マシュマロ’sエンディングノート

~At the end of a marshmallow-like life~

フリマで不要品を売るバラエティー?ドキュメント?

2019-08-16 | 日々の暮らし
数日前の深夜番組で、実家にモノがあふれている女性タレント(以下:彼女)が、フリマで不要品を売るといくらになるか、というチャレンジをしていました。

フリマで不要品を売り上げるまでの流れをご紹介しながら、フリマについて考えてみたいと思います。

フリマに参加することになった理由
まずは、番組の概要から簡単にご紹介します。

この番組は、世の中にあるウマい話を検証するバラエティーです。
例えば、ユーチューバーは儲かるのか?とか、浜辺に打ちあがっている流木がお金になるらしいとか、そういった、普通の労働とは違う形でお金を稼ぐことが本当にできるのかを、タレントの方々が実際に試して検証します。

今回の彼女は、以前フリマアプリを利用してどのくらい売れるか(売り上げがあるか)を検証するために、実家にある自分と母親の不要品を出品して、期間を決めて検証を行いました。

番組の企画主旨としては、売り上げ額をメインに、以下に挙げるフリマアプリの問題点を、実際のフリマではクリアできるかもしれない、という仮定でスタートしました。

フリマアプリでの出店の問題点
 ・値下げ交渉や質問のやりとりがメールになってしまい、タイミングが合わずに買い手を逃してしまう
 ・出品したモノを梱包する手間と梱包材の費用
 ・送料の負担
 ・送付が完了するまで不要品が家にある

などなど。
これらの問題点が、実際のフリマであれば出店料はかかるものの、送料はかからないし梱包もする必要がない、買い手と直接交渉ができるし、売れた瞬間に不要品がなくなるので、アプリ利用より良さそうですね。

売る不要品の選別と売値設定
最初は不要品の選別から始まりましたが、以前のフリマアプリで買い手が付かなかったモノも、リベンジすることになりました。
売値は、リベンジ品も含めフリマアプリで設定した売値よりも高めにします。
理由は、値下げ交渉の際に売り手の損を少なくするためです。
アプリでは数百円にしたモノも、今回は正規の金額にしたり、ジャンク品でも強気な売値設定にします。

視聴しているこちらは、それは高すぎるのでは?と思いましたが、まあ番組の企画ですし、彼女は初めての出店ということで、常連さんが強気に出てくることを想定すると、ありなのかな?と思います。

値札書き
売るモノが決まったら、決めた売値の値札を作ります。
値札にできるような厚紙と、POP書き用のペンを買い足して、せっせと値札を作っていきます。

値札の書き方については、彼女曰く「目を引くように、色を付けた方がいい」とのこと。
前もって下調べをして、値札が重要だと学習したようでしたが、実際はPOPを書くセンスがなかったようで、黒マジックで金額を書いたら、ピンクのマジックで囲っただけの値札が出来上がっていました(笑)

今回売ることにした不要品の数は、よく覚えていないのですが200点を超えていたと思います。
そのひとつひとつの値札を用意するのは、かなりの労力です。
服に関しては1着ずつだと手間がかかるので、1000円、2000円、3000円など、先に売値を決めてから、それぞれの金額で売るモノを仕分けていました。
この方法、同じカテゴリーで大量に売りたいモノの場合には有効かもしれないので、参考になります。

搬入と陳列と値札付け
いよいよ、フリマ当日。
今回参加したフリマは、駐車場を利用しての開催で、ブースの広さは駐車場の1台分です。
もう少し広いブースもありますが出店料が高いので、今回は車1台分の方を選択しました。
開催日数は、2日間。
出店ブースは、当日に振り分けられるシステムで、入口に近い場所が理想的ですが、彼女は入口から一番遠いエリアでの出店となってしまいました。
搬入は、番組スタッフと一緒にしていきます。

実際、フリマに参加する場合は搬入方法や搬入時の人員を考える必要があります。
自分ひとりで出店できる量であればいいですが、彼女のようにモノが多く、しかも大きなモノも結構ありましたので、搬入を手伝ってくれる人は絶対に必要です。
その点では、視聴しているフリマ初心者には参考にならないですね。
もっとも、そのような主旨ではないので、参考にしなくてもいいのですが(苦笑)

陳列については、洋服ハンガーを2台か3台か用意して下げていきます。
これも、彼女の事前調査により得た陳列方法です。
あとは、平置きできない小物や雑貨は、折り畳みの長机(会議などで使うような机)に陳列し、大きなモノやバッグは平置きしていきます。

