えっちらおっちら、タヌキさんに見守られながら250段の石段を
上がって行くと、ちょうどひと休みしたくなるところに・・・
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狸山谷不動院、250段の中間である126段目の平地には弘法大師を祀る
大師堂「光明殿」が建っています。
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堂の周囲には四国八十八ヶ所霊場のお砂踏があり遍路の功徳が得られる。
なんとも便利な都合のよいシステム♪
西国三十三所霊場巡りはリアルにしましたが、その多くの寺でも
同じように四国八十八ヶ所のお砂踏み場がありました。
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前に大きな錫杖(しゃくじょう)が置かれているので、まずは神社で
鈴を鳴らすように、こちらでは錫杖をシャクシャクッと鳴らします。
四国八十八ヶ所霊場巡り・お遍路は四国にある空海(弘法大師)ゆかりの
88か所の寺院を巡礼するものですが、その全行程は約1400kmに及び、
東京~鹿児島間に匹敵するとか。
徒歩で廻れば約40~50日、鉄道・バス等利用で約25日、自動車・バイク
でも約8日の日程が必要。それがお堂の周りを一回りするだけで・・・
ま、同じ功徳をいただけるとは思えませんが、とりあえずね♪
今年は60年に1度という、ご利益が倍の倍増しの年だそうで。
本来ならリアルに巡礼したいところですが、お砂踏みで済ませます。
知らなかったのですが、普通の年は第1番札所から順番に88番まで
回るのが定番の「順打ち」というもの。
4年に1度、うるう年にはその逆に回る「逆打ち」をすると、ご利益が
倍になるとか。しかも今年は「丙申(ひのえさる)」の年。
うるう年の丙申は、60年に1度。倍の倍になる大チャンスの年です。
ちなみに、ご利益倍増の逆打ちは今年中に始めればいいとのこと。
結願するのは何年か先でも良いそうです。
ここのお砂踏みはトップ画のように、番号がふられた踏み石が順番通り
並べられています。踏み石の下にはその番号の札所の砂が仕込まれていて
その上を踏みしめることでお遍路したことになる、というもの。
それではここで、お砂踏みの逆打ちを実践。普段なら出口にあたる
成就門の第88番からスタートします。(^_^ゞ
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1歩づつ確実にね♪ 途中、石造りの十三仏にお参りしながら。
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真言宗のことはよく分かりませんが、こういう信仰があるのですね。
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十二支お守り本尊にもなっているので、書き出してみましょう。
1:不動明王〔酉〕 2:釈迦如来 3:文殊菩薩〔卯〕
4:普賢菩薩〔辰・巳〕5:地蔵菩薩 6:弥勒菩薩 7:薬師如来
8:観音菩薩〔子〕9:勢至菩薩〔午〕 10:阿弥陀如来〔亥・戌〕
11:阿しゅく如来 12:大日如来〔申・未〕 13:虚空蔵菩薩〔丑・寅〕
となります。
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順打ち、逆打ちは四国を時計回りか反時計回りに順番通りに札所を
回りますが、バラバラに回る場合は「みだれ打ち」と言うそうです。
それとは他に、国(県)ごとに回る「区切り打ち」と言うのがあって、
阿波(徳島県)を発心の道場、土佐(高知県)を修行の道場、
伊予(愛媛県)を菩提の道場、讃岐(香川県)は涅槃の道場と呼び
その順番で区切りをつけて廻るようです。
ここのお砂踏みでもその区切りで石の門が設えてあります。
発心門、修行門、菩提門、最後は涅槃門ではなく、成就門に
なっていましたが。
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ちなみに今年が60年に1度、何故にご利益が倍々になるかというと・・・
こんな伝承、伝説によるものらしいです。
以前、51番札所「石手寺」を訪ねた時のレポ『石手寺探訪』にも
詳しく書きましたが、要約すると
およそ1200年前、ある修行僧が伊予の国の長者の家を訪ねた。
本来なら修行僧は手厚くもてなすものですが、その長者(衛門三郎)は
修行僧(空海)を追い返してしまう。
その後、衛門三郎の家では8人の子供が次々他界する不幸が起ります。
長者は「あの時に修行僧を追い返してしまった自分が悪いんだ」と
自ら過ちに気づき、修行僧に謝罪しようと家を捨て、遍路を重ねます。
四国を回ること20回、どうしても空海に会うことができず、疲労困憊。
ふと逆に回ってみようと最後の力を振り絞って逆回りしてみたところ
遂に力尽きるのですが、その臨終に空海が現れ、衛門三郎は極楽へ
行けたというものです。
その後の石手寺のエピソードも面白いのですが、省略します。
遍路を続けた衛門三郎が逆打ちをして遂に空海に出会ったというのが
「うるう年の丙申」だったことから、この60年に1度の年回りには
ご利益が倍増するってことになったようです。
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「木食上人 参籠之地」の石碑も建てられていました。
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本来ならここからスタートするはずの「発心門」の第一番踏み石。
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さぁ、逆打ちお砂踏み完了♪ご利益はいかばかりか・・・(^_^ゞ
ま、家は門徒(浄土真宗)ってことになっているので、ご利益の
考え方は全然違います。個人的には空海より親鸞の方が教えとして
理解できますけどね。
ただ、日本の風習文化としてお遍路やお守り札なんかも在りかと♪
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2016.5/1、狸山谷不動院・光明殿にて。
