魚のアトリエ”うおとりえ”

新鮮な魚を美味しく食べたい!!
 「魚っ食いの365日

台所仕事は偉大な事業ー5

2010年10月31日 | 主夫の台所考
  台所へぼかるた 
 肩の力を抜いて台所を見回してみると・・・こんな景色が見えてきた。

 い  一滴絞りで使い切る。
 ろ  ロースもローンも もう要らぬ。
 は  端菜集めて 八宝菜。
 に  肉より魚の 中高年。
 ほ  包丁研ぐより 爪を研ぐ。
 へ  ベボが何だと へぼきゅうり。
 と  得して損する まとめ買い。

 ち  近くになくなる お店屋さん。
 り  料理は夫 妻経理。
 ぬ  糠みそのない 台所。
 る  ルームサービス 我家ワンルーム。
(を)

 わ  笑えぬ失敗 焦がす鍋。
 か  簡単に作れなかった カンタン料理。
 よ  汚れ振りまく 漬け洗い。
 た  大事な年金 「雑」所得。(怒)
 れ  レシピ通りに 作れぬ料理。
 そ  粗末な食事に メタボなし。

 つ  梅雨時美味いは あなごにいさき。
 ね  寝ぼけ眼で 指を切る。
 な  慣れた調味は 目分量。
 ら  来客に 揃わぬお椀。
 む  ムカっと来ても 皿洗う。

 う  旨味に隠れる 添加物。
(ゐ)
 の  農家で買った 新鮮野菜。
 お  親が作らぬ おふくろの味。
 く  喰いたいけれど メタボが怖い。
 や  焼きサンマ 煙嫌われ蒸し料理。
 ま  廻らぬ皿で 寿司を食う。

 け  ケチが積れば ゴミの山。
 ふ  普段通りに 米を炊く。
 こ  五色共存 満点料理。
 え  栄養失調 笑えぬ昨今。
 て  出刃より 切り身。

 あ  朝めしは 金。
 さ  最期まで 食欲。
 き  切れない包丁 研げない夫。
 ゆ  ゆでるかゆでるか わからない。
 め  銘々皿に 残りなし。
 し  自分で作る いのちの料理。

(ゑ) 
 ひ  干物が作れる 冷蔵庫。
 も  ものは言いよう ケチをエコ。 
 せ  選手交代 主婦から主夫へ。
 す  少しずつ残っている 調味料。

 ん  んコラッショつと 立ち上がる。

 


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台所仕事は偉大な事業-4

2010年10月29日 | 主夫の台所考
 
台所仕事を毎日続けていくには、自分なりのスタイルを作り出し、その中に楽しみを見出すことかと思う。その一つに保存食がある。

 保存食・常備菜を作る
 手元の食材の一つに、いつも常備菜の何種類かを作りおきしておくことにしている。いまは、かつおの角煮、酒の粕漬け、芝えびの
しんじょう、うるめイワシの丸干しを作りおきしてある。魚っ食いだから、市場に買出しに行ったとき、新鮮な魚が、ほど良い値段で
買えるとき、少し多めに買いこんで作る。

 大抵の魚は干して旨味を増すから、いろいろな魚で干物にしてみる。切り身になるような魚は、酒粕に漬けておくと別の味わいに生
まれ変る。甘辛く煮詰めればやはり保存食になる。賞味期限は、1~3週間を目安にしている。冷凍しても味の変らないものは、冷凍
にする。

 こうした保存食を作る日は忙しくなるが、普段の日の食事作りがぐんと楽になる。食卓の品数も増えて、栄養バランスが自然と良く
なる。繰り返し作ることにより上手に作れるようになる。上達は何事でも楽しみである。喜んで食べてもらうのも楽しみである。


 添加物をさけて通る
 添加物の使われていない加工食品は皆無に近いと思われる。旨味・調味のため、防腐・保存料として、参加防止のため、着色・発色
料として、はたまた増粘・増量剤として化学合成剤などが使われている。全てを否定するわけではないが、出来れば避けて通りたい。
避けて通ることが、わが身の食の安全を守ることになると思えば、極力自分の手で作るしかない。それは、食事作りの大きな目標にな
り得る。出来るだけ、魚・肉・野菜・穀物等の素材から調理することにしているのは、そのためである。そして、レパートリーが一つ
ひとつ増えてゆくことは、向上の楽しみである。


