平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

日立 HMA-9500Ⅱの修理3台目~その4 トリマー交換

2014-11-21 21:58:19 | Lo-D HMA-9500の修理
 18日の修理完了から三日目ですが、順調に動いているので最後の問題点に手を付けました。バイアス電流調整や中点電位を調整するトリマー(半固定抵抗)の交換です。

 トリマーは片チャンネルに3つずつ、合計6個あるのですが、うっかり買い忘れて、4個だけ、前の修理屋が交換したものをそのままにしていました。底板のネジが見つからなかった時、これは神様がまだ修理完了を認めていないのだと悟りました。

 先週の日曜日に日立リヴァーレとNECの開幕戦を見に行きましたが、読者と待ち合わせの会場前で、声をかけられた時に大事なウォークマン専用ヘッドフォンを落としてしまいました。席に着いてから無くなったのに気が付き、再入場用のスタンプを押してもらって探しに出て、カバーが踏みつけられて壊れた状態で発見。

 このヘッドフォンは、人の声や騒音をキャンセルするタイプで高いのです。電気屋では置いてないし、ネット通販でも5000円は超えます。壊れたのと買い直しも二回目です。ヘッドフォンが壊れたら、何か神の声に気が付かない自分だと悟らなくてはなりません。耳の病気の時もそうです。

 それで、些細な気になることを自己点検して、トリマー交換を怠っていたことを思い出しました。使えるトリマーは足が長いタイプで、サトー電気でも240円もします。RJC06Pという型番で、微調整の難しい1回転タイプなのに、微調整の楽な多回転タイプのような値段です→リンク先の中頃。14回転くらいの多回転で足が長いタイプがあればベストなのですが。

 1回転タイプのトリマーはバックラッシュと呼ばれる回転の戻りが大きく、ピッタリ合わせたつもりでもほんの少し元に戻ってしまいます。従って、調整しようとする位置よりもほんの少しだけ余計に回す必要があるのです。ドライバーで回すときに、回ったと感じたらダメ。腕の筋肉がピクッと動き、指先は動かない感じがベスト。

 バックラッシュに似た言葉でバックスラッシュというものがあります。こちらはキーボード英数入力の\(^o^)/の向かって左端の斜めの文字。Google IMEやAA辞書で「おわた」と入力すれば変換候補に出てきます。僕のキーボードではバックスラッシュの位置は\で出てきません。間違ってヤターのつもりで使っている人も多いですが、ヤターはヤタ━━━━━━ヽ(゜∀゜)ノ ━━━━━━!!!!です。

 今日はトリマーを買ってきて交換したのですが、またしてもお粗末な修理跡を発見。基板上でR773Rと書かれているトリマーの3本足の穴の一つが、基板から完全に剥がれています。画像で二等辺三角形の底辺の上の角の方です。幸いにも、ランド(島)と呼ばれるパターンから断絶した部分だったので、トリマーの足と他のパーツと直接ハンダ付けすれば電気的には問題ありません。強度が下がりますが。


基板のパターンは結構剥がれやすい

 このような銅箔面のパターンの剥がれは、パーツの足を折り曲げてハンダ付けする事で起こります。パーツを交換しようとハンダを取り除いても、毛細管現象で隙間に入り込んだハンダは簡単には取れないのです。ハンダゴテの先で押したり、ハンダ吸い取り線に足を引っ掛けて引っ張ったりとか、相当にコツがいります。ちゃんと取り除かないでペンチで引っ張ると剥離間違いなし。

 数年後の修理やパーツ交換のことを考えると、足を折り曲げてハンダ付けすることがアンプの寿命を縮める愚行と分かります。もっとも、メーカーでは新製品に買い替えを促す意味で、修理するよりも新品を買ったほうがいいですよというスタンスだったので、修理の手間暇を考慮しない音質優先による足の折り曲げが多かったのです。日立のアンプは特に修理がメンドイ。

 なお、読者が故障だと騒いだソニーのアンプは問題茄子。川村小捺(小茄子)ですね。運送屋が逆さまにしたかショックを与えたせいで、トーンアンプ基板に差し込まれる電力供給ケーブルが外れていただけです。ボンネットを外せば小学生にも分かる程度の故障です。いや、故障とは言わないレベルですね。僕が小学生の時はテレビの真空管交換をしていたくらいですから。理科が少しできれば感電しつつ直せるレベルです。もっとも、僕は中学に入ってからの学力テストで、理科だけは二年続けて満点でしたけど。最近のセンター試験も、習っていませんが推理だけで8割は可能ですお。

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日立 HMA-9500Ⅱの修理3台目~その3 修理完了と修理メモ

