獲得された絶望感(盲人ウエカジ @ウエカジハローセンター 公式ブログ)

~網膜色素変性症と司法試験とモー娘。と全盲ヘルパー事業所と・・・~

シネマデイジー映画ミッドナイトスワン 劇団四季オペラ座の怪人@JR東日本劇団四季劇場 秋 を見た。

2021-09-19 23:32:05 | コンサート舞台
いちか と クリスティーヌ と ばけもの と

3連休2日目。今年のシルバーウィークは3連休なのね。そのかわり、23日木曜日がやすみなのね。いつだったか、シルバーウィーク5連休ってのも昔あったね。その時は、いろいろなハロプロのコンサートに行った思い出、なつかしいな。

いまは、なかなかコンサートを見るために、遠征することがはばかられる世の中。コロナの世の中になって1年と半年以上たつね。これがいつまで続くかわからない。そろそろ、コロナワクチンか検査で陰性証明をうけている人の、旅行とかも認められそうだね。

それならばということで、ワクチンをすでに打って2週間たっている私。コロナにかかっても重症化しないし、感染を予防する効果もあるらしい。

よし、東京円生をしよう。9月20日月曜日、東京中野サンプラザである宮本佳林のソロコンサートダリア。すでに4日と5日に大阪と名古屋で大成功の佳林コンサート。ツアー千秋楽の東京公演に行きたいね。

せっかく東京にいくので、前日、19日ゼップ東京であるハロプロ研修生発表会もみたいな、とおもったけど、こちらのチケットはとれず。ならば、ミュージカル。ハロプロではないミュージカル、劇団四季のミュージカルも見に行こう。オペラ座の怪人。

ということで、大阪から東京円生。ただ、遠征するにはそれなりの準備が大事。まずは朝、大阪空港に電車でむかう私。東京へは新幹線で行く私。すでに新幹線自由席のチケットは購入済み。なのに、まずは、大阪空港、通称伊丹空港にいく。

この伊丹空港で、コロナ検査を安い値段でしてくれるというニュースを聞いたので、コロナ検査を受けに行く。前日、ヘルパーさんに、スマホからコロナ検査の予約をとってもらった私。網膜色素変性症な私デスペア。ほぼ全盲な私。サイトによっては、視覚障碍者一人では予約できない予約サイトがある。劇団四季の公式サイトでは視覚障碍者は一人ではiPhoneのボイスオーバーを使っては予約できなかったのよね。

コロナ検査センターは無事にヘルパーさんに予約してもらって、今日の午前8時15分の受付枠が予約とれた。事前に、メールで、全盲視覚障碍者がひとりでうかがうので、代読、代筆など合理的配慮をお願いしますとお願いメール。昨日のうちに、コロナ検査センターから返事のメールも届いて、ちゃんと応対してくれるとのこと。うれしいね。

伊丹空港に向かう、モノレールの中で、私の携帯に電話。だれからだろうこんな朝に、見知らぬ電話番号。でてみると、これから検査をうけにいくコロナ検査センターのスタッフからの電話。もしよかったら、手引きします、どこにいらっしゃいますかという電話。言葉にあまえて、モノレールの大阪空港駅をでて、北ターミナルにむかうところにあるローソンの手前で待ち合わせ。そこにむかっている途中で、白杖をもった私に気づいてくれて、声をかけてもらって、手引きしてもらった。

北ターミナルのさらに、北川にある建物、レンタカーの受付窓口があるようなスペース。そこの一角に、コロナ検査センターがあった。北ターミナルから横断歩道を2度わたったけども、屋根があるようで、雨がふっていてもぬれずにいけるね。

センターの中にはいって、投票大の記入大ブースみたいなところで、誓約書というか、予診票みたいなものに、私が答えて、それを記入してくれた、最後は、私のサイン。聞かれたのは、今日の体調、過去にコロナにかかったことがあるか、あとはこれから飛行機にのるのかどうか。私は飛行機にはのらないので、すぐに予診票かきおわった。

