愛する犬と暮らす

この子たちに出逢えてよかった。

5月のキャンプでクレートがルイの安息の場になりえないと知る

2014-10-04 23:44:00 | ルイとの日々

■ テントのポールに吠えつく弱虫わんこ 
 すっかり遅くなってしまったが、今年9月までのルイとのキャンプのうち、ここに書き損なった分を書き留めておこうと思う。まずは5月の連休のキャンプの様子からはじめたい。
 
 毎年恒例となっている年末から年明けにかけての年越しキャンプをひと区切りとして、5月連休がわが家のキャンプはじめとなる。2月や3月に出かけていたころもあったが、もうそこまでがんばる気力も体力もすでにない。
 ルイがはじめてキャンプにいったのも、1歳を2か月後に控えた一昨年の5月の連休だった。あのときは、まだ幼犬であり、はじめてのキャンプだったから、近所のサイトから地鳴りのように聞こえてくる男性のいびきにテントの中のクレートでおびえてひと晩中唸り、吠えてぼくたちを悩ませた。松本市内を見下ろす山の上のきれいに整備されたキャンプ場の広場サイトだった。

 あれから同じ松本のキャンプ場をはじめ、伊豆、清里、北八ヶ岳山麓、山梨・道志村といきつけのキャンプ場ばかりだが、一緒にキャンプをやってきた。出かけた回数と森で過ごした夜の数でいえば、そろそろベテランのキャンプ犬といってもいい。
 だが、3歳未満の年齢のせいもあるだろうが、毎回、テントの設営と撤収のたびにアルミの長いポール(支柱)を怖がって激しく吠えつく弱虫ぶりは健在である。いまではその度に、クルマに常備してルイの移動に使っている大型のクレートの中に入れてしまう。ポールが見えさえしなければ吠えることもない。

■ 遊具の横に設営した失敗
 今年最初の5月連休キャンプはその混雑ぶりに驚いた。勝手知ったる穴場のようなキャンプ場だったにもかかわらず、まともなサイトはほぼ埋まっていた。去年から異常なまでのキャンプブームに突入しているという実感をこのときまであまりまともに受け止めていなかった。
 ようやく自分たちのテントを張り終えて、そこがルイ連れのぼくたちにとっては最悪の場所だと気づいたがあとの祭りだった。子供用の遊具がすぐそばにあり、その音がルイを刺激するのである。20~30メートルほどのワイヤーが張ってあって、それを滑車にぶら下がって移動するという遊具である。

 案の定、子供たちがやってきてはひっきりなしにこの遊具を使って遊んでいる。キャンプ場が設置したものだから止めろいうわけにもいかない。子供ばかりか大人たちも集まってきて大声で騒いでいる。周囲への迷惑など眼中にない。特に初心者の連中はただでさえテンションが上がっているからなおさら傍若無人である。連休のハイシーズンにいつも眉をひそめている光景だった。
 すぐ横の喧噪にルイもたちまち反応する。その度にルイをクレートに入れ、シートで目隠しをせざるをえない。おかげでルイもわれわれもすっかり消耗した。

■ 来年GWのキャンプはどうしよう?
 もうひとつ、冷え込みも今年は強かった。もっと冷えた年もあったし、ときならぬ積雪に震え上がった年もあったそうだ。雪こそ経験していないが、3、4年ばかり前のゴールデンウィークのときは、あまりの寒さと芳しくない天候に少しも楽しくなくて1泊で退散したこともあった。その年は、麓の町でようやく桜が咲いているような陽気だった。
 今年はキャンプ場の場内の桜も満開だったので安心していたのだが、山の中は冬の名残が濃厚だった。従姉夫妻が一緒でなかったら、寒い上に、子供たちの歓声のたびにルイをクレートに閉じ込める連続だったから、やっぱり早々に切り上げていたかもしれない。

 気の早い話だが、来年の5月の連休もキャンプへいくかと自問すると、「来年はやめておきたい」という答えが返ってくる。理由は寒さのせいではない。5月の連休の冷え込みを一度ならず経験しているから、今回、ぼくたちはひそかに冬の装備もクルマに積み込んでいったし、シュラフも冬用を持参していた。自前の天然毛皮をまとった犬にとって、寒さは人間ほど深刻ではないものの、この時季のキャンプではいつもクレートの中に毛布や市販の犬用ベッドを入れてやる。これまで経験した寒さだけならそれでいいだろう。
 来年、いく気になれないのは、ただ、ひたすら混雑だけである。連休なのだから、混雑だけならまだがまんもする。しかし、たとえクレートに入れられてもルイの耳に届く人間たちの興奮した叫び声やさまざまな異音が混雑にはついてまわる。クレートはルイにとって決して安息の場所というわけではないからだ。
(写真は7月のキャンプのときのもの。5月のキャンプではほとんど写真を撮っていなかった)