2014-11-18 06:37:14 | Lo-D HMA-9500の修理
 ようやく完動状態になりました。残る作業は内部配線の交換と、整流回路のダイオード交換だけです。整流ダイオードは雑音の少ないショットキーバリアというのを購入済みなのですが、何故か行方不明なので出てきたら交換します。

 今回の修理は、数年前に受けたいい加減な修理の修復となりました。下手な医者にかかって悪化した患部を再手術するのと同じです。前回に書いた入力基板の割れ。実は、基板が割れていただけでなく、パターンに添って盛り上げたハンダが多すぎて、隣のRチャンネルパターンと導通している部分があったのです。写真でも分かりますが、割れた部分に大面積で流し込まれたハンダが、基板の中央付近で上隣のパターンに侵食しています↓。


修理屋が破壊した入力基板


入力をコンデンサー入力だけにして切り替えなしに
ラムダコンデンサーは厚紙のバネ(右)とビーズバンド(左)で固定



左が高級なラムダコンデンサー 1.3μF
右2種類は修理屋が付けた150円位のフィルムコンデンサー(赤)1.0μFと
追加で付けられていた60円の 0.1μFポリエステルフィルムコンデンサー(黄)
0.1程度だと追加する意味ないし、両方共オリジナルより劣る


 この結果、シャシーアースと右チャンネルの入力がショートし、バイアス電流が過剰に流れて危険な状態になります。この機種は出力(スピーカー端子)のマイナス側も18Ωの抵抗でシャーシーアースとつながっています。電解コンデンサーに電気が溜まったままMOS-FETを取り付けようとして煙が出ました。MOS-FETも既に壊れていたので、この18Ωの抵抗が焼けたのです。外してみたら87Ωになっていました。入力側は10Ωですが、こちらも焼損して410Ωでした。僕が修理する前からどちらも焼損していたのです。


焼損していた18Ω抵抗

 このアンプは終段のパワーMOS-FETが壊れることは滅多に無く、壊れるほどの大電流が流れるときは、保護用に使われているヒューズ抵抗が焼けて回路が遮断される仕組みです。しかし、このアンプ独特のノンカットオフバイアス回路(擬似A級回路の一つ)に使われる集積回路TM1001は故障が多く、このアンプもTM1001に修理した痕跡がありました。このTM1001が壊れると純A級アンプになって、常時大電流が流れてヒートシンクがチンチンに熱くなります。

 酷い修理をした修理屋は、この集積回路につながっている1/4ワット150Ωヒューズ抵抗を、電力が二倍でも焼き切れない1/2ワットの金属皮膜抵抗に交換していたのです。回路を守るために焼き切れるから1/4ワット指定なのです。その指定容量を無視して勝手に二倍の1/2ワットにされたら、回路を守ることができない大電流が流れます。その結果として集積回路が故障するので、指定の二倍にした修理屋は本末転倒も甚だしい。


中央の緑色の2本の抵抗が容量オーバーの1/2Wタイプ


1/4Wタイプに交換
左端のトランジスタのヒートシンクも電気を通さないプラスチック製ネジにしてショート事故防止


 人間でも発熱すると寝込みます。寝るから治る。しかし、医者が解熱剤や興奮剤を大量に投与して見かけ上だけ元気にする治療法があったとします。この患者は肉体的限界を超えた時に突然死します。このアンプを修理した修理屋は、突然死させる医者と同じなのです。だから、修理後たった4年でボロボロになってジャンクとして売られた。アンプが可哀相です。

 僕が修理するときは、トランジスタのペア(2個一組で使われるセット)やコンプリメンタリー(プラス側とマイナス側のセット)の増幅率を極限まで一致させ、アンプに無理な動作がかからないで歪みが小さくなるように配慮しています。誤差は1%もないから、100万円クラスのアンプより高精度かもしれません。おそらく、一番誤差のあるのが初段のデュアルFETと終段のMOS-FETです。

 ペアやコンプリをきちんと合わせれば、調整指定が5mV以内という直流漏れ(スピーカー出力に直流電圧がかかること)も、容易に0.5mV前後に収まることになります。もっとも、使っているうちにずれてきますけど。


Lチャンネルの直流漏れ0.3mV(上)とバイアス値


Rチャンネルの直流漏れ0.7mV(上)とバイアス値

 HMA-9500Ⅱは、パーツのばらつきを吸収する回路になっています。だから、増幅率を合わせなくても良い音で再生するのですが、きっちり合わせれば次元の違う空間が表現されてきます。参考までに、取り外した古いパーツの増幅率hFEを掲載しておきます。ただし、数値は絶対的なものではなく、あくまでも僕の測定条件下での数値です。気温や測定回路で数値が変化するのだから、絶対的な数値など無いのです。大事なのは、取り付ける直前に測定してペアやコンプリが取れていることです。