その予診票みたいなものをもって、レジへ、キャッシュレス決済のみのよう。私はIDでぴたっと支払い。支払いと引き換えに、検査キットを受け取る。先ほどとは別の場所にある選挙の投票の記入大みたいなところで、自分で、検査キットで、検体を採取。

私が受けたのは、30分で検査結果がわかるという、抗原検査。1900円。PCR検査というのもあって、こちらはすこしたかくて2100円。PCR検査は検査後4時間後にしか結果がわからないということなので、迷わず、抗原検査。

投票記入大ブースみたいなところで、めんぼう1本をスタッフがとりだす。ただの綿棒かとおもったら、そうじゃなく、綿棒の先っぽに小さな短いこよりがたくさんついているような形状。以前、何年か前にインフルエンザの検査をかかりつけクリニックで受けた私。その時は、ドクターが細長いこよりを私の花のかなり奥のほうまでつっこんできた、そんな奥まで花の奥にものをいれたことがなく、こよりがとがっているような感じがして、いたかった。涙がでた。

今回もそんな形状のこよりを創造したけど、そこまでとんがったものではなかった。

綿棒を右の鼻の孔にいれて、4、5回トントンとしてくださいとスタッフ。このトントンの意味がよくわからなかったので、奥のほうまで綿棒をいれて、鼻のねんまくに綿棒をさわらせる。4回ほど、その綿棒を右の鼻の奥につっこむ。そして、同じ綿棒を今度は左の鼻の孔。

そのめん棒をスタッフに渡す。この一連の作業は、スタッフは手伝えないとのこと。鼻の中にいれて、粘膜をこすりとることは、医療行為になるので、スタッフはできないとのこと。たしかにそうだよね。

8時15分に受付をして、8時20分には、検体採取終了。

おわって、ベンチでまつ。番号がよばれると、検査結果判明。ドキドキの時間。もし陽性だったらどうしよう、遠征は中止だな。チケット代が無駄になるな、でも、劇団四季のチケットはまだ発券してないので、チケットぴあのサイトで転売できるかな、そんなことを考えながら、アイフォンのYOUTUBE動画を見る。

8時41分。ベンチにすわっている私に、スタッフが私に声をかけてくる。

結果がでました。

やけに落ち着いた低い声、いままでの明るい声とは全然違う、低い声。

陰性でした。これが、陰性証明書というか、陰性でしたていう結果カードです。

名刺の大きさのカードを手渡される。そこには、私の名前と、時間、場所、検査結果が印字されているらし。

よかったよかった。これで、ある程度安心して、遠征できるね。遠回りして、1900円はらって、検査うけた買いがあった。

同じスタッフに帰り道も手引き、こんどはバスで、新大阪駅へ。その途中、陽性者はでるんですか?ときいたら、1日に1人ぐらいですとのこと。

9時5分発の新大阪駅ゆきのリムジンバス。障碍者割引で半額の260円。25分ほどでJR新大阪駅の1階のバス乗り場に到着。空港リムジンバス便利だね。ものレールと電車をのりついだら、600円ぐらいかかる、時間も1時間ぐらいはかかるかな。いいね空港リムジンバス。電車だと障碍者ひとりでは障碍者割引してくれないけど、バスは障碍者ひとりでも割引してくれるのがうれしいね。

そのバスのりばおりばすぐのセブンイレブン、JR新大阪駅ターミナルビル1階のセブンイレブン、そこで、劇団四季のオペラ座の怪人のチケットを発券。そしてエレベーターで3階へ。JRの改札フロア。

今日のオペラ座怪人は、東京駅からバスで15分ほどの、ウォーターズ竹芝というところにある劇団四季劇場。夜講演17時30分開演。いまから、東京にむかっても、かなり時間があまる。

