11.献立フリーは経済的
節約を狙って始めたわけではないが、家計簿の結果は以前と比べて2割くらい
節約となった。食材を使い切るから、無駄がでないということらしい。
その分析は後述することにしよう。
12.縄文人になったつもりで買い物に行く
狩りに行くつもりで買い物にゆく。釣り人はその日何が釣れるかわくわくする
ものだ。買い物も狩りの気分で行けば目線も変わる。当然おいしそうな食材に
目が止まる。美味しそうな食材が出来れば、献立の按配は出来たようなものだ。
素材が良ければ料理も美味い。料理がおいしければ食欲も出る。美味しければ
食べ残しがない。これも家計節約の要因に違いない。
13.縄文人らしく買う
”縄文主夫”は魚が大好きだから、魚は卸市場(横浜中央卸売市場)に買いに
行く。その日、カツオの上物があればカツオを1本買う。新鮮なアジがあれば
1kgほども買って干物をつくる。市場に行くのは週1回と決めている。縄文
人だって毎日海に行ったわけではない。海が時化れば魚は獲れない。だから、
その時、良いものがあれば買っておく。
14.保存食を考える
縄文式・献立フリーのやり方で、絶対必要なのは保存食を考えることだ。縄文
人は保存方法に知恵を絞ったに違いない。現代人のわれわれは、冷蔵庫がある
からはるかに易しい。
15.カツオを1本食べ尽くすには
初日は、刺身かたたきで食べることにしよう。2日目、塩焼きかステーキにす
る。3日目は、肉の料理を考えておこう。4日目、なまり節にしてきゅうりと
和えて酢の物にでもすることを考えておこう。残ったカツオは角煮を作って
おくことにしよう。こんな目安をつけたら、買ってきたその日のうちに、始末を
つけてしまう。1/4を生で、1/4を塩焼きかステーキ用に、1/4をなまり節
に、1/4を角煮にしてしまう。なまり節は冷蔵で5日、冷凍も出来る。
角煮は冷蔵で2週間、冷凍も出来る。
16.そんなこと、出来るわけがない!!
と、お叱りがありそうだが、誰でも簡単に出来ることなら紹介する意味がない。
このやり方で、もう10年以上やってきた。それなりの努力はしなければなら
ない。努力は必ず報われる。
17.保存食をつくることが、献立フリーの基本
なまり節と角煮、これさえあれば「今晩何にしよう?」なんて悩むことはない。
カツオにかぎったことではない。アジなら干物にできるし、イワシだって甘辛く
甘露煮ふうに煮ておけば保存食になる。いつも何かの保存食を常備しておけば、
急な買い物に行くこともない。外出で遅くなった時も全く心配しないで済む。
18.総菜を買わない!
紹介した、なまり節・角煮・甘露煮・干物はすべて総菜・加工食品として売ら
れている。これを買い置きしておくことの方が簡単で便利かも知れない。わた
しは初めからそうしなかった。一つひとつ、出来ることを覚えていった。幸い
現役リタイアした時だから、時間もあったからできたことで、時間がなければ
出来ないことと断っておこう。
19.努力は報われた!!
老々二人、いつの間にか花粉症が治ってしまった。悩まされ続けた便秘症も軽
くなり、風邪もひかなくなった。おそらく食生活がよかったことと信じている。
野菜・魚・肉のバランスがよく、いずれも加工食品に頼らず素材から調理した
結果と思っている。加工食品に頼らないことは必然的に安上がりになった。
素材から調理するからレパートリーもふえた。デパ地下で美味しそうなものを
見つけたら、自分でつくってみる。
20.手づくりは、美味しくて安上がり
アジの干物は自分ではつくれないと思っていたが、やってみて美味しくできた
のでびっくり。味を占めていろいろ工夫をしてみた。開いたアジに塩をふり、
水洗いしてよく拭い、そのまま冷蔵庫に2日も入れておけば程よく乾燥する。
詳しくは後述する。ともかく、素材からつくれば人件費がかからないから安上
がりは当然だ。
【その3に続く】