初段カスコードペア(Qは回路図での番号)
Q701L 2SD666 hFE 87/ Q702L 2SD666 hFE 97 誤差11%
Q701R 2SD666 hFE 97/ Q702R 2SD666 hFE 102 誤差5%
(LRとも2SD667 hFE 185ペアに交換)

2段目ペア
Q703L 2SB648A hFE 112/ Q704L 2SB648A hFE 115 誤差3%
Q703R 2SB648A hFE 100/ Q704R 2SB648A hFE 115 誤差15%
(L 2SB648A hFE 119ペア、R 2SB648A hFE 117ペアに交換)

2段目カスコードペア
Q715L 2SC1775E hFE 408/ Q716L 2SC1775E hFE 495 誤差21%
Q715R 2SC1775E hFE 500/ Q716R 2SC1775E hFE 468 誤差6.5%
(L 2SC1775E hFE 395/396ペア、R 2SC1775E hFE 397ペアに交換)

3段目コンプリ
Q713L 2SD669A hFE 115/ Q714L 2SB649A hFE 148 誤差28%
Q713R 2SD669A hFE 123/ Q714R 2SB649A hFE 126 誤差2.4%
(L 2SD669A/2SB649A hFE 121コンプリ、R 2SD669A/2SB649A hFE 123コンプリに交換)

 おそらく、比較的合っているのはオリジナルから壊れずに残っているトランジスタ。誤差の大きい物は修理屋が買ってきて取り付けたものだと思います。トランジスタ全交換と書いてあっても、全てに新品を使ったとは書いてありませんから、別のアンプからの取り外し品も交換に使われていたと思います。

 僕の修理では、トランジスタ選別段階から1分測定をして使っています。選別品を売っている業者は30秒足らずの測定で、これでは数字が信用できません。測定し始めて、約1分頃に数字が1だけ変化することも多いからです。そうやって数字が完全に一致した未使用品を使っていますが、使えるトランジスタが絶滅しかけているので、泣く泣く1違いの誤差0.2%~0.5%も使うことがあります。

 本当は誤差があっても良い定電圧電源とか保護回路とかも、せっかく選別したのだからと誤差のないものを使っています。信号増幅回路の誤差は3%以内なら超高級品アンプなので、僕のやっていることは無駄といえば無駄、悪あがきといえば悪あがきですけど。HMA-9500やHMA-9500Ⅱには、それだけ注いでも惜しくない魅力があるということです。でも、選別から漏れたトランジスタの使い道も考えないと (;^ω^)


修理完了後
右後ろはパイオニアのプリアンプC-90a
1988年の発売だから佐藤あり紗さんの生まれた1989年の製品かも



大洗祭り号のガルパン新聞と記念写真
イエスの遺体に掛けたとされる亜麻布の上に置いて修理している


19日 画像追加


モレックスのコネクタでサトー電気で在庫限りを出してもらった
今回使うのは中のピンと、ハンダゴテの熱で縮む熱収縮チューブ



基板を何度も裏返されて電力供給ケーブルが切れて再ハンダが数度


抜き差しできるようにコネクタを付けてケーブルも長いものに交換
熱収縮チューブを二重にして緩み防止と短絡防止



取り付け後の別角度から
ピンの間が狭くて断線した時に危険なのが分かる


作業後に底板をネジ止めしようと思ったけどネジが行方不明 orz

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日立 HMA-9500Ⅱの修理3台目~その2 基板製作

2014-11-10 22:06:33 | Lo-D HMA-9500の修理
 体調が良かったら、上野の東京都美術館で開催されているウフィッツィ美術館展を見に行こうと思っていたのですが、抗生物質が在庫切れで届かなく、症状悪化が怖いので出かけられません。日曜日にはバレーボールプレミアリーグの開幕戦に行くので、その前に無理は禁物です。展覧会は来週の火曜日くらいの予定。

 日立リヴァーレに栗原選手ほかベテランが移籍してきたので、日立の古いアンプHMA-9500Ⅱをオーバーホールしています。ベテランのサビ落としですね。

 前回にも書きましたが、このアンプはプロの修理屋で修理された形跡があり、僕はいい加減な修理だと酷評しました。とても、9万円から10万円で請け負って修理しているとは思えない酷さ。今回もミスが見つかりました。Rチャンネル基板の裏側に取り付けられているダイオード、画像でチューブが被さっている左側の方です。


ダブルミスのパーツ(左側チューブの中)

 このパーツは、1SS81というダイオードと、7Vの定電圧(ツェナー)ダイオードが反対向きにハンダ付けされている特殊なものです。チューブを外してみたら、7Vツェナーではなく9Vツェナーになっていて、しかも取り付け方向が逆でした。これが、再度の故障した原因だと思います。パターンの先の基板に焦げた跡が。

