「3.11」が巡ってきた。
復興にはまだまだ時間がかかる、それほどの災厄であった。
復興を阻む「トリレンマ」は、原発、政治、そして風評被害である。
壊されたのは、人の絆である。
トリレンマ・・・三重苦である。
本当は、格好良く「被災」「原発」「経済」などと言っておけば差し障りも無く、大方の共感を得るのだろうと思う。
だがしかし「原発事故」「政治の貧困」「風評被害」であると言いたいのである。
それは人災であると言う事に他ならない。
その最も悪しき苦の根源は「政治の貧困である」と断定せざるをえないのが・・・悲しい。

ここは吉里吉里地区である。
かの井上ひさし氏の小説「吉里吉里国」の舞台である。

吉里吉里地区の海岸である。
悲しいスクラップの山である。

長雨の定め冷たき春の海 野 人
美しき海去年の怒りは今も尚 野 人
菜種梅雨想いを馳せり被災の地 野 人

今日一日、被災地を考える時間を持った。
まだまだ咲き綻ばない梅林を歩きながら・・・。
梅の香は、満開で無いけれど「そこはかとなく香って」きた。
身体も心も柔らかくなるような香りであった。

ここまで破壊された被災地の人々の心が本当に軟化するのには、まだまだ時間を必要とする筈である。

スクラップの山も、上の方は崩れていく。
早く処理しなければ、このスクラップが人を内側から苛む。
粉末となって、人の内臓を汚染し、破壊するのだ。

重機が決定的に不足している。

この地区では多くの被災者が無念の最期を遂げた。
だがしかし、今日の氷雨はこの地では雪となって降り積んだ筈である。
雨上がり滴をとどめ梅開く 野 人
東京では、そろそろ梅が見頃を迎えるだろう。
被災地では、まだまだ重たい雪が降り積んでいるのだろう。
だがしかし、東北でも必ず梅は咲くのだ。
その時が待ち遠しい。
あの山、あの海、あの川、あの街・・・。
美しくもたおやかな人々の生活。
強靭な意志を持った人々の生活。
早く取り戻せますように。
哀悼の誠を捧げつつ。
合掌!
にほんブログ村
にほんブログ村
荒 野人
復興にはまだまだ時間がかかる、それほどの災厄であった。
復興を阻む「トリレンマ」は、原発、政治、そして風評被害である。
壊されたのは、人の絆である。
トリレンマ・・・三重苦である。
本当は、格好良く「被災」「原発」「経済」などと言っておけば差し障りも無く、大方の共感を得るのだろうと思う。
だがしかし「原発事故」「政治の貧困」「風評被害」であると言いたいのである。
それは人災であると言う事に他ならない。
その最も悪しき苦の根源は「政治の貧困である」と断定せざるをえないのが・・・悲しい。

ここは吉里吉里地区である。
かの井上ひさし氏の小説「吉里吉里国」の舞台である。

吉里吉里地区の海岸である。
悲しいスクラップの山である。

長雨の定め冷たき春の海 野 人
美しき海去年の怒りは今も尚 野 人
菜種梅雨想いを馳せり被災の地 野 人

今日一日、被災地を考える時間を持った。
まだまだ咲き綻ばない梅林を歩きながら・・・。
梅の香は、満開で無いけれど「そこはかとなく香って」きた。
身体も心も柔らかくなるような香りであった。

ここまで破壊された被災地の人々の心が本当に軟化するのには、まだまだ時間を必要とする筈である。

スクラップの山も、上の方は崩れていく。
早く処理しなければ、このスクラップが人を内側から苛む。
粉末となって、人の内臓を汚染し、破壊するのだ。

重機が決定的に不足している。

この地区では多くの被災者が無念の最期を遂げた。
だがしかし、今日の氷雨はこの地では雪となって降り積んだ筈である。
雨上がり滴をとどめ梅開く 野 人
東京では、そろそろ梅が見頃を迎えるだろう。
被災地では、まだまだ重たい雪が降り積んでいるのだろう。
だがしかし、東北でも必ず梅は咲くのだ。
その時が待ち遠しい。
あの山、あの海、あの川、あの街・・・。
美しくもたおやかな人々の生活。
強靭な意志を持った人々の生活。
早く取り戻せますように。
哀悼の誠を捧げつつ。
合掌!


荒 野人