
でも、まあ、高校野球をしている選手にとって、甲子園は大きな目標であるが、それはひとつのステップに過ぎない。肩を壊してしまったら、その後の選手生活も断たれてしまうことを考えると、無理は禁物というところだろう。
佐々木投手を登板させないという決定に、大船渡高校の監督の気持ちも揺れたことだろう。結果的に、佐々木投手を温存し、決勝には敗れたが、それは仕方ないことだ。有力な投手を何人も抱えておかないと、甲子園までは辿り着けないのが現実というものなのだろう。
野球で有名な強豪校と言われる高校は、他の高校へ行けばエースとして活躍するだろうと思われる選手を大勢集め、その中で切磋琢磨させ、戦いに臨んできているわけだ。そういう意味からも、公立高校野球部が甲子園に出場できる余地は年々減ってきているのが、現状だろう。
でも、まあ、それも時代の流れというものなのかも知れない。