 このようなパーツの極性間違えはベテランでも起きるし、僕もうっかりミスの経験があります。でも高い金をもらうプロがやってはいけません。また、このようなミスがあった回路は、別のパーツも壊れている可能性があります。実際、バイアス可変式の擬似A級回路の肝である、TM1001というパーツも修理の痕があります。

 僕は以前に、このパーツを大きなトランジスタと抵抗で組んだことがあります→こちら。それで、今回は左右とも交換するつもりで、小さな基板製作から始めることにしました。使用するトランジスタもディスコンなので、使えそうなトランジスタを求めて広島のパーツ屋にまでアクセス。トランジスタはまだ届いていませんが、基板の制作は完了しました。


足の間隔が2.54mmと狭い



 基板作りはネットで幾らでも見つかりますが、僕はIllustratorで回路を描き、バブルジェットプリンタ用の透明フィルムにプリントして、感光基板に貼り付けてみました。このフィルムは接着剤が塗布されているので、面倒な空気抜きの必要がありません。使用した紫外線蛍光灯(ケミカルランプ)は電球式蛍光灯のものです。クリップ式の照明器具に入れ、台所での露光時間は20分程度。

 初めての感光とエッチングでしたが、どうやら上手く出来たようです。今回は時間がなかったので無駄なパターン配置でしたが、次回は大きなパターンにも挑戦してみたいと思います。ただ、エッチングの廃液を無害化する処理が面倒です。

 その他、定電圧回路の100V/470μFは、ニッケミのKMH 100V/560μF 105℃に交換。これは良さそうと追加を考えたら、購入先も在庫なしになっていました。これに替わるのは、秋葉原の三栄電波で扱っている160V 470μFや1000μFくらいしかありません。


茶色いのがニッケミ KMH 100V/560μF 105℃
奥に転がっている金色と黒いのが取り外し品
黒い方は高級なラムダで金色はファインゴールド



リレーは純正ではなく松下製に交換
穴を広げる必要あり


 ということで、この修理は次回にも続きます。なお、大阪試聴会を企画中です。来年1月のプレミアリーグ大阪大会の会場が難波なので、南海電車利用の地元読者と難波で打ち合わせする予定です。岡山や広島の読者も参加しやすくなると思います。

|゜Д゜)))コソーリ!!!!
祝!! 日立リヴァーレ 佐藤あり紗のここが凄い! 15000回再生

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日立 HMA-9500Ⅱの修理3台目~その1とケルビムジュニアのユニット交換

2014-11-04 21:41:38 | Lo-D HMA-9500の修理
 体調悪化。昨晩に吐いてひどい下痢をしました。ケルビムジュニアのユニット4個を交換をして黒猫で送り、晩御飯のうどんを食べて、金沢将棋を(コンピュータ側)最強モードのレベル100&時間無制限に設定し、100手未満で下してからゴミ出し。ゴミ出しから戻る途中に気分が悪くなり、寝ていたらトイレに行く間もなく嘔吐。レジ袋を広げてあったので使いました。少し寝ていたら今度はすごい下痢。

 どうも、抗生物質とかの副作用で胃と心臓に来たようです。父親は心臓発作で亡くなっているので、遺伝的に心臓が弱いこともあります。また、背中が変に緊張して気持ち悪いので、エクソシストの文言を唱えてから眠りました。朝には食べられたので一応はダイジョブ。

 吐いたのはストレスが原因で、体調が悪くて抗生物質を飲みながら日立のHMA-9500Ⅱの修理中に、読者に送ったアンプのボリュームが効かないとか、ケルビムジュニアの貴重なユニット4個を壊したとか、信じられないトラブル続きでストレスがピーク。読者に付き合ってると神経が持ちませんぐ。ケルビムジュニアの青いユニットは手に入らないし手持ちも貴重なので、ドイツ製の黒に換装しました。値段が相場の倍 orz


ドイツ製ユニットはフレームが少し大きいので穴を削らないと入らない
紙ヤスリと棒ヤスリで削るのは大変


 HMA-9500Ⅱの方は修理歴のあるもので、ネットでは有名な某修理屋の手が入っています。音を左右する入力コンデンサーに安物のマイラーを使う修理屋は他にいませんから、一目で分かります。しかも、前オーナーが内部電源ケーブルを太い3.5スケアに改造しようとして断念したか、途中で切り取られています。まずは電源ケーブルの交換から。今回は2.0スケアのキャブタイヤがあったのでそれを使いましたが、キャブタイヤは被覆が割れるので紙テープでショート対策。






以上、電源ケーブル交換(一枚目手前が着いていた太いケーブル)

