25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

完熟社会から哲学の時代

2017年02月05日 | 文学 思想

 日本は、

 1.平均寿命が世界一である。

 2. 犯罪が少ないのも世界一である。  

 3.  森林面積割合は世界で第三位である。

 4.オプジーボやiPS細胞またLEDのような数々の優れた開発技術を持つ

 5.健康保険制度が整っている。

 日本はバブル崩壊後「失われた20年」と言われているが果たしてそうなのか、成長し、熟した期間ではなかったかと問い直してみる。経済成長をいくら叫んでもほぼ金利ゼロの世界で、何をこれから成長の柱にするのかは不明である。政府は借金を重ねるほど、国民へのツケが回っていることになる。ケインズ経済学、つまり公共投資による投資効果はゼロである。

 見方を変えれば、日本は成熟しすぎて、完熟期に入り、政治の力によって腐りかけの段階に入っているように思える。腐りかけとは莫大な借金である。

 借金を減らすには2つの方法がある。返済分をくりあげてさっさと税金収入で返してしまうか、インフレにして借金の価値減らしてしまうかである。これをアベノミクスは一生懸命やっているように見えるが効果は株があがったというだけである。7割が外国人投資家だから、もともと株に熱心ではなく、比率も低い日本人にはさほどの効果もない。。

 前者をするには維持する経済に考え方を改めなければならないのだろう。それをするためには哲学が必要である。哲学の時代に入っているとも言えよう。成長するだけがいいことではない。芸術文化の価値から生き方の価値まで考えなおす時代に入っている。こまごまとした問題はあるだろうが、ここまで来た日本は戦争での荒廃から立ち直ったときに高度経済成長は終わったのだった。そしてあんとか成長をと試みたのだったが、プラザ合意、日米構造協議で第二の敗戦をしたのだった。

 新しいものは周縁から起こってくる。国に対して東京都や大阪府。中心に対して周縁が動きだす。そして哲学も動きだすのだ。心身一体論で。