魚のアトリエ”うおとりえ”

新鮮な魚を美味しく食べたい!!
 「魚っ食いの365日

食品偽装と「魚っ喰いの食卓」との関係

2013年12月04日 | 真魚のたわごと
食品偽装の話題も一山越えた感があるが、わが「魚っ喰いの食卓」の目から見ると、
まことに情けない出来事ということに尽きる。

 偽装には、騙した側の問題と、騙された側の問題がある。
騙した側の問題は言い尽くされているので、騙された側にはどんなことが
言えるだろうか。

ウソをついても客には分からないだろうと、見くびられていたわけである。
本物の車エビを食べた経験があったら、見抜けたかも知れない。
残念ながら、本物の車エビなど滅多に食べる機会はないから知る由もない。
この際、信頼できる店で「本物」食べてみておくことも必要だろう。

恐らく比べものにならないくらい高価に違いない。
車エビは現在その大半が養殖ものだから、天然ものならなおさらである。
また、天然の車エビだったら、おそらく定番メニューにはならないだろう。
安定的に獲れず、供給できない希少品だから。

「魚っ喰いの食卓」では、芝エビはよく食べるが、車エビは食べない。
高価なことと、養殖ものしか手に入らないから。

冷凍魚を「鮮魚」と偽っていた事例もあった。
これは分かりやすい。もし定番メニューであったとしたらそれは
怪しいと思った方がよい。天然の鮮魚が一年を通じて常に獲れるという
ことはありえないのだから。それは常識的に考えても分かる。

われわれが、騙されないためには日ごろから食材の知識を持っておく
ことが必要と言えよう。それには「素材から調理する家庭調理」を
心がけることが一番だろう。

この偽装問題は、たまたま表示を誤ったのではなく、明らかに意図的で
あったことは間違いない。業界全体でまた、系列店全店で、うっかりし
ていたなんてことはありえないのだから。情けない話である。

わが「魚っ喰いの食卓」ではありえない話である。
自分で自分を騙すことなんか意味がないのだから。
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無形文化遺産登録「和食」と「魚っ喰いの食卓」との関係

2013年12月02日 | 真魚のたわごと
  「魚っ喰いの食卓」は無形文化遺産か???

いま話題の文化遺産「和食}は、日本の伝統的な「家庭料理」ということらしい。
 農水省の表現によると、それは、

 1、多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
 2、栄養バランスに優れた健康的な食生活
 3、自然の美しさや、季節の移ろいの表現
 4、正月などの年中行事との密接な関わり

となっている。

わが「魚っ喰いの食卓」に当てはめてみた。
1、列島に産する、米・野菜・肉と、近海の魚を素材として、
  塩・味噌・醤油・酒・酢・麹と、鰹節・昆布の調味料を
  使っている。

2、一汁三菜を基本として、朝の味噌汁と、夕食の汁椀は
  毎日欠かさない。

3、近在農家がつくる季節の露地野菜と、近海産の鮮魚
  のみを食材として季節感を味わっている。
(冷凍品・輸入・加工食材は使わない)

4、正月のおせち料理は手作りし、雛祭りや端午の節句
  には五目寿司をつくり、年越しそばで年を越す。

加えて、調理済み食品と混合調味料は一切使わないことに
しているから、4つの要件をすべて満たしていることになる。

 ということは、いまや文化遺産的な人間ということになる。
 たしかに、遺産的な(時代遅れの)存在であると実感している。

 これを一年365日実行することは容易ではないからで
 ある。一日の大半を「食」に費やさなければ出来ないから
 である。

 これを可能にしているのは、年金生活で職を持っていない
 こと。この和食中心の食事が健康的であり、手作りするこ
 とが経済的であると思っているからである。

 鰹節を削り、昆布で出汁をとるような調理は、現役世代
 では到底出来ることではない。そのうちに、調理技術は
 おろか、「味覚」すら失いかねない。

 家事・調理は何でも簡単に済ませることがよいことであり、
 何でもかんでも「安いこと」をよしとする風潮を改めない
 と「和食」の文化遺産も危ういと思う。

 和食文化を世界に広めようなどと目論むのではなく、
 まずは、家庭に食を取り戻すことではなかろうか。

 

