エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

奄美からの便り・・・4

2013年10月26日 | ポエム
今日は「あやまる岬」からの海である。



台風27号が産まれ、28号も発生したとの報道の中、しかし体感温度は暑い。
空は秋のうろこ雲であった。



あやまる岬は、奄美大島北部の観光地のビッグ2である。
眼前に拡がる海は、あくまでも清んでいる。







「海澄めり人魚の泳ぐ星月夜」







高い展望台からでも、ここまで清みきっている。



潮が引くと、釣り人が現れる。
彩りの豊かな魚たちが釣りあげられる。



奄美と言えば海ばかり・・・いやいや、明日は違う奄美をお知らせしようと思っている。
けれど、今日も又海。
清らかな海を満喫していただきたい。



別に謝っているわけでは無いし、誤ってもいない。
「あやまる岬」の地名の由来は、太平洋につき出した岬がこんもりと丸い地形で、綾に織りなす「まり」に似ていることからその名がついた。
奄美群島を代表する景勝地「奄美十景」のひとつでもある。

ひたすら、美しい海が広がっている。



       荒 野人

昨夜は芝居

2013年10月25日 | ポエム
昨夜は、サンシャイン劇場で芝居を堪能したのである。
宅間孝行の脚本・演出の「晩餐」である。
60年後の未来から、宅間の子どもがやってくると云う想定である。



タクフェスと称する、第一回目である。
脚本の面白さはもちろん、役者の演技の光る舞台である。

中村梅雀、柴田理恵、市川由衣、そして田畑智子が宅間孝行に絡むのである。
この面子で面白さと充実ぶりが想像できるというものである。



芝居の前には、舞台上に座りこんで観客へサインのサービス。
更に、写メやデジカメもOK。
芝居の途中でも、写メ、デジカメOKタイムを設けるなど工夫が一杯である。

もちろん席での飲食もOKである。

舞台と客席の一体感は、満足度充分であった。
祭と称して、芝居の後の演舞。
観客を巻き込んで大成功。
芝居の後の、この演舞にアンコールがかかった。

中年期後半の中村と柴田を含めて、汗だくの踊りである。
アンコールに見事に応える。

中村は、お得意のエレキギターをかき鳴らす。
見事な役者根性であった。
その見事さが、観客に感動を与えるのである。







「秋の夜の一場の芝居胸おどる」







楽しい一夜を過ごさせて頂いた。
この舞台は、おすすめである。



この芝居で特記すべき事項。
田畑智子という女優さんである。
テレビや映画のディスプレイで見る印象と違う。
舞台女優としてキラキラ輝いている。
素晴らしい舞台女優である。



      荒 野人

奄美からの便り…3

2013年10月24日 | ポエム
今日は「土盛海岸」を紹介する。
夏のさんざめく季節と変わって、秋の海岸は荒涼として裏悲しい。



ぼくが、珊瑚の欠片を拾っている間人の姿を見ることは無かった。
海は台風一過の気配を見せて、少しうねっている。



だがしかし、それは秋の気配かも知れず岩礁を洗っているのであった。



小さな貝殻と珊瑚の欠片は、拾いあげると温かく染みて来たのである。
海で生まれ、波に洗われて欠片となって海岸に漂着する。
ほんの小さな旅は、冒険だっただろうか?

見上げれば、秋の雲が遊弋する。
土盛海岸に漂着した珊瑚と貝殻の物語は、何れ書かなければなるまい。







「遅き秋ざわめく彼方波白し」







奄美の旅は、ここから始まる。
ここは奄美大島の北部である。

土盛海岸からほど近くに「あやまる岬」がある。
南部の二大スポットなのだ。



どちらも、海だ。
明日は「あやまる岬」からの海・・・。



       荒 野人

奄美からの便り・・・2

2013年10月23日 | ポエム
奄美は、珊瑚礁に囲まれた島である。
浜は、珊瑚の欠片で満ちている。



珊瑚の欠片を拾い、綺麗な貝殻を見つけて歩いた。
その行為は飽きる事が無く続けられる。

奄美は美しい島である。
ただし・・・台風が来なければの話である。







「彼方より珊瑚の欠片秋の海」







海の彼方で白く輝く波頭は、珊瑚礁である。
奄美の浜には、大きな貝殻は打ち寄せられていない。
多くは、珊瑚の欠片である。



明日は「土盛海岸(ともりかいがん)」を紹介する。
上の写真は、その海岸の端っこである。
岩が海にアクセントを与え、不思議な雰囲気の海岸である。



珊瑚の欠片は、肌に当てると身体中が海色に染まっていく。
その事が、奄美の海の特徴である。

かつて貝殻を耳に当てて、潮騒を聴いた詩人がいた。
奄美の詩人は、珊瑚の欠片で海色に染まる。



      荒 野人

奄美からの便り・・・1

2013年10月22日 | ポエム
奄美と言えば、島尾敏雄が想起される。
彼の「名瀬便り」は、ここ奄美から発信された。



空港の看板である。
空港の車寄せ・・・車寄せと云ってしまう程フレンドリーな空港である。



その車寄せの横に、亀に乗った少年がアダンの実を掲げている。
いや、少女か!

奄美のキーワードである。
おいおい紹介していこうと思う。



奄美に着いて、直ぐにホテルに入った。
部屋はスイート・ルームである。

ベランダからプールのある一画を眺めた。



前方には、海。
海と空が奏でるメロディーは甘美である。

ホテルの庭からビーチに降りると、清んだ海が広がっている。
ホテルの隣りの林からは蝉の声が喧しい。







「秋蝉や島の季節は月遅れ」







ぼくが奄美に着いた日、秋の気配が島に満ち始めていた。
二日前は、まだ海で泳いでいたと言うのだ。

島の季節は、月遅れである。



そうに違いない。
島では涼しいと言うけれど、ぼくには充分暑い。

しかし、暑いけれど・・・確かに風は冷たさが混じっている。
海水浴は、確かにもう無理なのかもしれない。

海の透明度は高い。
ぼくのカメラですら、ここまで綺麗に写る。
明日も綺麗な海をお見せしたい。




        荒 野人