第一木曜日が定例句会である。
今回初めて句会報告をしてみたいと思うのである。
俳句は「座の文学」であると言われる。
句会こそが、切磋琢磨する機会であり場所である。

場所はいつもの東久留米駅から徒歩10分。
東久留米駅からは富士山が眺望出来る。
句会は、参加者が持ち寄った俳句を無記名の状態で各人が選択する。
俳句が人の心を捉えたかどうかが問われるのである。
そのさい、俳句のキャリアは問われないのである。
怖ろしいほどの緊張感があって、張り詰めた空気が心地よいのである。
昨日の大雪も何処へやら、暖かい一日となったのである。
昨年の10月6日に初めて句会に参加させて頂いた。
俳句自体は、9月から取り組んだのであった。
ようやく6ヶ月目の、全くの初心者である。

句会前日の雪は「名残の雪」であって、瞬くうちに溶けてしまった。
「ああ、大雪だったのだな!」と慨嘆したのであった。
さて本題に入ろう。
ぼくの提出句6句。
桜もち皿に二枚の葉が残り
にじり口入りて先ずは花明かり
木蓮の産毛かすめる陽ざしかな
払暁の息吹を刻む春の雨
春水や利休鼠の街の色
通りすぐ人の匂いや春の声
である。
このうち、主宰から本選として評価頂いた句は、
桜もち皿に二枚の葉が残り
にじり口入りて先ずは花明かり
払暁の息吹を刻む春の雨
通りすぐ人の匂いや春の声
の4句。
残る二句は予選で選んで頂いた。
予選を含め、初めて全ての句を選んで頂いた嬉しい結果である。
加えて、天賞として参加者から二つの句を選んで頂いた。
「桜もち」と「木蓮の」である。

因みに、この句会の天賞は11句ある。
主宰は別として11人の参加者である。
春風をのせてゆっくり乳母車 千 里
桜鯛いかに捌くや魯山人 すみれ
暮れなずむ心しんしん雪しんしん 立 花
剪定や音なくつもる松の枝 梗 香
まだ堅き思いかなわぬ花馬酔木 千 里
あらはなる原発事故跡春寒し 綏 子
永き日や取り留めなき長電話 すみれ
凍てる夜信濃は星の美しき国 梗 香
雪浄土民話の里の生れたり 梗 香
桜もち皿に二枚の葉が残り 野 人
木蓮の産毛かすめる陽ざしかな 野 人
の11句である。
そしてこの日の最高の句は梗香さんの「凍てる夜」であった。
「美しき国」は「はしきくに」と読むのである。

帰途、雪だるまが溶けかかっている。
春の泡雪のせつなさである。
だがしかし、風情のある景色もあった。

水仙の花に雪である。
いまでしか見られない景色である。
俳句の世界に分け入って良かったと思うのである。
近々に句会でぼくの選んだ句を、デジブックにしてみたいと思っている。
乞、ご期待である。
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荒 野人
今回初めて句会報告をしてみたいと思うのである。
俳句は「座の文学」であると言われる。
句会こそが、切磋琢磨する機会であり場所である。

場所はいつもの東久留米駅から徒歩10分。
東久留米駅からは富士山が眺望出来る。
句会は、参加者が持ち寄った俳句を無記名の状態で各人が選択する。
俳句が人の心を捉えたかどうかが問われるのである。
そのさい、俳句のキャリアは問われないのである。
怖ろしいほどの緊張感があって、張り詰めた空気が心地よいのである。
昨日の大雪も何処へやら、暖かい一日となったのである。
昨年の10月6日に初めて句会に参加させて頂いた。
俳句自体は、9月から取り組んだのであった。
ようやく6ヶ月目の、全くの初心者である。

句会前日の雪は「名残の雪」であって、瞬くうちに溶けてしまった。
「ああ、大雪だったのだな!」と慨嘆したのであった。
さて本題に入ろう。
ぼくの提出句6句。
桜もち皿に二枚の葉が残り
にじり口入りて先ずは花明かり
木蓮の産毛かすめる陽ざしかな
払暁の息吹を刻む春の雨
春水や利休鼠の街の色
通りすぐ人の匂いや春の声
である。
このうち、主宰から本選として評価頂いた句は、
桜もち皿に二枚の葉が残り
にじり口入りて先ずは花明かり
払暁の息吹を刻む春の雨
通りすぐ人の匂いや春の声
の4句。
残る二句は予選で選んで頂いた。
予選を含め、初めて全ての句を選んで頂いた嬉しい結果である。
加えて、天賞として参加者から二つの句を選んで頂いた。
「桜もち」と「木蓮の」である。

因みに、この句会の天賞は11句ある。
主宰は別として11人の参加者である。
春風をのせてゆっくり乳母車 千 里
桜鯛いかに捌くや魯山人 すみれ
暮れなずむ心しんしん雪しんしん 立 花
剪定や音なくつもる松の枝 梗 香
まだ堅き思いかなわぬ花馬酔木 千 里
あらはなる原発事故跡春寒し 綏 子
永き日や取り留めなき長電話 すみれ
凍てる夜信濃は星の美しき国 梗 香
雪浄土民話の里の生れたり 梗 香
桜もち皿に二枚の葉が残り 野 人
木蓮の産毛かすめる陽ざしかな 野 人
の11句である。
そしてこの日の最高の句は梗香さんの「凍てる夜」であった。
「美しき国」は「はしきくに」と読むのである。

帰途、雪だるまが溶けかかっている。
春の泡雪のせつなさである。
だがしかし、風情のある景色もあった。

水仙の花に雪である。
いまでしか見られない景色である。
俳句の世界に分け入って良かったと思うのである。
近々に句会でぼくの選んだ句を、デジブックにしてみたいと思っている。
乞、ご期待である。


荒 野人