☆たっぷり遊んでやれなくて
このところ、仕事に追われてルイをたっぷり遊んでやれないでいる。忙して時間が割けないというわけではない。やたら神経を使う案件が重なって思いのほか消耗してしまい、家に帰ってからルイの相手をしてもそのパワーにつきあいきれないのである。
週末もクルマにルイを乗せて出かけ、公園へいって遊びの時間を作ってはいるが、休みの日にも何かと用事があってゆっくり相手をしてやれない。昨日も家人の買い物につきあって朝から出かけたものの、午後から雨になってしまい、行く先々の駐車場でクルマから出してトイレのために短時間歩く程度で終わってしまった。
ふだんは、会社から帰って玄関のドアを開けるとそのドアの向こうにルイが立っている。むぎのように吠えたりせず、無言で跳びついて「とうちゃん、おかえり。うれしいよ」といって(?)くれる。相変わらず、ぼくがいなければ、家人とふたりきりの家ではおとなしいままだという。そして、午後8時近くなるとさっさと玄関へ出て、ぼくの帰りを待っているそうだ。
ぼくが着替えている間もまとわりつき、尻尾のないお尻を振って、ときおり、跳びつくので怒ってやるのだがまるで頓着しない。ぼくが食事をはじめるとテーブルに前足をかけてのぞきこみ、箸や茶碗を持つ腕をひっかいて、「ちょうだい」と催促してまたぼくに怒られる。
☆おとなしくぼくを待つ姿が不憫で
とうちゃんの食べ物はやっぱり何ももらえないとわかると、今度は自分のオモチャを咥えて食事中のぼくのところにやってきて、「父ちゃん、遊んでくれよ」と催促する。このときも「ダメ!」といえば、それほどしつこく要求せずに引き下がる。そういう意味ではまだ聞き分けがいい。
引き下がったあとは、たいていテーブルの下でうずくまっている。ぼくの食事が終わっても催促にはこない。ただ、ぼくの様子を見ているだけだ。
食後は少しゆっくりしたいけど、ぼくの顔をじっと見ているルイが不憫になって、ぼくは床に座り込み、「ルイ、おいで」と呼んでやる。ルイがおもちゃを咥えて走り寄ってくる。遊びモードにスイッチの入ったルイの動きは力強い。用心しないと圧倒されてどこかを痛めてしまいかねない。このところ完全燃焼の機会がないだけにルイのほうはすぐに沸騰点に達してしまう。
ただでさえめざましくパワーアップしたルイの遊び相手は楽じゃない。ルイもフルパワーでくるから15分もするとお互いに息が上がってしまい、まずは休憩となる。ルイは水をがぶ飲みして突っ伏し、ぼくは床に転がって休憩する。
ルイは5分もすれば復活して再び挑んでくるのだが、ぼくのほうが5分としないうちに気絶して爆睡モードに陥ってしまう。ルイもしかたなく寄り添うようにぼくの爆睡モードにつきあっているそうだ。
先週は月曜日から金曜日までそんな繰り返しだった。途中で目が覚めると午前1時過ぎから2時くらい。風呂へも入らず、歯も磨かず、服だけ脱いで急いでベッドへもぐりこむ。
☆深夜の猛ダッシュにハラハラ
朝は、まず、ルイを連れて散歩に出かけるが、朝食の前にシャワーを浴びなくてはならないから20分ほどの通常コースで終えざるをえない。余裕があれば30分コース、40分コースを散歩することがあるのだが、変則の夜のおかげでそれもできない、これから本格的な夏を迎え、ルイは家人との夕方の散歩をたっぷりできないので朝をなるべく歩いてやりたいのだが、このままだとそれもかなわない。
ぼく自身、梅雨で雨が降ったり、夏の暑い時期は駅までバスを利用することになるからわんことの朝の散歩は貴重なウォーキングである。できるだけ涼しい時間帯にまとめて歩いておきたい。それには、日々の仕事はなんともならないから、まずは「夕飯→気絶→爆睡」の悪循環を是正する必要がある。
深夜、ぼくが気絶から復活してモタモタしていたりすると、部屋の中でのルイの猛ダッシュがはじまることがある。電気スタンドをひっくり返して壊すくらいならいいが、どこかへぶつかってケガでもしないかとハラハラしてしまう。
しかも、午前2時とか3時近くである。次の週末は、なんとか用事をやりくりしてどこかへ連れて行ってやりたいと思っているのだが、晴れたら晴れたで暑い季節になってしまったのがなんとも悩ましい。