”もう献立に困らない”その1ー今晩のおかず何にしよう?
思いつくままに、”献立主夫のやり方”連続50話
1.「今晩のおかず何にしよう」
多くの主婦の悩みと聞く。わが家もついこの間までそうだった。
妻「今晩何食べる? 何か食べたいものある?」
夫「トンカツでも食べるか」
妻「だって、お肉買ってなにもの」
夫「じゃあ、何でもいいよ」
妻「・・・買いに行って来てくれる?」
つまり、何か食べたい?ではなく、食材の用意がないのである。
2.「今晩何食べよう!!」
つい70年前まで、日本はこうだった。何を食べるよりも、食料を確保することに必死だった。
選択の余地などなかったから、何を食べるか選択で悩むことはなかった。今は物が溢れているか
ら贅沢な悩みと言ってよい。いつごろから、こうなってしまったのだろうか。
3.「始めに献立ありき」がいけない
唐突だが、縄文の時代は何を食べるかよりも、何が獲れるかが問題だった。縄文時代は、献立を
考えてから狩りに行ったわけではない。手に入るものを食べてきた。それが有史以来つい70年
くらい前までそうだったのだ。始めに献立を考える習慣などなかったのだ。DNAに献立は組み込ま
れていないのだ。
4.献立は王侯貴族・特権階級のもの
献立は、庶民には存在しなかった。満漢全席は有名だが、あれは権力の象徴であり、側近が皇帝の
ご機嫌取りのための産物であったに違いない。何品に箸をつけたことか? 大半は側近や召使が食
べたに違いない。側近が献立を考え、料理は召使が作ったものだ。そうでなければ熊の掌や豚の耳
を食べるはずがない。皇帝のためなら何百里も厭わず食料調達に走った。
5.献立は側近が考え、召使が料理するものなのに・・・
庶民はお手伝いさんもいないのに、献立なんておこがましい。家事子育てに忙しい主婦は買い物の
時間さえ惜しい。献立なんて身分じゃない。自分で献立を考え、買い物をして、料理して、後片付
けするなんて、そんなのイヤに決まっている。誰が「今日の献立」「四季の献立」「簡単に出来る
献立」などと囃すのだろう。料理研究家や専門の調理師は、思いつく限りのレシピを提案している
けれど、家庭料理の献立の提案にはなっていないことに気付いていない。
6.家庭食の献立は、買い物に始まるのに・・・・
家庭食の献立は、朝・昼・晩のレシピを繋ぎ合わせただけでは出来ない。必要な食材を拾い出して
買いそろえなけれなならない。たとえ3日分だけでも、これこれの食材を揃えましょうなんていう
献立プランなど見たこともない。
7.料理研究家の献立を見せてもらいたい!
料理研究家のご自宅では、誰が、どのように献立をつくり、買い物をして、誰が実際に料理してい
るのだろうか。そこを知りたい。その通り作ってみたい。1週間、1か月続けてみたい。
8.社員食堂の週間献立
あれは素晴らしいと思う。毎日日替わりで何種類かのメニューを提案し、栄養管理している。社員
も満足しているという。それが評判になった健康機器メーカーがある。正月5日間の昼食献立の食
材をざっと拾い出してみた。約50種類の食材と10種類以上の調味料。主菜の食材だけでもブリ
の切り身・ひき肉・カジキの切り身・鶏肉・白身魚と5種類ある。副菜として約50種類の野菜と
副食材。社員食堂だから可能だが、家庭では同じ献立は出来ない。食材の準備だけでも大変な作業
だ。逆に言えば、社員食堂はこの献立計画がなければ成り立たない。ありあわせの食材でというわ
けにはいかない。
9.「始めに食材ありき」の週間献立
わが”献立主夫”のやり方はこうだ。先ずは1週間分の見当をつけて食材の買い出しに行き、あと
から食材の顔を見ながら日々の献立を立ててゆく。1週間でそれを食べつくすように按配する。
買い物に行くときは、つくりたい料理ではなく、食べたい食材を考える。当然、自分でつくれる料
理は分かっているから、食べたい食材=つくれる料理になる。主菜となる魚・肉が決まれば、あと
は野菜と副食材だ。これを1週間分使いまわせばよいわけだ。
10.献立フリーのやり方
体調や気候・天候によって食欲は変わる。それを見ながら日々の献立を決めてゆくことは食生活上
たいへん望ましいことだ。栄養バランスをとることも大変やりやすい。蛋白源である魚・肉のバラ
ンス、葉物・根菜など野菜の種類、特に大豆食品・海藻類などは、食材調達(=買い物)の時点で
決めておくことが出来る。逆に献立から栄養バランスをとることは大変難しい。たとえばワカメ、
乾燥でも塩蔵でも食材を持っていれば、酢の物でも味噌汁でもいろいろに使える。海藻を使った料
理をあらかじめ献立に組み込むことはなかなか出来にくい。
【その2. 11つづく】
思いつくままに、”献立主夫のやり方”連続50話