 目分量・手加減・塩梅で作る
 新しいレパートリーを増やすには、料理本や料理番組からレシピを借りて作るが、調味料に関しては目分量で手加減して、塩梅を
見ながら作ることにしている。いちいち確認しながら計量するのが面倒なこともあるが、目分量で作って失敗した方が、早く身につ
く気がする。この方が、自分で料理をした気分になれる。料理本とにらめっこしながら作ると、どうも自分で作った気がしない。

 道を車で走るとき、カーナビ頼りに走っているとなかなか道を覚えなくなるのと似ている。始めは仕方がないが、自分の目で走ると
運転が楽しくなる。毎日のことだから目分量でつくることにしている。
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台所仕事は偉大な事業ー3

2010年10月29日 | 主夫の台所考
 調理の基本設計に続いて、調理の方程式について考えてみたい。
建築でたとえれば、設計から施工に当たるのが調理と言える。PLANからDOへ。
項目列挙して全容考察を試みる。

 【調理の方程式&規定】
  ・調理の基本方程式吟味(素材+調味・香辛料)×適度(熱量×時間)×手間ひま
                     知識+技能+センス

  ・料理の様式=和風:洋風:中華風:etc

  ・献立レパートリー=主食材(魚・肉・野菜・穀類)×調理法選択(生・意・焼・・)+副食材(調理加工食品)

  ・調理法選択=生・煮る・焼く・揚げる・炒める・蒸す・・・

  ・調理操作=切断・解体・粉砕・混合・攪拌・成形・圧搾・ろ過/器具操作

  ・献立展開度=新鮮・陳腐・斬新・新規・連続

  ・その他の労作=盛り付け・配膳・洗浄・清掃・器具操作・保全・管理

  *台所仕事とは=調理の方程式・規定の統合、調整、連続・・・の継続


 【評価の規定など】 
 
  ・調理の評価=安心・安全+嗜好満足度+栄養バランス+カロリー充足度+演出・演技  
 
  ・食感評価=温感(温・冷・常)
         触感(硬・軟・粘・粗)
         味覚(甘・酸・塩・苦・辛・渋・旨味)
         視覚(色彩・盛付け・外観・食器)
         嗅覚(香・臭)

  ・コストパフォーマンス=調理評価+触感評価
                 規定予算

  ・家庭調理の利潤=家族の健康+食事の満足感

  ・主夫への配当=家族の笑顔+感謝の心

  ・役割分担=台所の主導権=主夫vs.主婦


 このように概観してみると、台所仕事とは何と偉大なことか。緻密・繊細にして且つ大胆。そして芸術性・創造性に富んだ
この台所仕事を、一食・一食ごとに組み立て解消してゆく継続的作業の偉大さ。生命維持の根源であるにも関わらず、食材・
調理に対する関心・程度の低さ。家庭内調理能力の低下がもたらす諸問題に対する無策は、いずれ食糧自給率に関わることに
なるのは必定と考える。(続く)




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魚っ食いの一週間

2010年10月26日 | 魚の食卓
  魚・魚・魚の毎日
 この一週間も魚をよく食べました。

             <<朝>>                  <<夕>>

10月20日(水)  さばの味噌煮  しらす干し           えびしんじょう              
   21日(木)  かつお角煮                   鮭の粕漬け(焼き)
   22日(金)  さんま紫蘇煮  かつお角煮           かつお刺身
   23日(土)  うるめイワシ生干し  しらす干し        かつおソテー
   24日(日)  鮭のそぼろ   かつお角煮           かつお塩焼き
   25日(月)  -                         さんま紫蘇煮   かつお角煮
   26日(火)  しらす干し                     まぐろ味噌漬け

さばの味噌煮    小型ながら脂の乗り良し。 (神奈川県:松輪産)

かつおの角煮    かつお3.6kg×1/4身 酒・醤油・味醂・砂糖・生姜 で煮込む  (神奈川県:長井港)

えびしんじょう    芝えび 4.2kg 約600尾 皮を剥き、背ワタを抜き・叩いて後すり身に。(福岡県産)
                    塩・砂糖少々を加えて 茹でる。常備菜として冷凍。
                    知人への進物 喜ばれる。
                    茹で汁(約2リットル)を瓶詰め冷蔵、美味・濃厚出汁として重宝する。