 
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”魚っ喰い”が養殖魚を食べないわけ

2013年03月09日 | 真魚のたわごと
          天然魚にこだわるわけ
          養殖魚を食べないわけ

朝日新聞連載の「食卓のタネあかし」 サケ 上・中・下
                     2013ー3/6-8
 ・食文化を変えた養殖サケ
 ・身の色合いも調整自在
 ・すしネタ育てて海が悲鳴

大変興味ある記事が掲載されていました。 記事見出しから大よその察しかつくと
思いますが、記事の中からいくつか断片を抜き取りしてみよう。

 南米チリの南部の町に、日本からサケの卵を持ち込み養殖を始めた。
 そのサケが日本に輸入され、いまや人気No.1魚となった。

 生きたまま締め、骨を抜き、刺身用に加工し、すぐ冷凍し、ほとんどを日本に運ぶ。
 養殖サケは配合飼料を食べるため、寄生虫の心配がなく、刺身食が広がった。

 養殖サケのエサは、アジやイワシでつくった魚粉や、身を赤くする着色料の入ったペレット。
 人工合成のアキスタキサンチン(色素)で身を赤くする。

 稚魚に、病気を防ぐため1匹ずつ、注射器のような器具でワクチンを打つ。
 魚病「伝染性サケ貧血症」が蔓延したことも。

 広がる養殖は、海にも見過ごせない影響を与えている。
 サケの排せつ物やエサで海底が汚れ始めた。

   養殖に適した海も、アジやイワシで作るエサも限りがある。
   環境も視野に入れたサケ養殖を考えていく時がきている。

   世界人口が増加するなか、養殖魚は食糧として期待されているが問題も多い。
   サケ養殖の今後を考えることは、水産食料の将来を考えることにもなる。

   養殖サケの影響を受けた北海道産サケの一部は、イクラを取った後に中国で
   加工され、欧州連合・EUに天然ザケとして販路を求めている。

というようなことが書かれている。

 わが国で獲れる天然サケを食べないで、わざわざ遠くチリで養殖サケを食べる不思議。
 食品添加物には過敏と思いきや、身を赤くする飼料添加物・人工合成色素にはお構いなく
 脂の乗りや食感、割安感から、若者や女性の間で人気が高いという。

養殖サケに限らず、養殖魚には同様の問題を抱えている。
あえて海を汚し、海洋という「天然の大食料生産牧洋」の生態系を破壊して、
将来の海洋食料資源を危うくしていることに危機感を覚える。

 サケを食べるなら、天然のサケをルイベにして食べればよい。
 骨抜きは他人にさせて、美味しくて、安ければ、構わないという無神経、不仕付け。

 養殖魚1kgを育てるためには、天然のアジ・イワシを5~15kgを飼料として
 必要とする不合理。

 天然のアジ・イワシを、人が食べれば済むことを、
 そうか、アジ・イワシの骨は、誰かが抜いてくれなければ食べられない人間になって
 しまったのだっけ。

 アジ・イワシを食べてる・必要としている大型の魚のエサを、不必要に人が横取り
 していいものか。 

 人は不遜になってはいないか! それに気づいていない人が多すぎる。

だから、わたしは決して「養殖魚」は食べない。
そうして、今日もイワシを買ってきて食べた。

 この天然魚の美しさを見てください。

     

 俺の食料を横取りするなとカツオが怒っていた。

     
 

  






