エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

梅が一気に咲いた

2012年03月26日 | ポエム
実に、一気に咲いたのである。
梅はそうなのだな!
などと変に一人合点してしまったのだけれど、この合点は良いのだろうか?



梅は、咲き初めと咲き終わりが同時だと思わせるほど、一瀉千里に咲き競うのである。
開花の遅さが、一気に取り戻される。
だがしかし気温は乱高下であるのが悲しい。



遠出をしている間に、身近で梅が満開だったと云う顛末である。
満開の梅の木の下には、朧な記憶が埋まっているのだと寓話にある。



だから、あれほど朧に見えるのである。
梅は仄かに香ってくれるけれど、忽ち雲散霧消して香りは散逸する。







      梅が香の留まるも無く消えにけり        野 人







一か所に留まらない。
香りは広がり、そのまま消え行く。

そんな香りなのである。



とまれ梅よ、きみは一気に咲いて鮮やかである。





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      荒 野人