 基板はフラックス(ヤニ)が変色しているので、フラックスクリーナーをスプレーして洗浄。電解コンデンサーはシルミックⅡやミューズといった高級品に全交換し、トランジスタとダイオードは全交換の予定です。


フラックスクリーナーで洗浄

 修理屋によるこのアンプの修理はいい加減で、トランジスタのhFE(増幅率)がバラバラで、ペアもコンプリも取れていません。初段のデュアルFETも、シングルタイプをチューブで無理やり向かい合わせに固定した謎の物で、放熱を考慮しないチューブ固定なんて初めて見ました。チューブを切り取って中を見たら、東芝の2SK369という高増幅用のFET。これはレコード再生のイコライザーとかヘッドアンプに多用されたもので、果たしてペア特性が一致しているか疑問なのでデュアルの2SK146に交換。






以上、初段のFET交換

 発振防止用の出力コイル(アイソレータ)0.69μHも解けているので、通販で0.70μHを見つけて入手し交換。この通販サイトは、HMA-9500Ⅱの電圧増幅部の電解コンデンサー、100V/470μFの代用になる100V/560μFも扱っているので重宝しそうです。ニッケミKMHの105℃ということから、本来はパソコンなどの低インピーダンス用途かもしれません。金田式アンプに最適とありましたから、代用定番のニチコンFG(ファインゴールド)より良さそうです。この部分の容量アップは低音の力強さにつながります。




以上、発振防止用の出力コイル

 ニッケミKMHの105℃は次回に掲載します。この定電圧基板は整流ダイオードも交換予定で、ノイズが随分と小さくなると定評のショットキーバリアダイオードに変更予定です。

 今日はRチャンネル基板のコイル交換とダイオードまでやって、疲れたのでおしまい。明日は、ツェナーダイオードの7Vと9Vと12Vをサトー電気で買ってからRチャンネル基板の続き。Lチャンネル基板と定電圧基板はその後になるので、はやくても来週の修理完了ですね。それにしても疲れた orz

 なお、オーストラリア遠征のアドマイヤラクティがレース後に死亡。おそらく心臓の停止だと思います。あまりのシンクロに驚いています。父親のハーツクライから我慢強さを受け継ぎすぎたのもしれません。ペルーサのように手抜きすればいいのに、とても残念です。

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Lo-D HMA-9500の修理~2台目(修理完了)

2014-07-28 22:42:28 | Lo-D HMA-9500の修理
 HMA-9500の修理が終わりました。最初に、頭が潰れたりして抜けなくなったネジを抜き取るツール↓の紹介から。



 画像のように、ビス抜きビットむという名前で市販されています。ドリルの正回転で頭の潰れたネジに穴を開けるビットと、逆回転で抜き取るビットの組み合わせです。画像のようにキレイに抜けました。

 HMA-9500の終段MOS-FETはTO-3というパッケージで、ケースがソース端子を兼ねているので絶縁には気を遣います。TO-3タイプは、絶縁のためにマイカ(雲母)を薄くしたものをケースとヒートシンクの間に挿入しますが、熱伝導を良くするために放熱グリースを塗ります。

 このグリースは古くなると硬くなり、特性も悪くなるので交換するのですが、マイカの両面にグリースを塗って、MOS-FETやヒートシンクとの間に隙間ができないようにします。隙間ができると熱伝導が悪くなるのは、コンピュータのCPUとヒートシンクの関係と同じです。グリースも同じものでいいのですが、アンプの場合は導通のないものを使わないとショート事故の元になります。



 最初の画像↑は、左が古くなって硬化したグリースが付着したもので、MOS-FET側は波型にボコボコになっています。マイカのヒートシンク側も似たようなもので、これは取り付ける際にグリースの厚みが不均等だったことを表しています。右側は、ティッシュペーパーで古いグリースを拭き取ったMOS-FETとマイカ。

 アンプのメーカーでは時間をかけられないので、基本的にグリースをべったり塗って押し付けているようです。それで、差込口などにも入り込んだりして、ゲートやドレインの端子に付着していることもあります。これでは接触抵抗が大きくなるので、僕は基本的に少量を丁寧に薄く塗る主義を取っています。密着性さえ確保できたら、グリースは薄いほうが良いのですから。



 僕が塗ったもの↑は、マイカとの間に空気層が見られません。MOS-FETはソース端子を兼ねたネジでヒートシンクに押し付けられるので、マイカのヒートシンク側もグリースは少量で大丈夫です。MOS-FETを取り付ける前に、端子やケースの汚れ落としとサビ落としと、差し込みソケットの清掃と、無駄なグリースの拭き取りは大切です。綿棒や歯間ブラシで清掃します。