 
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連泊のお客さま

2012年05月24日 | 真魚のたわごと

 旅館で連泊するお客さまには、毎日どんな食事を出すのだろう。
わたしは泊ったことはないけれど、作家の先生が1ヶ月くらいはあるだろう。
 
 結局、家庭料理のようなものを出すのではないだろうか。
毎日、毎日、フルコースのようなものでは、うんざりするに違いないから。

 ホテルのレストランにしたって同じこと。
結局、あっさりとした単品メニューをとるのではないだろうか。

 わが家は、老妻と二人っきりの民宿のようなもの。
泊り客が誰も来ない民宿。

 一年中長逗留のお客さまに、食事をつくってお出しする。
あるじもいっしょにお相伴する。

 家庭で食事を作るってことは大変なことだなあ。
連泊のお客さまに、飽きないようにつくるのだから。

 それも、献立づくりから買い物・調理・後片付けまで。
全部一人でこなしてしまうのだから。

 よほどの、創造力と忍耐力がなければ成し得ないワザ。
主婦にその役割をさせてきた、世の中の仕掛けってすごいなあ。

 仕掛け人は、誰だったのだろうか。
主婦が、いやだよう~、代わって~と、言い出す気持ち、分かる分かる。

 しかし、食わなければ生きられないのだから、
生きるってことは食うことだ、って思ったら、食に執着してやろう・・

 そうすれば、作らねばならないという呪縛から解放されるに違いない。
と、そんなことを思った。

 明日っからまた、「連発のお客さま!今日はこんなお食事いかがでしょうか?」
寒い日、暖かい日、雨の日、晴れの日、気分で献立が浮かんでくる・・・

 そうなったら、家庭料理の達人の域、ではなかろうか。

 本屋に、料理本がたくさん並んでいるけれど、
みんな、単品一品料理として、素晴らしいけれど、何か違うんだよね。

 365日毎日は食べられない、特別な日の食事って感じ。
その日の気分で、天気で、検索する、そんな本はないのかなあ。

 きっと、その本売れると思う。
書いて煮ようかな。

 題名「作りたくない日の献立」

     




、 
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青魚とDHA・・・新鮮な青魚を流通させろ!!

2011年11月25日 | 真魚のたわごと
 NHKの番組で、一日に1gのDHAを摂取すると高血圧症、糖尿病、認知症の
予防に効果があると報じていた。青魚に多く含まれているという。


 青魚に多く含まれていることは多くの人が知っているところであるが、いったい
どのくらいの人が魚を食べているのだろうか? 
町から魚屋さんがなくなり、スーパーの魚もあまり売れているようには見えない。

 料理番組では魚料理を紹介するとき、必ず魚の臭みをとるために塩を振れとか、
熱湯をかけろとか、生姜を入れろとか・・・何かをしろと必ず言う。

 紀行番組でも、漁港を訪ねた若い女性アナやレポーターが、新鮮魚を食べて
”ぜんぜん魚臭くな~い!”とのたまう。魚は「臭いもの」という先入観を持って
いるようだ。常日頃、臭い魚ばかりを食べているのだろうか?

 もしそうだとしたら、魚の流通業者はもっと新鮮な魚を供給することを考えなけ
ればいけないのではないだろうか。”臭い”と嫌われていて平気なのだろうか?
仕方ないことだと思っているのだろうか。そこが不思議でならない。

 ある料理番組で魚のさばき方をやっていた。
さばいたアジの腹から、黒い汁が流れ出たのでギョッとしたことがある。
サンマの筒切りをしているき、切り口のワタから黒っぽい汁が流れ出たのも見た。
プロの料理人がやっていただけに驚いた。それでも平気なんだ!

 新鮮な魚をたべたい!! だからわたしは卸市場に買いに行くようになった。

 テレビが青魚とDHAの放送をしている丁度そのとき、イワシ団子(つみれ)を
こしらえていた。新鮮な魚はちっとも臭くなんかない!!

    

          

     シコイワシの頭をとり、手開きする。 細かくきざんですり鉢に。塩・醤油・砂糖・ねぎ・生姜を加えて、茹でる。

 わが家では、殆んど毎日何らかのかたちで魚を食べているので、番組がお奨めの
とおりのことを実践していることになる。 健全な食に健康が宿る。
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