ということで、新幹線改札をはいって、改札内にあるドトールで、モーニングセット、ホットドックみたいなものとホットコーヒーSで、394円。安いね。9時50分から、10時20分まで、ドトールでまったり。裁判に必要な、行政文書開示請求をネットでしたりして、すぐに時間がすぎる。

ドトールでまったりして、新幹線の時間がちかづいてきたので、乗り換え改札にもどる。すでに駅員がまっていてくれて、手引き。売店で龍角散のどあめを買って、ホームへ。27番ホーム。新大阪駅の新幹線ホームは、ほぼホームドアが関せいしたとのこと、ただ、20から22番ホームはまだとのこと。

11時58分発ののぞみ東京ゆきの自由席。一番前にならでいたので、窓側席に無事すわれた。数か月前の新幹線はがらがらだったけども、今は、多いね。家族連れも自由席に増えたね。小さいこどもがさけぶのは、静かな声で、小さな声でしゃべってねとママ。昔みた光景。日常がもどってきているね。

東京までの2時間30分は、元スマップのくさなぎつよし主演のミッドナイトスワンを聞く。シネマデイジーで聞く。音声改札つきの映画音声。マスクが涙でぬれたね。なかなかよかった。

デスペア的ミッドナイトスワンの見るポイント

1、ゲイの草彅剛クサナギツヨシ

草薙は、男性の体に違和感をもっているゲイ役。言葉遣いもねっとりしていて、ゲイ言葉をうまく表現している。中年の草彅剛。広島から上京して、田舎の母親にはだまってゲイバーで、踊り子として働いている。定期的に女性ホルモンの駐車を受けているよう。

一人暮らしの草彅剛。ひょんなことから、いとこの中学生の娘をあずかることになる。育児放棄をうけているその女の子、名前は、いちか。一時的にあずかる草彅剛。養育費がもらえるので、その養育費をもとでに、性転換手術を受けようと考える、打算的な草なぎ。

心をとざしている粗野な女の子イチカとの共同生活。学校でや友達関係で問題をおこして、徐々にイチカのことが心配になる草彅剛。

イチカには、踊りの才能があった。たまたまたちよったバレエ教室の体験レッスンに参加して、そこでコーチに才能を見出される。草彅剛もゲイの踊り子としてダンサーしているけども、そんな素人踊りとはケタ違いの才能。

いつしか、草彅剛は、イチカのバレエの才能をのばしてあげたい、高い月謝も自分が体を打ってでも払ってあげたいという気持ちの変化。そして、メキメキと才能を発揮するイチカ。

と、そこへ、イチカの乱暴な母親がつれもどしにやってくる。イチカの才能はそこで、とぎれる。

さて、そこから、草彅剛が何をしたか。そして、そのせいで、草彅剛は命をおとすことになる。でも、そのかわりに、イチカは有名な海外のバレエ学校に入学できた。才能をのばすことができた。泣けるね。

印象的なシーンとしては、道をあるいていて、若いママが小さなこどもをやさしくしかっている。そんなことをしちゃだめでしょ。しくしくなく子供。もう知らない、勝手にしなさいと離れていくママ。しくしく泣くこども。こどもの足元にはサッカーボール。そのサッカーボールをそっと、ひろって、そのこどもに渡すゲイ草彅剛。そして、ボールをうけとり小さな子供はママのほうへかけていく。その様子を、愛おしい目でながめる草彅剛。

こどもを埋めない自分の体、そんな体がきらいな草彅剛。このシーンがあとあとの、イチカを取り戻す草彅剛の行動の伏線になっているのね。いいシーンだね。

2イチカ 有沢一花ではないイチカ

イチカは素人からオーディションで選ばれた女の子。ほとんどセリフがない。セリフのいいまわしも、棒読みみたいだけど、それが、心をとざしている、内向的な少女をよく表現している。