マイカにもグリースを塗った取り付け直前のMOS-FET


MOS-FETを外した直後
ムンクの叫びかエイリアン(河童)の顔にも見える



キレイに清掃した後で再取り付けしたMOS-FET

 MOS-FETの取り付けは手間隙がかかるので、本来の左右合計8個の半分にした4個でも1時間半はかかります。4個だとパワーは半分ですが、音質は粗さが減って良くなります。それを証明するのが、出力への直流漏れを測るもので、2つのテスターで、Lチャンネル1.3mmV、Rチャンネル0.001V(1mmV)となっています↓。50mmVなら問題なしとされているので、ここまで追い込めれば文句なしです。


Lチャンネル


Rチャンネル

 このように直流漏れを限度一杯まで減らすことが出来るのは、トランジスタの増幅率を選別して合わせた効果です。修理前のは随分とずれていました。調整用トリマも交換して微調整が可能になりました。

 それから、最後に電源周りのケーブルが切れかかっているのを発見↓。6ヶ所のうち4ヶ所は、外して被覆を剥き直してから再ハンダ修理。なぜ切れかかっていたのかというと、線をラグに巻きつけてからハンダ付けしているので、複数の線を束ねるときに、線に無理な力が加わるからです。ハンダさえしっかりしていれば、無理に巻きつける必要もありません。


半分切れていた

 フロントパネルのネジが切れた取っ手ですが、このように直りました↓。とは言っても、リアパネルのネジをズルコして持ってきたもので、この頭が大きくてネジ径が細いタイプの六角穴付ボルト(キャップボルト)は市販品にはなく、アンプのためにわざわざネジ屋さんに発注するとも考えられないので、メーカーでも日立の家電か何かの流用ではないでしょうか。ちなみに、9500は愛知県の豊川工場製です。



 ボトムの脚の一つがフェルトのクッションが無くなっていました↓。応急処置でゴムを2枚貼ってみました。サイズが合わないのでもう一回り大きいのが良いです。でも、脚はできれで真鍮製に換えたいところ。ハンズなどで売っている真鍮の薄い円筒に穴を開け、ネジの頭の高さだけゴムなどを貼れば簡単にできます。



 最後にMOS-FETの取り付けてある場所にカバーを被せて完成ですが、片方の内側が塗料が落ちてくるほど劣化していました。恐らくは高熱で変質したものと思われます。前のオーナーの修理もいい加減でしたから。



 スピーカー端子が1個曲がっていますが、実用には問題はなく、問題を探せば、電源を入れるときにパチっと小さいノイズが発生する程度です。電源スイッチは分解していないので、おそらく汚れがあるのだと思います。気になるようなら、個別スイッチ付きのパソコン用コンセントで、コンセント側でオン・オフすれば安心です。


修理完成

29日 追加

 やはりパチッというノイズが気になるので、電源スイッチも分解清掃しました。ただ、スイッチに並列に挿入されているショックノイズを吸収するスパークキラーはサトー電気が定休日で交換できず、この交換は明日以降になります。





 このスイッチは左右2系統のうちの一つしか使われていないので、今使っている方がダメになっても、反対側の端子に接続し直せば大丈夫だと思います。

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Lo-D HMA-9500の修理~2台目(後半)

2014-07-27 02:22:21 | Lo-D HMA-9500の修理
 ようやく基板の修理が完了。トランジスタがディスコンで、集めて増幅率を合わせるのが大変です。

 Lo-D HMA-9500と改良型のLo-D HMA-9500Ⅱの違いの一つに、初段のデュアルFETの型が違うことが上げられます。作動増幅アンプの初段は、二つのFET(又はトランジスタ)の増幅率が一致しないと安定しません。そこで、最初から二つをペアとして製造したものがデュアル型→余談 差動アンプと脳波測定

 HMA-9500は、NECのμPA63Hが使われていますが、HMA-9500Ⅱの方は同じNECの2SK131。何が違うかというと、最初からデュアルで、7本の足(1本は使わない)が一列構造のμPA63Hを二つに分け、3本足の独立したFETにしたのが2SK130。それをまた2個一組向かい合わせにしたのが2SK131みたいです。向かい合わせは、デバイスの熱が均一になるため、熱変動が小さくなるメリットが有ります。

 このように、9500シリーズはのっけからNECの石を使っているので、日立リヴァーレ対NECレッドロケッツの試合は、何かとフルセットにもつれるのでしょう。

 カッバーラ的には、初段を向かい合わせの石で組むと、3本足の二つの三角形が対となった、北イスラエル王国と南ユダ王国の対の構造に一致します→2SK131のピンアサイン。二つの三角形が陰陽を形成するわけですが、電気的にも片方の石は逆相なので、見事にカッバーラの基本を踏襲することになります。もっとも、作動増幅の回路を考えた人はカッバーラと無関係で、陰陽の宇宙に導かれただけだと思います。

