愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

いたずらルイをなかなか遊んでやれない

2013-01-22 23:30:25 | ルイとの日々

 年末からのやたら気忙しい日々が続いている。レポートできていないが、12月29日からの年越しキャンプは初日が雨にたたられてさんざんだった。11月からの足の痛みもさっぱり好転せず、痛みを抱えたままもっかのところ毎日リハビリしながら治療に専念しているところである。


 年が変わり、仕事がはじまってようやく3週間めに入ったが、その二倍くらい経ったかのように思えてならない。先の三連休最後の14日に降った大雪(?)も足へはかなりのダメージとなった。15日の出勤時、路面で氷結した雪に足を取られ、せっかく好転の兆しが見えた痛みがぶり返してしまった。


 ルイのほうは、生まれてはじめての大雪に大はしゃぎだった。シェラも雪が大好きだった。彼女が元気だったころは東京に雪が降らない年は、春先にわざわざ残雪を求めて富士五湖やら八ヶ岳方面へクルマで繰り出してやったものだった。雪へのルイの興奮ぶりはシェラ以上だ。
 何事にもすくんでしまいがちだったむぎは、シェラにつられて雪の上を走りはするが、もし、シェラがいなかったら、「寒いし、歩きにくいし、イヤだなぁ」と思いながら雪の上でただプルプル震えているだけだったに違いない。


 今年になって、家に帰ってもなかなかルイをゆっくり遊んでやる余裕がない。時間的な余裕、体力的な余裕の両方がない。ルイはそんなぼくにお構いなしで、ぼくが食事を終えるやいなやいろんなオモチャを持ってきて、「引っ張りっこしよう」、「投げてくれ」と催促する。でも、ぼくはほんのおざなりに相手をしてやるのがせいいっぱいである。
 不完全燃焼のルイはぼくが風呂へ入っているときも気が向くと風呂場の外で待っている。ドアを開けてやると中へ入ってくるが、びしょ濡れになったまま出ていくので家人にぼくが怒られてしまう。


 さあ、寝ようかなと思うとルイの姿がない。ぼくの様子からとうちゃんはそろそろ寝るなと察知して先にベッドの上で待っているからだ。だが、一緒に寝るためではない。自分が寝るときはたいてい家人に張り付いている。ベッドの上でぼくを待っているのは遊ぶためである。
 ぼくが布団へ入ると掛け布団の上から布団の中のぼくの手の動きを追いかけ噛もうとする。見えないぼくの手にじゃれるのがおもしろくてならないらしい。ちょっとでもぼくが動くと喜んで騒ぐので最後はベッドから蹴落として終わりにする。


 朝も散歩から戻って、ぼくの食事と着替えの間中、何かいたずらできないか虎視眈々とねらっている。ズボンを履き替えるためにスリッパから足を浮かした刹那、風のように足元を襲ってスリッパをくわえていってしまう。ほかに持ち去るものがないとテーブルの上の新聞だろうが、広告だろうが、ハンカチだろうが、身体を伸ばしてくわえ、手当たり次第持ち去ってぼくの気を引こうとする。


 着替えを終えて玄関に向かうときはうなりながらカバンに噛みつき廊下でじゃまをする。玄関の前で家人がルイを押さえている間に、「バイバイ!」と手を振って外へ出るぼくの背後で、家人が施錠した「カチ」という音が聞こえる。その瞬間から部屋の中ではルイがとってもおとなしい模範的なわんこに変わっているそうだ。
 そして、夜、ぼくが帰るまでいたずらもせず、家人との穏やかな時間が流れていくという。夜のぼくとのバトルに備えてひたすら寝て体力を温存しているらしい。


 そして夜、帰ってきたぼくの顔を見た瞬間から「悪いルイ」に変貌するのはいうまでもない。だから、ぼくは「よい子のルイ」を知らない。家人がルイを叱る鋭い声もぼくがいなければ家の中に響かないわけだ。彼女の友人からの助言もあり、家人はいまもルイの一面だけをとらえ、しつけのためのミッションを計画中である。


 だが、ぼくは気乗りしない。どんなに悪いルイでも、ぼくは幸せいっぱいである。根はおとなしく、ひたすらぼくの気を引くために悪さをしてみせているだけなのだから、家人が心配するような問題児だとは思えないのである。こんな騒動もせいぜいあと1年か1年半、スリリングゆえのハッピーで充実した日々はまもなく終わる。現在(いま)しかないこのときをぼくがせいぜい楽しんでおくために、少しでも余裕を作ってルイをもっと遊んでやりたいものだ。