今回は、「色絵 水草に金魚文 盃洗」の紹介です。
この盃洗は、一昨日の古美術品交換会で競り落としてきたものです。
盃洗は、かつては、大変に人気があり、結構なお値段で売られていたのですが、最近では、人気が無くなり、市場にも殆ど出回らなくなりました。
そんな中、突然、ポツリと登場してきたものですから、懐かしさも手伝い、ついつい、競り落とす気になったわけです。
最近では、人気がないこともあり、一昨日の古美術品交換会での発句も安かったのですが、やはり、皆さん、それほどに注目しなかったものですから、激しい競り合いとはならず、比較的に安く競り落とすことができました(^-^*)
もっとも、この盃洗、非常に状態の悪い姿で登場してきたものですから、皆さん、「こんなこ汚い物を買ってもしょうがないな。売り物にならないよ。商売になんないよ」ということで、食指を動かさなかったのだろうと思います。
ほんと、疵はなかったのですが、汚れが酷かったのです(><) 特に基台部や底面の汚れが酷かったのです(><) 長年の使用に伴う汚れの域を超えていたのです。何と言いますかね、その汚れは生まれた時から備わったような汚れのように見えたのです。とてもじゃないが、洗ったくらいでは、その汚れは落ちないだろうという状態でした。
しかし、私としては、長年の経験から、「この汚れは、多分、漂白剤に浸しておけば落ちるだろう」と予測しました。だいたいにおいて、盃洗は食器なわけですし、しかも清潔を必要とする食器なわけですから、「そもそも、もともとこんな汚い状態のものだったとしたら、食器として流通するはずがないだろう」とも判断したわけです。
帰宅して、さっそく漂白剤に浸しておきましたら、予測通り、見事に綺麗に蘇りました(^_^) 見込み面には、盃洗に相応しく、金魚藻の中を元気に泳ぎ回っている金魚まで現われました(^-^*)
「マイ・フェア・レデイ」という映画では、言語学者のヒギンズ教授が、ひょんなことから、下町生れの粗野で下品な言葉遣いのオードリー・ヘプバーン扮する花売り娘をレディに仕立て上げていくわけですが、ちょうど、私も、そのヒギンズ教授にでもなったかのような心境でした(笑)。このような心境を味わえるのも骨董の醍醐味でしょうか(^-^*)
どうぞ、我が家の、この薄汚く汚れた下町生れの盃洗が、レディへと変身していった姿をみてやってください(^-^*)
なお、我が家には、もう一つ、盃洗があります。それは、昭和55年に(今から43年前に)買ってきたもので、このブログでも、既に、2020年9月24日に「伊万里 染錦 花文 盃洗」として紹介しています。
そこでは、「盃洗」についての説明なども記してありますので、合わせてお読みいただければ嬉しいです(^_^)
色絵 水草に金魚文 盃洗
正面(仮定)
正面から右に90度回転させた面
正面から左に90度回転させた面
正面の裏側面
内側面
内側面の見込み部分の拡大
金魚藻の中を金魚が元気に泳いでいます。
内側面の上方部分
内側面の右がわ部分
内側面の下方部分
内側面の左がわ部分
基台部
斜め底部から見た面(その1)
斜め底部から見た面(その2)
底面
底面の拡大
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代後期
サ イ ズ : 口径15.6cm 高さ11.5cm 底径10.5cm