さんまの紫蘇煮   大型さんま14尾 1尾を頭から7等分にぶつ切り、塩30分 熱湯をかけまわした後 冷水でしめる。
                    鍋に 筒切りさんまを立てに並べ 水・酒・砂糖・味醂を加えて煮込むこと3時間。
                    仕上げに、青紫蘇の実をたっぷり加え、さらに水飴・蜂蜜を加えて煮詰める。 
                    手間が少々かかるが、頭から尻尾まで、全く捨てることなく、骨・内臓が特に旨味を出す。
                     わが家の秋の定番常備菜。冷蔵保管で3週間の日持ち。進物にして好評。(宮城:塩釜港)

うるめイワシの生干し うるめイワシ2kg 振り塩にして約1時間、水洗いした後、水気をよく拭き取り、網カゴに並べて冷蔵庫に
                    入れ一昼夜乾かす。 すぐに食べない分は冷凍に。 簡単に作れてまことに美味。
                    ただし、新鮮な魚を入手したときに限る。 (神奈川県:三浦産、朝網)

鮭の粕漬け     1尾3.7kg (北海道:ウトロ産 定置網)
                    切り身に薄塩2時間、水気を取り。酒粕を酒で溶き、漬け込む。3週間は日持ちする。

鮭のそぼろ     上記の鮭     中落ち・尾身を焼きほぐし、当り鉢ですり潰した後、酒・砂糖で調味、から炒りする。

かつお三昧     千葉銚子港の、日戻り引き縄かつお(3.6kg)の入荷あり。鮮度・身質よく、真に美味。
            刺身、ソテー、塩焼きにして、三日連続して堪能する。

しらす干し     しらす漁師(神奈川県:大楠漁港)の元に買いに行くことにしている。冷凍ものと違い風味絶佳。

まぐろ味噌漬け   めばちまぐろ(トロ)、まぐろ仲卸の友人からの到来品。美味なり。

  絶品かつおあり、常備菜豊富にして、多彩な「魚の食卓」となった一週間であった。
                                         

            
  
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食事作りは偉大な事業-2

2010年10月23日 | 主夫の台所考
先の、<基本的な考え方>に続いて、台所経営を考えてみたいと思う。

献立と食材調達の関係
 ・家を建てる場合、設計図が出来たら建築資材を購入する。
 ・食事を作るときも、献立に基づいて必要な食材を購入する。

これを逆転させると、実に具合のいいことを発見する。
 ・生鮮三品の、野菜・魚・肉は、週一回適当な分量を定期的に買うことにする。
 ・買いおいた食材を見ながら、献立を考える。

こうして以来、献立に悩まなくなる。
 ・その日の献立をどうするか、まったく悩んだことがない。手許にある食材を見ながら、適宜考えればよいのだから。
 ・生、煮る、焼く、蒸す、揚げるなどの手法を駆使して、食材を組み合わせる。
 ・冷蔵庫の在庫を見ながら、一週間で使い切れるから、食材の無駄が全くでない。出ないように工夫するようになる。
 
買い物にも、悩むことがなくなる。
 ・野菜は、その時期、その時々の旬のものを、葉物・根菜・香菜など買い揃える。ないものは買わない。探しまわらない。
 ・魚は、その日の入荷の中から、一番新鮮そうな旬のものを買う。ここでも、食べたい魚を決めて買いに行かない。
 ・肉は、ある程度どう調理するか見当をつけて買う。そうしないと買えない。

買い物をする場所を決める。
 ・野菜は、農家の直売所を出来るだけ利用する。新鮮で、旬の食材が手に入ることになる。
 ・魚は、中央卸売り市場を利用している。鮮度のよい、豊富な魚種から選べる。東京でいえば築地の場外市場のようなところ。
 ・肉は、ホテル・レストランなど業務用に納入している店を探す。商品の回転がよく、品質・鮮度がよいから。
 ・買い物の場所を決め、店主と話が出来る店がよい。断然食材知識が豊富になり、良質なものが安く手に入ることになる。
 *安売り品を探して買いまわらない。時間のロスと食材のロスにつながる。

時間(ひま)があるから出来ること?
 ・忙しい現役の人には無理かも知れないが・・・、お許しいただきたい。
 ・ただし、必ずしも贅沢なことではないはず。食の原点は、最寄の「あるもの・獲れるもの」を素材から調理して食べることだから。
 ・結局、この方法が一番経済的に、栄養配分のよい、良質な食を、時間をかけて、確保する手段と考える。 


 次回に続く。
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