので、それなら買い替えてもいいかなと思う。

いや、でも、初代SEのあのコンパクトさは忘れられない。あのコンパクトさだと、方ででもって落とす心配はほとんどないけど、2代目SEだと、こころもとない。アイフォンケースを買って、そこにストラップをつけておかないと、なんか不安。
コメント
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