Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

伊万里 染付 蛸唐草・松竹梅文鶴首形徳利

2020年08月31日 16時09分11秒 | 古伊万里

 今回は、「伊万里 染付 蛸唐草・松竹梅文鶴首形徳利」の紹介です。

 この徳利は、昭和55年に(今から40年前に)買ったものです。

 何の変哲もなく、今でも骨董市場には良く登場してくるありふれたものです(-_-;)

 当時、古伊万里コレクターとなることを目指していましたので、古伊万里コレクターとなるには、伊万里で作られているいろんなアイテムを、それぞれ1,2点ずつは持たなければならないだろうというような観念にしばられ、買ったものです(-_-;)

 そんなことで、特に欲しいと思ったわけではないんですが、無理して買ったわけですね。

 そういうことですから、この手の徳利は、普通、神棚に御神酒徳利として使用されていましたので、一対で買うのが一般的なわけですが、一対となれば、それだけ、値段も倍になりますので、1本だけを買ったわけです(><) もう1本を買う資金があったなら、それを、別な、もっと欲しい古伊万里の購入資金に回したいな~と思ったからです(-_-;)

 しかも、当時は、今よりも古伊万里に人気がありましたから、こんな物でも高かったんです(><) 15,000円しました(-_-;) 古伊万里に人気の無くなった今なら、もっと安く買えるのではないでしょうか、、、。

 

 

伊万里 染付 蛸唐草・松竹梅文鶴首形徳利

正面

 口径:2.0cm 胴径:7.7cm 高さ:16.0cm 高台径:5.3cm

製作年代:江戸時代後期(文化・文政期)

 

 

 首の部分には蛸唐草文を、胴の部分には松竹梅文を施しています。この手の御神酒徳利としては定番の文様ですね。

 それに反し、裏面は、目にされることもない面ということもあって、極めて簡素な文様になっています。

 

裏面

 

 

 なお、底面は次のようになっています。

 

底面


伊万里 色絵 牡丹文小碗

2020年08月29日 12時18分28秒 | 古伊万里

 今回は、「伊万里 色絵 牡丹文小碗」の紹介です。

 この小碗は、昭和53年に(今から42年前に)、田舎の骨董屋さんでみつけました。

 当時、色絵の伊万里は珍しく、値段も高かったんですが、田舎の骨董屋さんということもあり、これは、相場よりもかなり安く売られていました。

 これを見た瞬間、第一印象は「伊万里」と感じましたので、「これはしめた!」とばかりに、喜んで購入に至ったわけです(^-^;

 ところが、持ち帰ってから、手持ちの本等でいろいろと調べても、これに類する物が見つからないんです(><)

 「やっぱりな~、伊万里ではなかったんだ。安かったものな~、仕方ないよな~」とだんだんと不安になり、自信喪失となっていきます、、、(><)

 そうこうしているうちに、ひょんなことから、これは「古九谷」かもしれないと思うようになってきました。

 当時は、「古九谷」は文字どおり、古い九谷焼のことで、石川県の九谷で焼かれたものであって、佐賀県の有田で焼かれた伊万里焼(有田焼)とは別物とされていました。

 しかも、「古九谷」は、伊万里など比べものにならないほど貴重で高級なものとされ、高額で取引されていたんです。伊万里など、足元にも及ばなかったんですね。そうであれば、これは、大掘り出しということになります(@_@)

 しかし、私としては、この小碗からは、これまで描いてきた「古九谷」のイメージとは随分と違った印象を受けますので、「やはり、古九谷でもないよな~」とも思うわけです(-_-;)

 結局は、何処で作られたものなのか分からない物、産地不明な物ということになってしまうんですよね。だから、こんな田舎に流れ着き、安く売られるハメに陥ったんだろうと思わざるをえなくなるわけです(-_-;)

 ところで、当時、「古九谷の産地は九谷ではないのではないか、本当は有田ではないのか」という、いわゆる「古九谷産地論争」が行われていました。しかし、まだ、決定的な結論には至らず、論争はますますその激しさを増していました。

 そして、その論争に決着がつけられたのは、平成3年(1991)に佐賀県立九州陶磁文化館で開かれた第19回東洋陶磁学界(10月26日、27日の2日間)だったと言われています。

 なお、佐賀県立九州陶磁文化館は、この第19回東洋陶磁学界開催に合わせ、平成3年度特別企画として『肥前の色絵「その始まりと変遷」展』を開催し(会期10月19日~11月24日)、その展覧会用の図録も発行しています。

 私は、この『肥前の色絵「その始まりと変遷」展』を実際に観に行ってはいませんが、後日、この展覧会用の図録を取り寄せ、そこに、この小碗と非常に似た物が登載されていることを発見するのです(@_@)

 実に、この小碗を買ってから、13年以上が経過していました!