最後に、搬入時に付けられなかった値札を付けていき、準備が完了するのですが、そのフリマは業者の方が掘り出し物を求めて、フリマスタート時間より前に買い付けにくるとのこと。
陳列している最中にもかかわらず、品物を手に取ってみていく人がいました。

いよいよ売ります
陳列も値札付けも終わり、いよいよ売りの態勢に入っていきます。
業者さんが買い付けにくるので、売りのピークはスタート時間前から9時半くらいまでとのこと。
その時間帯に、いかにお客様を引きつけて売るか、がポイントとのこと。

初出店の彼女は、お客様とのコミュニケーションが上手くとれずに、何人か逃してしまいます。
それでも、ジャンク品である携帯電話だかスマホだかの充電器、古本、バッグ、ポーチ、ネックピローなどが売れました。
値下げ交渉をする人もいましたが、交渉なしで提示金額で購入してくれる人も結構いました。
おかげで、1日目で出店料分の元手は取れましたが、期待していたほどには、お客様も足を止めてくれず、売り上げも午後には頭打ちとなっていました。

1日目を終えた時点で、やはり値札POPに問題があるということで、POP書き名人にレクチャーを受けて、値札を書き直します。
1日目は、業者が早めに買い付けにくることを知ったので、2日目はもっと早い時間に準備。
また、助っ人が来てくれて、陳列方法にアドバイスをくれます。
例えば、最も売りたい服はラックから外し、駐車場の天井部分に下げ、縦の空間を利用すること。
立てかけられるものは、平置きせずに立てかけて陳列。
いくつかは値下げして、2日目のスタートです。

前日に知り合った親切な他の出店者が来てくれたり、前日に買ってくれた客がリピートしてくれたりして、2日目は、かなりのモノが売れました。
彼女も、1日目と比べるとフリマならではのコミュニケーションが身について、交渉も楽しそうでした。

売り上げ結果
最終日の2日目が終了。
売れ残ったモノはあるものの、見た目では半分以上が売れていました。
売り上げは6万円くらい。
フリマアプリと比べると、倍以上にはなったようです。

番組を見た私見
再度言いますが、私は不要品処分の方法でフリマは選択肢にありません。
アプリも、実際のフリマもです。

アプリの利用については、これまで何度も書きましたが、画像を撮り、サイトへアップして、商品説明を入力して、買い手との交渉含むやりとりをメールでして、梱包して配送手配をして...という流れが面倒だからです。
実際のフリマについては、売値設定、値札作り、搬入するまでの労力と人員の確保、陳列、小銭(お釣り)の用意、紙袋やレジ袋の用意などが、面倒に感じてしまいます。

しかし、今回番組を見ながら、今からフリマにチャレンジしてみようかと思っている方には、参考になる部分が多かったように感じます。
値札の書き方、売値設定、陳列の工夫、当日の開店準備は早めに...どれも、常連の方なら当たり前に熟していることかもしれませんが、初心者は値札を付けてただ並べるだけで精いっぱいなはず。
もしも、この先私がフリマにチャレンジしてみる気になったら、実践したい内容でした。

ただ、気になった点がひとつ。
それは、搬入方法です。
今回は、番組スタッフの手伝いがあり、車も用意してくれていたようなので、搬入に関しては苦労が少なかったと思うのです。
しかし、一般人の場合は車が用意できず、公共交通機関で売りモノを運ぶ場合もあります。
その場合、洋服ハンガーや折り畳み長机や大きなモノを運ぶのは、かなり無理に近い。

今回、番組主旨がフリマアプリとの売り上げ比較で、フリマ初参加入門的な内容ではありませんでしたから仕方ないのですが、本気でフリマを始めようと思っている方は、搬入時点でくじける可能性もあるな、と思ってしまいました。

しかし、フリマアプリ利用時とフリマ出店では、後者の売り上げの方が良かったという結果は、フリマアプリを使っている人にとっても、有益な情報になったのではないでしょうか。


フリマアプリ利用にしろフリマ出店にしろ、不要品を誰かに譲ることは、有償無償にかかわらず、モノを処分する側にとっては納得しやすい手放し方なのだと思います。
私は、捨てるということに未練や罪悪感を持たないように努めていますから、不要と思ったらすぐに捨てますが、そういう気持ちになれない方で、まだフリマに参加したことがない人は、一度頑張ってチャレンジしてみたらいいのかもしれませんね。