1.「今晩のおかず何にしよう」
多くの主婦の悩みと聞く。わが家もついこの間までそうだった。
妻「今晩何食べる? 何か食べたいものある?」
夫「トンカツでも食べるか」
妻「だって、お肉買ってなにもの」
夫「じゃあ、何でもいいよ」
妻「・・・買いに行って来てくれる?」
つまり、何か食べたい?ではなく、食材の用意がないのである。
2.「今晩何食べよう!!」
つい70年前まで、日本はこうだった。何を食べるよりも、食料を確保することに必死だった。
選択の余地などなかったから、何を食べるか選択で悩むことはなかった。今は物が溢れているか
ら贅沢な悩みと言ってよい。いつごろから、こうなってしまったのだろうか。
3.「始めに献立ありき」がいけない
唐突だが、縄文の時代は何を食べるかよりも、何が獲れるかが問題だった。縄文時代は、献立を
考えてから狩りに行ったわけではない。手に入るものを食べてきた。それが有史以来つい70年
くらい前までそうだったのだ。始めに献立を考える習慣などなかったのだ。DNAに献立は組み込ま
れていないのだ。
4.献立は王侯貴族・特権階級のもの
献立は、庶民には存在しなかった。満漢全席は有名だが、あれは権力の象徴であり、側近が皇帝の
ご機嫌取りのための産物であったに違いない。何品に箸をつけたことか? 大半は側近や召使が食
べたに違いない。側近が献立を考え、料理は召使が作ったものだ。そうでなければ熊の掌や豚の耳
を食べるはずがない。皇帝のためなら何百里も厭わず食料調達に走った。
5.献立は側近が考え、召使が料理するものなのに・・・
庶民はお手伝いさんもいないのに、献立なんておこがましい。家事子育てに忙しい主婦は買い物の
時間さえ惜しい。献立なんて身分じゃない。自分で献立を考え、買い物をして、料理して、後片付
けするなんて、そんなのイヤに決まっている。誰が「今日の献立」「四季の献立」「簡単に出来る
献立」などと囃すのだろう。料理研究家や専門の調理師は、思いつく限りのレシピを提案している
けれど、家庭料理の献立の提案にはなっていないことに気付いていない。
6.家庭食の献立は、買い物に始まるのに・・・・
家庭食の献立は、朝・昼・晩のレシピを繋ぎ合わせただけでは出来ない。必要な食材を拾い出して
買いそろえなけれなならない。たとえ3日分だけでも、これこれの食材を揃えましょうなんていう
献立プランなど見たこともない。
7.料理研究家の献立を見せてもらいたい!
料理研究家のご自宅では、誰が、どのように献立をつくり、買い物をして、誰が実際に料理してい
るのだろうか。そこを知りたい。その通り作ってみたい。1週間、1か月続けてみたい。
8.社員食堂の週間献立
あれは素晴らしいと思う。毎日日替わりで何種類かのメニューを提案し、栄養管理している。社員
も満足しているという。それが評判になった健康機器メーカーがある。正月5日間の昼食献立の食
材をざっと拾い出してみた。約50種類の食材と10種類以上の調味料。主菜の食材だけでもブリ
の切り身・ひき肉・カジキの切り身・鶏肉・白身魚と5種類ある。副菜として約50種類の野菜と
副食材。社員食堂だから可能だが、家庭では同じ献立は出来ない。食材の準備だけでも大変な作業
だ。逆に言えば、社員食堂はこの献立計画がなければ成り立たない。ありあわせの食材でというわ
けにはいかない。
9.「始めに食材ありき」の週間献立
わが”献立主夫”のやり方はこうだ。先ずは1週間分の見当をつけて食材の買い出しに行き、あと
から食材の顔を見ながら日々の献立を立ててゆく。1週間でそれを食べつくすように按配する。
買い物に行くときは、つくりたい料理ではなく、食べたい食材を考える。当然、自分でつくれる料
理は分かっているから、食べたい食材=つくれる料理になる。主菜となる魚・肉が決まれば、あと
は野菜と副食材だ。これを1週間分使いまわせばよいわけだ。
10.献立フリーのやり方
体調や気候・天候によって食欲は変わる。それを見ながら日々の献立を決めてゆくことは食生活上
たいへん望ましいことだ。栄養バランスをとることも大変やりやすい。蛋白源である魚・肉のバラ
ンス、葉物・根菜など野菜の種類、特に大豆食品・海藻類などは、食材調達(=買い物)の時点で
決めておくことが出来る。逆に献立から栄養バランスをとることは大変難しい。たとえばワカメ、
乾燥でも塩蔵でも食材を持っていれば、酢の物でも味噌汁でもいろいろに使える。海藻を使った料
理をあらかじめ献立に組み込むことはなかなか出来にくい。
【その2. 11つづく】
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