最初、草彅剛に家の掃除しなさいといわれて、広島弁で、ヤジャと口答えするイチカ。その後、時が流れて、、草彅剛に反抗する。その時は、標準語で、やだ。

なかなかいい映画だった。音声解説もよかた。

いつの間にか、東京駅に到着して、駅員に手引きしてもらって、丸の内改札をでる、そのすぐちかくに、東京ステーションホテルがあり、丸ビルもある。そこが、バスのりば。劇団四季劇場までの巡回バスがここから出ている。無料の水素シャトルバス。無料がうれしいね。

15時発。15分で、ウオーターズたけしばバス停に到着。このバス停は、屋根のある建物の中にあるバス停のよう。そのバス停をおりて、左右にのびる歩道を左へ、50メートルほどあるくと、右手に、複合商業施設アトレ。その2階が劇団四季のアキ劇場、3階がハル劇場とのこと。

アトレの入り口がわからなかったので、通行人に声をかける、若い男性2ひと組が気付いてくれて、入り口あmで手引き。この建物の2階ということで、2階にあがって、チケット売り場まで手引きしてくれた。ありがたいね。

15時30分。まだまだ開場まで時間があるので、チケット売り場ちかくのベンチで、ずっとまつ。ブログを書きながらじっとまつ。

16時45分、開場。スタッフに手引きされて、劇場内へ。11列。11000円のチケット。公演時間は1幕80分、休憩20分はさんで、2幕が60分とのこと。20分の休憩のときに、トイレにいきたいので、手引きお願いしますとスタッフに伝えて、着席。

オペラ座の怪人は、感動するという前評判だったので、ハンカチを2枚をポケットに、幕があがる。

デスペア的劇団四季オペラ座の怪人の見るポイント

1、ミュージカルではなく、オペラ

目の見えない私にとって、ストレートなお芝居よりも、ミュージカルのほうがわかりやすい。ストレートプレイだと、顔の表情や態度そぶりで、感情をあらわすことが多い。言葉にせずに、そんな動きだけで表現。そうされると困るのは視覚障害者の私。その動きが芝居のカギになっていることも多いので、さらに困る。

でも、ミュージカルだと、その感情の動きを、表情や身振りだけでなく、歌で表してくれる。それがうれしい。視覚障碍者にとって、テレビよりもラジオ、そして、ストレートお芝居よりもミュージカル。これ定説。

そんなっ気持ちで、オペラ座の怪人を見始めた私。結局、見終わって、物語の筋、ストーリーが半分もわからない状態。

というのも、セリフがほとんどなく、ほとんどが歌。セリフもすべてが歌になっている。そして、この歌ではあらわせない、動きがたくさんある。

それから、はじめて聞く役者の声ばかりなので、なかなか役者の歌声を判別できない。ヒロインのクリスティーヌという若い娘、オペラでトップの歌い手を目指している。それを、こっそり指導するオペラ座の怪人。顔がみにくく、その顔のみにくさを隠すためにマスクをしている、オペラ座の地下に住み着いている。実在するのかしないのかわからない存在。そして、クリスティーヌの幼馴染で、富豪のの青年ラウル。この三角関係がこの物語の肝。

だけど、私は、オペラ座の怪人のラウルの歌声が判別できない。これは困った。

そして、演出のひとつのやりかたなんだろうけども。同じメロディで、違った歌詞を同時に歌う。クリスティーヌとラウルがそれぞれの気持ちを同時に、違った歌詞にのせて同時に歌う。まざって聞き取れない。しまいには、オペラ座の怪人、クリステイーヌ、ラウルの3人が同じメロディーの歌を、歌詞ちがいで、重なってうたう。もうよくわからない。たしかに、歌の重み、感情が交差する様子をよくあらわしているんだろうけど、視覚障碍者にとって、情報過多。

ハロプロだとすぐわかる、その歌い方が独特、とよくいわれる。劇団四季もそうで、歌い方がよく似ている。歌い方どころか、発声方法もにている。特に男性の役者陣は、みんな同じような発声方法。ハロプロだと、鼻声歌唱のかなともとか、あまったるい歌い方の里美うたの、一人R&Bのような段原瑠々、自分の歌声を固定させない小田さくら、いろいろな歌い方がある。でも、劇団四季の男性の歌い方は、実に画一鉄騎。たしかにうまいんだけど、うまくなればなるほど、同じような歌い方にあつまってくる。

