DonkeyMの部屋

Donkeyはロバ。格好良くなく、足も遅い。「のろま」とか「馬鹿」といった意味。日々の感動、怒り、愚痴等を記事にしたい。

虐待児の命を守るために!(提言その2)

2019-02-04 14:22:44 | 雑感

 虐待児が親からの虐待によって生命を落とすことがないように、しっかりとした対策を講じることが現在の急務だ。そのためには、養育するにふさわしくない親から子供を分離し、保護することが大事だ。現在、虐待の疑いによって、児童相談所で一時保護しても、親が心を入れ替えてしっかりと養育したいと頑強に申し出た場合、それを阻止し、親子を分離することがなかなかできずに、親の下に戻り、そこで再び虐待を繰り返され、死亡に至っているケースが多い。

 制度的には、家庭裁判所は、親権を停止したり、剥奪したりすることができるが、それが行われていないのが現状なのだ。それは、どうしてなのだろうかと考えてみると、まず、子供は親が養育するものだという固定観念があり、親子を引き離すことへの抵抗感があるのだろうと思う。また、子供の心情としても、親と一緒にいたいか、親と離れたいかと問うと、余程のことがない場合は、親と一緒にいたいと答える。子供は親から見捨てられることを極端に恐れており、親を客観視することができない。また、よその家庭が、どういう親子関係を営んでいるかということを子供は知る由もない。せいぜい、ちゃんと物事の善悪等が分かるようになって、また、世間の親子関係をある程度しることができるようになって、初めて親を客観視し、とんでもない親に育てられたと自覚するものだ。ドメスティックバイオレンスの場合、非常にやさしい表情を見せる時と、非常に激しい攻撃性を向ける時があり、暴力を振るわれながら、別れる決断ができない妻たちの心情を思えば、十分理解できることだろう。

 こうした状況をきちんと見極め、親としてふさわしくない、子供を保護するべきだという判断をすることは至難の業であろう。それを可能にするには、きちんと親と向き合い、子供と向き合い、親子関係の構造を理解していくだけの知識と経験が必要だろうし、親の強い要求にも屈せずに、対応を検討できる人材を確保する必要がある。これは全くの私論だが、そのような人材がそろっているのは、家庭裁判所調査官であろう。そう考えると、家庭裁判所の中に、児童虐待防止のための特別な部署を設置するか、児童相談所に、家庭裁判所調査官を出向させるということが考えられる。そうすれば、家庭裁判所の裁判官にも、距離が近くなり、親権停止や親権剥奪等の処置も容易になると思うのだが、いかがなものか?

 また、児童の権利に関する条約について、啓蒙活動を盛んにし、社会の意識変革を図っていくことも必要だろうと思う。児童虐待は他人ことではない、みんなが子供の権利が侵害されていないかということに注意を払い、侵害が認められる場合には、担当部署に積極的に通報するという気持ちを持たせていくことが大切だろうと思う。

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