「キネシオ・テープ」という面妖なるシロモノが,現在,我が家の日常生活の様々なシーンに徘徊,もとい浸透しつつある。その伝道者たる母は,ここ一,二年ほど前から参加しているバドミントン・サークルの関係者からそれに関する情報を得てきたようだ。ごく一部の限られた特殊世界においては既に周知の定番商品であるとのことだが,一般大衆のなかには恐らく知らぬ人も多かろうと思われるので簡単に説明すると,これは「身体活性を助長する筋肉系の補助矯正テープ」というものである。要するに大リーグ養成ギプス,ではないか,膏薬バンソウコウの一種です。
ちょっと見はスポーツテーピングのようにも思えるが,その実態は似て非なるものらしい。 単にサポーターをグルグル巻いたり,テープを痛い所にベタベタ貼ったりすればいいってもんではなく,何やら微に入り細を穿ったさまざまなオヤクソク,ダンドリがあるという。いわく,キネシオロジーというのは科学であり身体理論である。すべての病気の原因は筋肉にあり。それを治癒させるにはリンパ液の活性を高めることが必要である。それには,特殊なテープの伸縮性と粘着性によって筋肉(皮膚)を持ち上げて隙間を作り,その隙間を流れるリンパ液をサラサラにする。それによって,栄養が運搬され,滞った廃熱が拡充され,神経の乱れも改善される。云々。
何だか上っ面だけの対処療法じゃないか?などといった素朴なギモンを抱いては失礼にあたるのかナ。神は表層部に宿り給う,ということなのかナ。とはいえ,結局のところは,極めて精妙に造形されたるところの人体器官の構造と機能をプラグマチックに自己拡大解釈したところからくる,いわば「リンパ液至上主義」といったドグマを掲げる一流派における科学であり理論であるのだろう。今から約150年ほど前にフリードリッヒ・エンゲルスが看破した「ヨーロッパに幽霊が出る」という類の気負った物言いが彼らの主張から感じられるのは気のせいだろうか。昨今の政治的混迷の徒花であるマニフェストなんぞというのと同じで,ちょっとした宗教的な趣さえ漂っている。いわゆる体育会系新興宗教。
実はかくいう当家の父も,ずっと以前より慢性的な肩コリ,頸コリ,腰痛の保持者であることから,ときにはこのキネシオ・テープのお世話になったりもする。ただし,残念ながらその効能は定かではない。苦しい時の神頼みであって,それ以上でもそれ以下でもない。まぁ,ピップエレキバンなどよりはずっと安価なわけだし,それによる顕著な悪影響は少なくとも現れてはいないようだし,家庭内団欒における話のネタにもなるだろうし。おかげで「キネシオ・テープ参考書」を,ブックオフ100円コーナーで1冊,インターネットオークションで2冊,合計3冊も入手してしまいましたよ(苦笑)。
それにしても,この道はいつか来た道,かな?
ちょっと見はスポーツテーピングのようにも思えるが,その実態は似て非なるものらしい。 単にサポーターをグルグル巻いたり,テープを痛い所にベタベタ貼ったりすればいいってもんではなく,何やら微に入り細を穿ったさまざまなオヤクソク,ダンドリがあるという。いわく,キネシオロジーというのは科学であり身体理論である。すべての病気の原因は筋肉にあり。それを治癒させるにはリンパ液の活性を高めることが必要である。それには,特殊なテープの伸縮性と粘着性によって筋肉(皮膚)を持ち上げて隙間を作り,その隙間を流れるリンパ液をサラサラにする。それによって,栄養が運搬され,滞った廃熱が拡充され,神経の乱れも改善される。云々。
何だか上っ面だけの対処療法じゃないか?などといった素朴なギモンを抱いては失礼にあたるのかナ。神は表層部に宿り給う,ということなのかナ。とはいえ,結局のところは,極めて精妙に造形されたるところの人体器官の構造と機能をプラグマチックに自己拡大解釈したところからくる,いわば「リンパ液至上主義」といったドグマを掲げる一流派における科学であり理論であるのだろう。今から約150年ほど前にフリードリッヒ・エンゲルスが看破した「ヨーロッパに幽霊が出る」という類の気負った物言いが彼らの主張から感じられるのは気のせいだろうか。昨今の政治的混迷の徒花であるマニフェストなんぞというのと同じで,ちょっとした宗教的な趣さえ漂っている。いわゆる体育会系新興宗教。
実はかくいう当家の父も,ずっと以前より慢性的な肩コリ,頸コリ,腰痛の保持者であることから,ときにはこのキネシオ・テープのお世話になったりもする。ただし,残念ながらその効能は定かではない。苦しい時の神頼みであって,それ以上でもそれ以下でもない。まぁ,ピップエレキバンなどよりはずっと安価なわけだし,それによる顕著な悪影響は少なくとも現れてはいないようだし,家庭内団欒における話のネタにもなるだろうし。おかげで「キネシオ・テープ参考書」を,ブックオフ100円コーナーで1冊,インターネットオークションで2冊,合計3冊も入手してしまいましたよ(苦笑)。
それにしても,この道はいつか来た道,かな?