もっと、歌い方がちがう役者を、配役すべきだと思う私。おそらく、ラウルが日替わりで、オペラ座の怪人をやっても、その逆でも、私は気づかないだろうね。ハロプロではこういった配役遅延時はよくやる、かつての、リボンの騎士の王子役、三億円少女、ジャンヌ、同じ役を別のハロプロメンバーがやると、まったく違ったものになる。それが劇団四季にはないね。

もちろん、それは、私がハロプロをずっと見ているから、劇団四季は2回目ということで、劇団四季の役者の区別がつかないからだともいえる。そして、私が目が見えないので、さらに混乱してるんだろうね。

残念ながら、現在、劇団四季では、音声ガイド、副音声解説、イヤホン開設はないので、視覚障碍者はこの物語を理解することは不可能だろうね。残念。オペラ座の怪人は、視覚障碍者にはおすすめしない。

2、オケピ

劇団四季のオペラ座の怪人を見てびっくりしたのは、生オーケストラが伴奏をしているということ。ちゃんとオーケストラピットが、ステージの下にあり、そこから、生演奏しているのね。

開演前、客席でまっていると、オケピから増えのおとや、管楽器のならし演奏の音がきこえてくる。開園直前になると、オーケストラの町立、調音、オーボエの開放音、ラの音がなりひびく、そのオーボエのラの音にあわせて、ほかの楽器もラに調律する。本格的なオーケストラ。

はじめてみた劇団四季のミュージカルは、リトルマーメイド。リトルマーメイドは中刷り装置はあたけど、オーケストラはなし。オペラ座の怪人は、生オーケストラ。すごいね。本格的。11000円の値段がするのも理解できるね。

あと、女性俳優の歌はすばらしかった。クリスティーヌとかとり夫?声楽の鍛えられた、見事なオペラだった。高音が人間ンの声ではないような、それぐらい高い声。大阪のオーケストラのオペラを聞いたことがある私。その時の女性オペラ歌手。何オクターブがわからない高い声。それと同じレベルの歌を劇団四季の女性役者はしていた。

3、視覚障害者に必要なこと

涙をながすこともなく。終演。ただ、最後のオペラ座の怪人だとおもわれる、役者がひとり、私の愛は終わりで、ただ夜の調べが聞こえるだけと、一人で歌い上げる。そこはじんと来たね。ただ、その役者がオペラ座の怪人なのか、ラウルなのか、断定できず、なかなか感情移入できなかった。ハンカチは一度も取り出すことはなかった私。

20時15分に終演。20時30分発のシャトルバスで東京駅にもどりたい私。次のシャトルバスは21時45分。そのことを、1幕と2幕の間の休憩時間で、スタッフに伝えていたら、カーテンコールがおわるとすぐに、私の席まできてくれて、すぐに手引き。ありがたいね。

できれば、シャトルバスのりばまで手引きしてほしい、劇団四季スタッフが手引きできないのなら、劇団四季劇場が入っている建物アトレの警備員さんに、手引きをお願いしてほしい。そのことも、休憩時間にお願いしていた私。

終演後、手引きしてくれた劇団四季スタッフ。私どもは、劇団四季劇場の敷地までしか手引きできません、その先、警備員の手引きもできないとのことでした。

そうか、それなら仕方ない、人の流れにそって、出口まででて、そこから、シャトルバスのバス停までいかないとな。でもあと10分ぐらいしかないので、ちょっと無理だろうな。

そんなことを考えていると。劇団四季スタッフが、

本当は、敷地までなんですけども、今回は特別に、アトレの出口まで、手引きいたします。でも、これは今回だけですので、次回おこしになるさいは、ご自身で、足を確保してください。