 さて、HMA-9500とプリアンプPRA2000の組み合わせは最高ですが、PRA2000は直流漏れが多く、HMA-9500側の対策として、プリアンプからの入力はダイレクトではなく、1.0μFのフィルムコンデンサーを通すDCカットが推奨されています。ところが、スペースの関係で大型のフィルムコンデンサーは使えません。本当はここをラムダにしたいところ。


奥の小さい基板から赤いコンデンサーが顔を出している

 また、この部分の切り替えスイッチが汚れているので分解クリーニングは必要です。入力端子からの4カ所のハンダを取って、リアパネルのネジを外せば小さい基板は外れます。画像のように、予想通り真っ黒に汚れていました。これだけ汚れると、貯まった電荷が突然スパーク放出され、大入力信号となってパワー部を破壊することがあります。






以上、入力切替スイッチの分解から清掃まで

 基板は最後に2つのトリマー(調整用の半固定抵抗)を交換して修理完了。音を出してみましたが、やはりいいですね~。


2つの水色で小さいのがトリマ

 HMA-9500は、圧倒的なキレとか高域の伸びとかが喧伝されていますが、その本質は自然な音場にあります。演奏者の位置関係が三次元的に分かり、それが揺るがないで、実に自然な佇まいを見せます。この音場表現を最大に引き出すのは、バッフルが大きいミカエルではなく点音源に近いケルビムの方です。

 音の傾向は柔らかくて艷やかで、むしろ無色透明に近い個性の無さを感じさせます。だから、リスナーはアンプの存在を忘れて音楽に没頭できる。もっとも、視聴に使ったのはFP203をマウントした20センチバックロードホーンで、トゥイーターを外してあるから分からないだけで、本当は高域の伸びも凄いのかもしれません。

 ということで、ここまでいい音だと、横コンを外してVコンやラムダに変更しなくても良さそうな気がします。高級なシルミックⅡをふんだんに使った効果かもしれません。また、中央の基板(前編参照)に見える4つの黒い電解コンデンサーですが、外して容量チェックをしてみたら、何と全部が465μFで、公称値の470μFより少し低いだけ。これだけ数値が一緒なのは貴重で、まさに驚愕。これは交換する必要がないと判断しました。

 基板のダイオードは、電圧を決める12ボルトのツェナーダイオード(定電圧ダイオード)は交換しましたが、残りの12本の1SS62は交換しませんでした。リレーは左右とも新品に交換しましたが、リレー駆動のトランジスタも交換しなかったので、次回に壊れるとしたら、今回交換しなかったこのへんですね。あとは取っ手の折れたネジを外さないと。

|゜Д゜)))コソーリ!!!!

祝! トヨタ車体クインシーズのセッター 藤田夏未(ふじた なつみ)のここが凄い! 3000回再生

    エフライム工房 平御幸
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Lo-D HMA-9500の修理~2台目(前半)

2014-07-23 22:38:50 | Lo-D HMA-9500の修理
 大天使ミカエルの名前を冠したバックロードホーン。とうとう女性読者が制作に挑戦して見事に成功しました。画像を借りて掲載します。


工具は貸しましたが一人で制作した模様

 ユニットは、フォステクス限定版のFE103-Solで、フレームが赤銅色でオリジナルよりもオサレになっています。音は「低音はボンボン丸い音で良く鳴るし、歌声の子音やピアノ・ハープの打音もよりハッキリ聴こえ、ついでにペダルを踏む音まで明瞭に( ̄∀ ̄) 」ということで、ミカエルとのマッチングも上々。まだエージング不足の段階で、吸音材などのチューニング前ですが、スピーカ―としても大成功みたいです。

 この読者のアンプはソニーのTA-F222ESJで、ローコストの傑作機ですが、やはり上には上があります。ということで、ミカエルを使っている読者のアンプをグレードアップさせる計画で、トゥイーターの追加と、アンプ(できればCDプレーヤーも)のグレードが上がったら、ミカエルはシステムとして完成となるのです。それまではミカエルは仮の姿です。

 ただ、アンプの修理が間に合わず、家ではLo-D HMA-9500が1台、Lo-D HMA-9500Ⅱが2台、TA-F333ESLが1台待機しています。この中から、読者が待っているHMA-9500の修理に取り掛かりました。外観も中身もジャンク級ですが、へそ曲がりの僕は、こういうボロアンプを見ると修理したくなるのです。技術的にも勉強にもなりますから。


HMA-9500の内部(中央上4つの赤いコンデンサーが横コン)


