AKILA's えgo

気まぐれに、ドラムや音楽の気になった事上げとります。

MEGADETHしか勝たん

2022-12-31 01:32:59 | 音楽・ライヴ

大晦日という事なので、
テメェが今年入手した音楽アルバムを振り返ってみようと思う。
つったところで、結局HR/HM系に限るワケだが(笑)。

今年最初の方では、SCORPIONSだったね。

アルバムタイトル:『ROCK BELIEVER』
個人的には、ドラマーがミッキー・ディー加入後初のアルバムという点に注目していたが、アルバム内容としても、『BLACKOUT』以降のキャッチーさを活かしたハード・ロックンロールが息を吹き返した様な印象。
クラウス・マイネ、ルドルフ・シェンカーのオリジナルメンバーは70代に差し掛かっているが、少なくともアルバムでの演奏を聴く限りでは、老いさばらえた感じは皆無。
「ロックは若者の音楽」などという文句が謳われて久しいが、今や「ロックはおじさんの音楽」と化しつつある、とオレは感じている(苦笑)。
音がその生き方とリンクしている時代の象徴が、ある意味往年のHR/HMだった。
その象徴的バンドの一つが、「ロックしてるか?」と直球で問いかけてくる事の素晴らしさよ。

去年、『A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD』という傑作をリリースしたDREAM THEATERだが、ヴォーカルのジェイムズ・ラブリエも久方ぶりにソロ・アルバムをリリース。

アルバムタイトル:『BEAUTIFUL SHADE OF GREY』
今回のアルバムはアコースティカルなサウンドを主軸とした楽曲が特色で、先行MVを見た時に、落ち着いていながらも刺激的なフレーズを放っていたのが魅力に感じた。
オレはジェイムズ・ラブリエの歌唱が好きなので、彼のソロ・アルバムは軒並みお気に入りだが、今回のアルバムも相当聴いた。
歌唱でそのスタイルを確立している人物なので、様々な音楽形態に寄り添いながらも、絶対に埋もれない個性を見せてくれるヴォーカリスト。今回のアルバムの様な、これまでと違った様相でも、「アリだな」と思わせてくれた。

SYMPHONY Xのマイケル・ロメオも、自身としては初だと公言するソロ・アルバムをリリース。

アルバムタイトル:『WAR OF THE WORLDS Pt.2』
タイトルの通り、実はパート1が存在していたんだが、国内盤は残念ながらリリース見送られた。
なので、オレも今回のアルバムしか聴いてないんだが、このアルバムだけでも充分に楽しめる内容だった。
先行MVをチェックした時に、ロメオらしいテクニカリティを披露しながらも、SYMPHONY Xとは一味違った雰囲気の楽曲に惹かれ、アルバムを手にした次第。
コンセプトアルバムの様な流れを汲んだ内容なので、インストゥルメンタルも含め、コンポーザーとしてのマイケル・ロメオここにあり、といった充実した一枚。

気分がモヤモヤしていた時に、新生MACHINE HEADが自分に喝を入れてくれた。

アルバムタイトル:『OF KINGDOM AND CROWN』
発売日には入手していたんだが、何か聴くタイミングを逃していた。
で、色々とあってやりきれん気分になっていた時に、このアルバムを聴く頃合いとなった。
個人的には、色々と重要なアルバム。
先ず、テメェに喝を入れてくれたという意味では、相変わらずの強靭なリフを主体とした、スラッシーな感覚を携えたこのバンドならではのメタリックサウンドを放ちまくっている点に震えた。
その時のオレにとっては、そんな刺激的なギターサウンドを心底欲していた。
そして、今回のアルバムでは、新メンバー加入後初のアルバムでもある。
その中でも、ギターにDECAPITATEDのヴォッグが加入した事は、個人的に重要となっている。
正直、当初加入のニュースを見た時は信じられなかった。ヴォッグにとってMACHINE HEADは影響を受けたバンドの一つだというのは知っているが、それでもお互いのバンドで直接的な接点が感じられなかったし、DECAPITATEDの中心人物として率いている人物がまさかMACHINE HEADに加入とは・・・と。
ココで大事なのは、ヴォッグが単に「過去の曲を上手く演奏できるギタリスト」ではない点。ちゃんとバンドメンバーとして、彼ならではのギターのカラーを聴かせているし、何よりも、今回のアルバムにヴォッグ主体で作られた曲が収録されている事が、ロブ・フリンが単なるツアー要員として見ていない事の顕われ。
時に変な方向に行ったりもするが、良いと思えば採用するという寛容/柔軟性を持つロブ、流石だと思う。