こういうことは時々ある。時々、視覚障碍者はこういうことを言われる。この時の、スタッフと視覚障碍者の関係性を、児玉雨子が、山崎あおいか、大橋りこに作詞してほしいね。このお互いの、気持ち、その言葉が発する影響などを、歌詞で表現してほしいね。

こういったことを言われたら、私のレスポンスはひとつ。

わかりました。私は特別扱いを、受けるつもりはないので、結構です。ここからひとりで行きます。

劇団四季の管轄する2会エリアのところまで手引きをうけて、そこからは、一人で、帰る私。そこまでが劇団四季の敷地とのこと。劇団四季は劇団四季の敷地の中であれば、必要な手引きはしますが、敷地の外に出ると、それはご自身でどうぞご自由に。私の手引きはここで終わりで、あとは夜の調べにまぎれてどうぞおかえりください。

人の流れにそって、通路の左橋にそってあるく。綱ロープがはってあって、ここから先は進入禁止エリア。そこをさけながら、劇団四季を見終わった客の人の流れに身を任せ、歩く。このあたりに、1階へおりるエスカレーターがあったはず。よぼよぼ、壁やロープにぶつかりながら、一人あるく全盲中年男性。

すると、背後から、若い女性の声。大丈夫ですか。出口ですか?

そうです。アトレの出口にいくのです。

すると、その若い女性が、カップルの若い男性をうながす。そっちから手引きしてあげたら?おとなしくそれに従う若い男性。いい関係性の二人だね。見ず知らずのカップルに声をかけてもらって、手引きしてもらう場合、多くの場合、だいたいの場合が、女性が男性をうながす。あるある。

やさしそうなおとなしそうな若い男性に手引きしてもらう。そのかたわらをカップルの女性がついてくる。というか、きっと女性が先導していたんだおるね。

アトレの出口まででて、20時26分。もうすぐバスの時間。アトレの出口をでて、左へ、あるくも、シャトルバスらしきものは見えません、バス停らしきものも見えませんと若い男性。女性もあたりをみまわしてくれて、若い男性はスマホで検索してくれているよう。時間は20時30分。まったくバスの気配がない。不思議な現象。

さて、これからどうしようか、ゆりかもめの竹柴駅が最寄り駅なので、そこまで、手引きしてもらおうとおもったら、そのカップルは、大門駅まで歩いていくとのこと。もしよろしければ、私もつれていってくださいと。大江戸線の大門駅へ。徒歩10分ぐらいかな。

その間、オペラ座の怪人を開設してもらった。カップルは二人とも劇団四季が好きなのようで、男性はオペラ座の怪人はすでに4回目とのこと。このミュージカルは、リトルマーメイドみたいなディズニー原作のものより、難解ですよ。私も、1度みただけでは内容がわかりませんでした。2、3度みてようやく、そういうことかとわかったぐらいです。

セリフがほとんどなく歌だけだったので、、オペラ座の怪人が最後のシーンで、誰かに、はやく向こう行け!、行ってくれ!と叫んでいたけども、あれがまったくわかりませんでしたと言うと。カップルの女性が、あれは、クリスティーヌとラウルに向かって言っていたんです。2人で早く行けと言っていたんですと教えてくれた。

その外にも、オペラ座の怪人がクリスティーヌに自分の気持ちを伝えたシーンがなかったこと、ただ、おれのために歌ってくれとばかり歌っていたことを言うと。オペラ座の怪人はそっと、クリスティーヌに指輪をわたしていたんです、そして、その後、クリスティーヌがオペラ座の怪人のもとをたずねて、あたかもラウルではなく怪人を選んだかのように一瞬見えたけども、実は、そうではなく、それは、もらった指輪を怪人に返しにきただけだったことを教えてくれた。

ああそうか、怪人が指輪をわたすことで、クリスティーヌに求婚していたのね。

あと、オペラ座の怪人が、やけに悪者としてあつかわれていて、みんなが怪人をつかまえよう、殺そうとしているけども、それほど怪人は悪いことをしているのですか?と聞いてみると、今度は、カップルの男性が。結構してますよ。少なくとも、2人は殺してますから。