 

 またまた前置きが長くなりました。次に、いよいよ、以上のことを踏まえ、この小碗の写真を紹介いたします。

 

正面(仮定)

 

 

正面から右へ120度回転させた面

 

 

正面から左へ120度回転させた面

 

 上の写真から分かりますように、この小碗の側面には、牡丹の枝が3本、ぐるりと描かれています。

 

 

見込み面

 

 

底面

 

 

平成3年度特別企画『肥前の色絵「その始まりと変遷」展』用図録

(佐賀県立九州陶磁文化館発行)

 

 

図29 色絵山水文・鳳凰文・牡丹文碗

有田皿山 1650~1660年代

口径10.4 高さ5.8 底径4.0

(上掲図録の28ページから転載)

 

 

 上の写真からも分かりますように、この小碗は、上掲の佐賀県立九州陶磁文化館発行の平成3年度特別企画『肥前の色絵「その始まりと変遷」展』用図録の28ページの図29の右端の碗(牡丹文碗)よりはちょっと小振りですが(口径:9.3cm 高さ:5.2cm 底径:3.8cm)、それと非常に良く似ていることが分かります。

 したがいまして、この小碗は、有田皿山で1650~1660年代に作られたものであることが分かります。

 

 

製作年代: 江戸時代前期(1650~1660年代)

サ イ ズ : 口径;9.3cm  高さ;5.2cm  底径;3.8cm


伊万里 染付 みじん唐草文筒盃

2020年08月28日 10時34分17秒 | 古伊万里

 今回は、「伊万里 染付 みじん唐草文筒盃」の紹介です。

 この筒盃は、昭和55年に(今から40年前に)、馴染みの骨董屋さんから、タダでいただいたものです。

 何度も言ってますが、私が古伊万里第1号の「伊万里 染付 草花文油壷」を買ったのが昭和49年(今から46年前)です。その後、古伊万里を中心にコレクションを続けてきたわけですが、その間に、だんだんと、馴染みの骨董屋さんも出来るようになったわけですね。

 そうした中、馴染みの骨董屋さんからタダでいただいたのが、この筒盃なわけです。

 勿論、タダでいただいたくらいの物ですから、決して立派なものではありません。今なら、コレクターさんによっては、断捨離の対象にするくらいの代物です(-_-;)

 でも、私としては、縁あって我がコレクションの仲間入りをしてきた物達ですから、断捨離の対象などにはせず、これからも大切にしていきたいと思っています(^-^; こんな小さなものですものね、大皿などと違って、保管スペースもとりませんから、、、。

 我がコレクションには、かつてのホームページ「古伊万里への誘い」では紹介してこなかった、このような古伊万里達も結構な数が存在するんです。そのような物達も、このブログでは、順次、紹介していこうと考えておりますので、どうぞ、お付き合いのほど、宜しくお願い致します。

 

 それでは、さっそく、「伊万里 染付 みじん唐草文筒盃」を紹介いたします。

 

立面

3個いただきました。

 

 

見込み面

3個のうち1個に疵があります。

写真上段の筒盃の口縁にはソゲがあり、そこを補修していることが分かります。

 

 

底面

 

 

製作年代: 江戸時代後期

サ イ ズ :(3個の平均値)

      口径;4.5cm  高さ;5.2cm  高台径;3.2cm 


伊万里 染付 笹花唐草文碗

2020年08月27日 11時03分49秒 | 古伊万里

 今回は、「伊万里 染付 笹花唐草文碗」の紹介です。

 江戸後期の、民衆向けに作られた大量生産品ではなく、そこそこ上手に作られたもので、当時は、高級食器として作られたものなのでしょう。

 当時は、20客分、30客分、40客分とまとめて作られたようですが、今では、バラバラになって骨董市場に流通しています。

 以前は、5客揃いになるとプレミアムが付いて高額になりました。しかし、コレクターは、だんだんと、5客揃いでは高くて買わなくなってきましたので、現在では、1個ずつのバラ売りが主力になってきたようです。コレクターとしては、実用に供するわけではないので、5客揃いにする必要がないんですよね。1個あれば十分なわけです。それで、現在は、5客揃いで買った場合は、むしろ、まとめて多く買ってくれたということで、逆に、割り引いてくれるようになったようです。骨董の世界も、時代とともに、その取引の単位も変わってゆくんですね(^^;

 これは、40年ほど前に買ったものですから、5客揃いになると高くつく時代に買った物です。それでも、5客揃いでは高くて買えなかったものの、1個だけよりは、2個組ならば「一対」になるかな~と思い、2個まとめて買ったわけです(^^;

 伊万里が安くなってしまった現在では、それほど高額ではなくなりましたが、それでも、なかなか市場には登場してこないようです。

 

 

立面(一対で)

 

 

見込み面(一対で)

 

 

裏面(一対で)

 

 

 

笹文部分を中心にした立面(代表の1個で)

 

 

花文部分を中心にした立面(代表の1個で)

 

 

見込み面(代表の1個で)

 

 

裏面(代表の1個で)

 

 

高台内の銘(二重角渦福) (代表の1個で)

 

 

製作年代: 江戸時代中期

サ イ ズ : (歪みがあり、ちょっと楕円形)

<一方の碗> 

口径;11.5×11.8cm  高さ;6.3×6.5cm  高台径;5.0cm

<もう一方の碗>

口径;11.4×11.8cm  高さ;6.2×6.4cm  高台径;4.8cm


検査結果の発表

2020年08月24日 14時53分16秒 | 病院

 先日、8月6日~10日までの5日間、検査入院をしたわけですが、今日、その検査結果の発表がありました。

 問題の発端は、膀胱ガンの疑いがあるということになり、その白黒を決着させるためには、膀胱の組織を採って検査をしなければならないけれど、そのためには、麻酔をかけてしなければならないので入院しなければならないということになって、8月6日~10日までの5日間、入院したわけです。

 やっと、今日、外来受診に赴き、その検査結果を聞いてきました。結論は、「膀胱ガンではない」ということでした(^-^;

 まずは一安心というところです(^-^;