とっても大切な取っ手を取ってしまったのは誰
これでも逆ネジで直せる


 Lチャンネルの故障の原因は、何と獣の数字を持つ2SD666の不良と、ヒューズ抵抗の焼損。抵抗を交換し、ダメそうなトランジスタを交換し、発振の原因となる古い電解コンデンサーも交換。音はまだ出していませんが直ったようです。2SD666は耐圧に問題ありそうなので、中型の2SD668に交換しました。獣ともさよならです。

 この9500は最も初期型で、シリアルナンバーの901以降が中期型となります。回路図は中・後期型用です。HMA-9500Ⅱが出る直前のが後期型。シリアルナンバーは消されていましたが、HMA-9500Ⅱはラムダコンデンサーが代名詞でHMA-9500はVコンが代名詞なのに、そのVコンすら使われていないで、俗に言う横コンが搭載されています。また、電圧増幅部の電圧も低いのも特徴。


Lチャンネル基板(洗浄前)
ここにも横コン


 このように回路図とは違う初期型なので、トランジスタも抵抗も回路図とは違っています。だから、修理の痕はありましたが、曲がりなりにもオリジナルのパーツが残っていたのには驚きました。終段の貴重なMOS-FETも無事だったし、本当に壊れにくい優れたアンプです。

 Rチャンネルはヒューズ抵抗と電解コンデンサーの交換まで進みました。あとはトランジスタを取り外してhFE(増幅率)を測定し、筐体中央部の定電圧電源の抵抗を交換すれば中身は修理完了です。後半に続く。


Rチャンネル基板(洗浄後)

    エフライム工房 平御幸
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Lo-D HMA9500Ⅱの修理 2台目

2013-04-13 23:07:34 | Lo-D HMA-9500の修理
 連日の修理ですが、今回は日立の誇るパワーアンプHMA9500Ⅱです。片方の音が出ないジャンクなのですが、電源コードを切って改造していることもあり、安く手に入りました。画像を見れば一目瞭然ですが、防振テープを貼ったり、コンデンサーの頭に銅板を貼ったり、いわゆるマニアと呼ばれる層の改造です。



 僕は、このような神経質な改造には否定的で、本当に改造するならトランジスタの誤差をゼロに近付けるなどの、本質的な改良をすべきだと思っています。とりあえず、劣化しやすいヒューズ抵抗の抵抗値を測り、大きくずれているものは交換。その他、コンデンサーの頭が被覆から出ているものも交換しました。

 この状態で電源を入れたらリレーが動作してオン。しかし、音が突然出たかと思えば、逆に音が出なくなったり不安定です。これは、リレーの汚れだと判断できるので取り外したらビンゴ。接点が汚れているどころではなく、錆びかけています。



 このリレーはとっくに生産中止で、48Vと高電圧で動作させるタイプなので互換品も市場では皆無。オムロンのMY4-02 DC48は特注品で、注文してからひと月ほど待たねばなりません。しかも高価。仕方なく注文して、それからあれこれ調べていたら、松下(パナソニック)のHC4-HP-DC48Vも使えると分かったのですが、海外に在庫が6個だけ。

 途方に暮れたのですが、偶然にパナソニックの通販サイトを見つけ、少量でも注文できるので登録して、多めに発注しました。何だ、メーカーサイドの直販があるじゃないか orz。

 とりあえず、音の出なかったLチャンネルのリレーは紙やすりで磨いて取り付け。今度は磨いてない右が少し出にくいですが、ちゃんとステレオで聴くことができます。やはりいいですね。ここのところ、ミニアンプや昔のローコスト品ばかり修理していたので、耳がそれに慣れていました。ジャンクフードからレストランの一押しに変化した感じです。

 HMA9500Ⅱは、最も音の良いと言われる初代MOS-FETを採用しています。静電気で壊れやすいので改良されたのですが、二代目からは少し甘くなったようです。もっとも、東芝のクリスタルグラスの音がすると言われた石との比較では、甲乙付け難いかもしれません。透明で高域が素直に伸びていて、キレと艶があって声が自然。やはりトランジスタとは違います。

 少しの手間で修理完了と喜んでいたのですが、先のクリスタルグラスの音の石を採用した日立のHA-007を持っている読者から壊れたとメール orz。コンデンサー交換しなかったので、それが原因かも。女神の祟りかも。

 ということで、明日の皐月賞は4枠7番のロゴタイプにはドツボ的なフラグ。ロゴタイプの父ローエングリンが白鳥の騎士ですから、白鳥でコケた真央ちゃんと同じになるような気が…。3倍を切らない一番人気も危ない人気馬とされますから、エピファネイアかコディーノか、明日の一番人気が気になります。馬券的には、インパラトールとカミノタサハラがリターンが多いので狙い目ですね。

    エフライム工房 平御幸
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