おどろく私。そんなシーンはまったくなかった。正確には、音だけでは、そのシーンは表現されていなかった。時々、怪人の登場局がながれて、そして、女性たちが悲鳴をあげるというシーンはあったけども、その時に怪人が何をしているか私はわからなかった。実はその前に、怪人は、オペラ座の劇場の人を縄で首をしめて殺しているとのこと。その殺された首つりの様子が舞台の上で表現されて、それを見て女性たちが悲鳴をあげていたんですとのこと。

怪人から身をまもるテクニックとして、右手を、首の高さにもっておくこと、そすると、怪人の縄が首にとんできても、その腕のおかげで、首はしまらない。そのポーズは、私のイメージでは、モーニング娘。のセクシーボーイのさびのあの、ふりのような、手のひらで、自分の首をちょんぎるようなそんなフリかなとおもったら、そうではないです、腕は横ではなく、縦ですとおしえてくれた。そうだったのね。手を横にして首のところにもってきていても、怪人がなげたロープで首はしまっちゃうね。そういうことなのね。

結局、このカップルとは、大門駅で同じ電車にのって、中野坂下駅まで一緒にいてくれて、お話をしてくれた。ありがたいね。

中野坂下駅の中野と聞いて、私は、明日は、中野サンプラザに行くんです。誰のコンサートですかとカップル男性に聞かれたので、宮本佳林さんですと答える私。すると、あー知っています。聞いたことがあります。とうれしい返事。地下鉄の電車は窓をあけているので、やかましい、なかなか声が聞き取れない。この私とカップル男性の会話は、カップル女性には聞こえていない距離。たぶん男性は、宮本佳林のことをものすごく知っているんだろうけども、女性の手前、聞いたことがあります知っています程度にしたんだろうな。宮本佳林はすこしずつ広まっているのね。うれしいね。

劇団四季の生オーケストラの2時間20分よりも、このカップルとの移動時間30分ほどの会話のほうが、私に、よりおおく、オペラ座の怪人の恐怖、みにくさ、そして愛おしさを伝えてくれた。そして、もう一度、劇団四季のオペラ座の怪人を見てみようとおもった。一度はもう2度といくまいとおもったけども、この劇団四季を愛するカップルのおかげで、私はもう一度劇団四季に行こうと思った。横浜では、ノートルダムの鐘もやっていることをおしえてもらったので、こんどのハロプロ遠征のときに、横浜の四季劇場にもいってみたいとおもった。

その劇団や、そのアイドルにはまる理由っていうのは、もちろん、その表現主体によるところが多きっけども、それらのファンの気質、色合いによるところも大きいね。

そんなことを考えながら、中野坂下駅から新宿御苑前のホテルに一人で向かう私。

振り返ってみたら、ミッドナイトスワンもオペラ座の怪人も、その中で、草彅剛を、怪人を、ばけもの!!ばけもの!!とののしるシーンがあった。ばけものと、純粋な少女との物語。その少女は、ばけものをばけものとは思っていない、そのばけものをあるがまま認めてくれる受け入れてくれる。そして、いつか、その少女は立派なレディーになり、そのばけもののもとを離れていく。アイドルファンとアイドルの関係性に類似している。とてもせつない。だからすばらしい。だから涙がでる。

ミッドナイトスワン、オペラ座の怪人、ともに、ハロプロファン、宮本佳林ファンにおすすめです。ぜひ見てね。聞いてね。

目の見えない私、時代によては、または人によっては、私もばけもの。ばけものなら、ばけものらしく、ずっと、ハロプロの、宮本佳林のばけものでいたいものです。いつか、草彅剛のように、オペラ座の怪人のようになりたいものです。さぁ、あなたもばけものの仲間入りをしませんか?

映画『ミッドナイトスワン』100秒予告



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする