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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

3月句会報告

2012年03月03日 | ポエム
第一木曜日が定例句会である。
今回初めて句会報告をしてみたいと思うのである。

俳句は「座の文学」であると言われる。
句会こそが、切磋琢磨する機会であり場所である。



場所はいつもの東久留米駅から徒歩10分。
東久留米駅からは富士山が眺望出来る。

句会は、参加者が持ち寄った俳句を無記名の状態で各人が選択する。
俳句が人の心を捉えたかどうかが問われるのである。
そのさい、俳句のキャリアは問われないのである。

怖ろしいほどの緊張感があって、張り詰めた空気が心地よいのである。
昨日の大雪も何処へやら、暖かい一日となったのである。

昨年の10月6日に初めて句会に参加させて頂いた。
俳句自体は、9月から取り組んだのであった。
ようやく6ヶ月目の、全くの初心者である。



句会前日の雪は「名残の雪」であって、瞬くうちに溶けてしまった。
「ああ、大雪だったのだな!」と慨嘆したのであった。

さて本題に入ろう。

ぼくの提出句6句。

      桜もち皿に二枚の葉が残り

      にじり口入りて先ずは花明かり

      木蓮の産毛かすめる陽ざしかな

      払暁の息吹を刻む春の雨

      春水や利休鼠の街の色

      通りすぐ人の匂いや春の声

である。
このうち、主宰から本選として評価頂いた句は、

      桜もち皿に二枚の葉が残り

      にじり口入りて先ずは花明かり

      払暁の息吹を刻む春の雨

      通りすぐ人の匂いや春の声

の4句。
残る二句は予選で選んで頂いた。

予選を含め、初めて全ての句を選んで頂いた嬉しい結果である。

加えて、天賞として参加者から二つの句を選んで頂いた。
「桜もち」と「木蓮の」である。



因みに、この句会の天賞は11句ある。
主宰は別として11人の参加者である。

      春風をのせてゆっくり乳母車         千 里

      桜鯛いかに捌くや魯山人           すみれ

      暮れなずむ心しんしん雪しんしん      立 花

      剪定や音なくつもる松の枝          梗 香

      まだ堅き思いかなわぬ花馬酔木       千 里

      あらはなる原発事故跡春寒し         綏 子

      永き日や取り留めなき長電話        すみれ

      凍てる夜信濃は星の美しき国        梗 香

      雪浄土民話の里の生れたり         梗 香

      桜もち皿に二枚の葉が残り          野 人

      木蓮の産毛かすめる陽ざしかな       野 人

の11句である。
そしてこの日の最高の句は梗香さんの「凍てる夜」であった。
「美しき国」は「はしきくに」と読むのである。



帰途、雪だるまが溶けかかっている。
春の泡雪のせつなさである。

だがしかし、風情のある景色もあった。



水仙の花に雪である。
いまでしか見られない景色である。

俳句の世界に分け入って良かったと思うのである。
近々に句会でぼくの選んだ句を、デジブックにしてみたいと思っている。

乞、ご期待である。





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      荒 野人