上がって行くと、ちょうどひと休みしたくなるところに・・・
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狸山谷不動院、250段の中間である126段目の平地には弘法大師を祀る
大師堂「光明殿」が建っています。
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堂の周囲には四国八十八ヶ所霊場のお砂踏があり遍路の功徳が得られる。
なんとも便利な都合のよいシステム♪
西国三十三所霊場巡りはリアルにしましたが、その多くの寺でも
同じように四国八十八ヶ所のお砂踏み場がありました。
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前に大きな錫杖(しゃくじょう)が置かれているので、まずは神社で
鈴を鳴らすように、こちらでは錫杖をシャクシャクッと鳴らします。
四国八十八ヶ所霊場巡り・お遍路は四国にある空海(弘法大師)ゆかりの
88か所の寺院を巡礼するものですが、その全行程は約1400kmに及び、
東京~鹿児島間に匹敵するとか。
徒歩で廻れば約40~50日、鉄道・バス等利用で約25日、自動車・バイク
でも約8日の日程が必要。それがお堂の周りを一回りするだけで・・・
ま、同じ功徳をいただけるとは思えませんが、とりあえずね♪
今年は60年に1度という、ご利益が倍の倍増しの年だそうで。
本来ならリアルに巡礼したいところですが、お砂踏みで済ませます。
知らなかったのですが、普通の年は第1番札所から順番に88番まで
回るのが定番の「順打ち」というもの。
4年に1度、うるう年にはその逆に回る「逆打ち」をすると、ご利益が
倍になるとか。しかも今年は「丙申(ひのえさる)」の年。
うるう年の丙申は、60年に1度。倍の倍になる大チャンスの年です。
ちなみに、ご利益倍増の逆打ちは今年中に始めればいいとのこと。
結願するのは何年か先でも良いそうです。
ここのお砂踏みはトップ画のように、番号がふられた踏み石が順番通り
並べられています。踏み石の下にはその番号の札所の砂が仕込まれていて
その上を踏みしめることでお遍路したことになる、というもの。
それではここで、お砂踏みの逆打ちを実践。普段なら出口にあたる
成就門の第88番からスタートします。(^_^ゞ
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1歩づつ確実にね♪ 途中、石造りの十三仏にお参りしながら。
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真言宗のことはよく分かりませんが、こういう信仰があるのですね。
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十二支お守り本尊にもなっているので、書き出してみましょう。
1:不動明王〔酉〕 2:釈迦如来 3:文殊菩薩〔卯〕
4:普賢菩薩〔辰・巳〕5:地蔵菩薩 6:弥勒菩薩 7:薬師如来
8:観音菩薩〔子〕9:勢至菩薩〔午〕 10:阿弥陀如来〔亥・戌〕
11:阿しゅく如来 12:大日如来〔申・未〕 13:虚空蔵菩薩〔丑・寅〕
となります。
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順打ち、逆打ちは四国を時計回りか反時計回りに順番通りに札所を
回りますが、バラバラに回る場合は「みだれ打ち」と言うそうです。
それとは他に、国(県)ごとに回る「区切り打ち」と言うのがあって、
阿波(徳島県)を発心の道場、土佐(高知県)を修行の道場、
伊予(愛媛県)を菩提の道場、讃岐(香川県)は涅槃の道場と呼び
その順番で区切りをつけて廻るようです。
ここのお砂踏みでもその区切りで石の門が設えてあります。
発心門、修行門、菩提門、最後は涅槃門ではなく、成就門に
なっていましたが。
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ちなみに今年が60年に1度、何故にご利益が倍々になるかというと・・・
こんな伝承、伝説によるものらしいです。
以前、51番札所「石手寺」を訪ねた時のレポ『石手寺探訪』にも
詳しく書きましたが、要約すると
およそ1200年前、ある修行僧が伊予の国の長者の家を訪ねた。
本来なら修行僧は手厚くもてなすものですが、その長者(衛門三郎)は
修行僧(空海)を追い返してしまう。
その後、衛門三郎の家では8人の子供が次々他界する不幸が起ります。
長者は「あの時に修行僧を追い返してしまった自分が悪いんだ」と
自ら過ちに気づき、修行僧に謝罪しようと家を捨て、遍路を重ねます。
四国を回ること20回、どうしても空海に会うことができず、疲労困憊。
ふと逆に回ってみようと最後の力を振り絞って逆回りしてみたところ
遂に力尽きるのですが、その臨終に空海が現れ、衛門三郎は極楽へ
行けたというものです。
その後の石手寺のエピソードも面白いのですが、省略します。
遍路を続けた衛門三郎が逆打ちをして遂に空海に出会ったというのが
「うるう年の丙申」だったことから、この60年に1度の年回りには
ご利益が倍増するってことになったようです。
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「木食上人 参籠之地」の石碑も建てられていました。
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本来ならここからスタートするはずの「発心門」の第一番踏み石。
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さぁ、逆打ちお砂踏み完了♪ご利益はいかばかりか・・・(^_^ゞ
ま、家は門徒(浄土真宗)ってことになっているので、ご利益の
考え方は全然違います。個人的には空海より親鸞の方が教えとして
理解できますけどね。
ただ、日本の風習文化としてお遍路やお守り札なんかも在りかと♪
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2016.5/1、狸山谷不動院・光明殿にて。