２０２１／０８／２８ 「ジャズ・シンガー」(1980年米)

「ジャズ・シンガー」(1980年米)

ジェス　聖歌歌手（ニール・ダイアモンド）
ラビノヴィッチ　ジェスの父（ローレンス・オリビエ）
モリー　ロスでの案内役
リフカ　ジェスの妻
ババ　ジェスの仲間
レノックス　歌手

起：聖歌歌手の息子ジェスは、自分の歌を歌う為にロスへ行く。
承：ロスで人気が出る。
転：故郷に戻らないと知り、父と断絶になる。
結：父の代役で聖歌を歌い、和解する。

　ジェスは教会で賛美歌を歌う聖歌歌手。ジェスの父親も長年聖歌歌手をやっている。
　一方でジェスはステージでも歌っており、黒塗りで黒人に扮するが
本物の黒人ともめてケンカに。留置場に入れられ、父親を失望させる。
父親は、ジェスがユダヤ人の苗字を名乗らない事にも不満だ。

　ジェスの仲間ババが、ロスへ行く事に。
有名なプロデューサーが歌を気に入り、ジェスもまたロスへ行く事に。
妻リフカは悲しみ、父親も反対するが、戻ってくると約束して旅立つ。
　ジェスはロスへ到着。
だが、歌手レノックスは歌をロック調にアレンジしており、ジェスを困惑させる。
ジェスがバラード調で聞かせるが、レノックスは受け入れずクビに。
レノックスを咎めた案内役モリーもクビになる。
　ジェスの曲を評価していたモリーは、プロデューサーに強引にテープを聞かせる。
そのおかげでジェスはステージで歌う機会を得る。
プロデューサーも気に入り、ショーの出演が決まる。

　ジェスはショーで歌い、リフカも見に来る。
ジェスは喝采を受けるが、リフカは夫の成功に困惑していた。
ジェスは、自分の生きる場所はここだと告げる。
リフカは家に戻り、彼女とは求めるものが違うと悟ったジェスはモリーと親密になる。
　父親がジェスを訪ね、家に戻るように頼む。
ジェスには職務があり、教会で歌えと言うのだ。
だがジェスは、自分の生き方があると断る。父親は、息子は死んだと言って立ち去る。

　ジェスもまた、父親の事があって不機嫌になり、周囲に当たり散らす。
飛び出して、ヒッチハイクの末に食堂で歌うが、ババが見つけ出す。
ババはモリーの間に息子が産まれたと告げ、ジェスはモリーの所へ戻る。
　モリーが話をつけ、ジェスはＮＹのショーに出られる事に。
そんな中、父親の友人であるレオがジェスを訪ねる。
父親が高血圧の為に祭事で歌えず、ジェスに代わりに歌ってほしいと言うのだ。
ジェスは断るが、モリーは行かなければ一生後悔すると告げる。
　祭事に現れたジェスは、父親の代わりに歌う。
それでも父親はジェスを許していなかったが、孫がいると知り、感激して抱き合う。
　ジェスは大ステージで歌う事になり、観客席には父親の姿もあった。
父親は、他の観客と共に喝采するのだった。

　と言う訳で、世界初のトーキー映画とされた作品のリメイク作品。
主人公は歌手のニール・ダイアモンド。
彼は聖歌歌手ローレンス・オリビエの息子で、自身も聖歌を歌っていたが
自作の歌を歌いたがり、親子関係が決裂すると言う展開は、オリジナルと同じ。
オリジナルのアル・ジョルソンは黒塗りで黒人に扮したが
本作のニールもちょっとだけ黒塗りをするが、後はずっと素顔。
最後は父と和解するが、捨てられた形の妻がお気の毒。
ニールとオリビエで、ラズベリー賞を受賞したそうです。