MACHINE HEADを出したからには、当然ながらDECAPITATEDを無視するワケにはいかない。

アルバムタイトル:『CANCER CULTURE』
前作の『ANTICULT』から6年以上も経過した中には、バンドが下らないスキャンダルに巻き込まれた事もあるが、その内にはコロナ禍も原因の一つ。
メンバーチェンジも起こったが、そこは良い方向に進んだと思う。
ドラマーに、元VADERのジェイムズ・スチュアートが加入したのはバンドにとって大きなプラス。元々、サポートとして叩いていたが、その時点で「コイツ、DECAPITATEDにぴったりだな」とは思っていた。
VADERでもその実力を振るっていたが、正直、ジェイムズはDECAPITATEDの様なある程度のマシナリーなテクニカリティを擁したドラミングの方が、叩きだす音として向いている。
そう、あのヴィテックを彷彿とさせるんだよな。
アルバムの内容は、これまでのバンド史上最もバラエティに富んでいると言える。
このバンドは再始動以降、同じ様な感触のアルバムを作り出した事が無いんだが、それでも今回はよりヨーロピアンなテイストを強め、バンド初のゲストミュージシャンが参加している曲も2曲ある(うち一曲は、同僚と言えるMACHINE HEADのロブが一部ヴォーカルで参加)。
ヴォッグの真骨頂は、やはりDECAPITATEDにあり。色々なものを背負ってしまう宿命を持ってしまったが、このバンドだけは、腐ることなく有終の美を飾ってほしい。

長く待たされたという点では、STRATOVARIUSもソレに見合った傑作を引っ提げてシーンに帰還した。

アルバムタイトル:『SURVIVE』
前作から7年以上。
現ギタリストのマティアス・クピアイネンが加入してから、このバンドは2年に一度のペースでアルバムをリリースし、そうする事でティモ・トルキ=STRATOVARIUSというイメージを払拭、更には新しいファン層を獲得に至った。
前作『ETERNAL』以降、バンドは一通りライヴ活動を行ってから沈黙。その中でティモ・コティペルトは単独で音楽活動に勤しんでいるのを確認していたが、STRATOVARIUSとしての活動が一向に見えてこないのはちと不信感を抱いた。
だが、ソレはメンバーによる意見が反映された上での意図した沈黙だった事が判ったし、先行MVであるタイトル曲を聴いた時には、アルバムへの期待感が俄然高まった。
そして、その期待感は裏切られるどころか、期待以上のものを提示してきた。
今のこのバンドって、トルキ在籍時と比べると、よりプログレッシヴな感触が強まった印象なのだが、今回のアルバムはそこを踏まえつつも、一曲一曲に対しての印象を与える為の品質の高さの凝縮度合が段違いと感じる。
これだけ長く待たされた分だけ新鮮に聴こえるってのもあるのかもしれないが、「自分達にとって本当に良いと思える曲を作る為に期間を設ける」という信条の下で生み出されたこれらの曲が、全てを物語っている様に思う。
メロディック・パワーメタルの王者の帰還を堂々と知らしめる、現編成に於ける最高傑作と断言できる。

世界的に注目を浴びたのは、「元IN FLAMESの肩書を持つメンバーによるメロディック・デスメタルバンド」であるTHE HALO EFFECT。

アルバムタイトル:『DAYS OF THE LOST』
その触れ込みがやはり強烈で、皆が期待するのは、1~5枚目までの“メロデスなIN FLAMES”だったのは間違いないだろう。
そりゃ当然だ。イェスパー・ストロムブラッドを中心に、初期IN FLAMESに関わっていたメンバーが固まっているんだから。
ただ、MVで曲単体で聴いていた時は、好感が持てるのと微妙と感じるものがあったりとしたが、やはりアルバムとして通して聴く事が、今回は正解だと思った。
いやまァ、オレとしちゃあアルバム単位として聴く事が大事だと思ってるから、MVは間口としては意義があるが、バンドの素性を知るには、当然アルバムで聴くべきなんだよね。
ミカエル・スタンネの様に、ちゃんと自分のバンドを持っていたりするメンバーや、音楽活動から半ばリタイアしてるメンバーも居たりするので、続くのは難しい気もするが、良いアルバムを作ってくれた。

そして、最終的にはこのバンドがハイライトだよ、MEGADETH(笑)。

アルバムタイトル:『THE SICK,THE DYING...AND THE DEAD!』
入手して聴き始めた時は、MACHINE HEADと近い時期だったんだが、今回のアルバム耳にした時、「ああ、ヤベェの作り出してきたな」と改めて思った。
過去にもMEGADETHの下りは書いたんで繰り返しにするつもりはないが、最初に聴いたMVが「SOLDIER ON!」で、まあまあかな・・・の印象だったが、アルバム全体を聴いていった時の強烈至極なMEGADETHワールドは、このバンドが何故好きなのか?という問いの答えが全て詰まっている様にすら感じた。
前作『DYSTOPIA』も当然ながら傑作だったが、今回もここまでの期間を待たされただけの甲斐がある傑作となった。

以上が、個人的に印象的だったアルバム。
年末は聴いてみようかなと欲求に駆られる様なものが出てこなかったのが残念だったが、2023年には、往年のスラッシュメタルバンド勢が動きを見せそうな気配があるので、そこを楽しみにしたいね。

それじゃ、良いお年を。



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