AKILA's えgo

気まぐれに、ドラムや音楽の気になった事上げとります。

色々居るワケで

2017-03-20 01:31:00 | 音楽・ライヴ
先ほど、知り合いのバンドであるダークネス主催のイヴェントを観に行ってきた。

厳密には、ダークネスの楽器隊がやっているTAINTED DICKMENから誘いがあった。
結局のところ両バンドともそのイヴェントでいつもライヴやっているから、誘いは大した違いにはならないケドね。

まァ今回はスペシャルゲストとして、東京からCOFFINSが福岡で初のライヴをするというのが一番の目玉。
COFFINSは今年で結成20年を迎えるデスメタルバンドで、一番解りやすいところだとOBITUARY直系と言ったら良いか。スラッシュメタルの延長線上から来ている、所謂「速さ」を強調したものではなく、「オドロオドロしさ」という、デスメタルが本来持つべき「不穏さ/禍々しさ」を重視した音楽形態。

海外でも活躍しているので実力はお墨付き。会場が小さかったってのもあるだろうが、実際にライヴで観たらその雰囲気に呑まれた。
まァ個人的な嗜好ありきで言わせてもらうが、マジでカッコ良かった。
OBITUARYが元々好きである身としては、誤解を恐れずに言えば彼らは「日本版OBITUARY」である。

今回物販で売り出していた彼らの新しいTシャツのバンドロゴも、OBITUARYっぽいしね(笑)。


福岡にCOFFINSを呼んでくれたダークネスには感謝だね。ダークネスも、古き良きデスメタルを表現する、良いバンドである。
だからこそ今回の出演にこじつけられたってのはある。

居るんだよ。
メジャーで活躍してテレビに出てたりする所謂「有名なバンド」の周辺には、カッコイイやつらが。色々、沢山ね。

色々選り好みが出てしまうのは、多様性を持ってしまった昨今の音楽に於いては良いも悪いも無いし、音楽に自由を掲げるなら、選択をする権利然りである。

オレはソレがHR/HM系に傾きがちなだけ。
ライヴを観ていて、他ジャンルでも良いと思えるバンドは居るからね。

「メタルの人はストイック」なんて事を耳にしたりする。
オレの見解としては、「色々なものを放り込める間口の広さがあるジャンル故に、バンドとしての軸が何処にあるかを踏みしめながらやらないといけない」からこそのストイックではないかと思う。

ココって重要。
何とも精神論な物言いみたいだと思われるかもしれないが、楽器を長く演奏してきている人なら感じている点だと思う。
「何故、自分の楽器じゃないのに“あの音”が出るんだろう?」というのは、長く演奏して培われた自己の表出であり、技法の癖であったりするのは紛れもない事実だが、「自分がこうであること」を無意識に貫き通してきた、精神論であるのも事実。

「好きなもの」を「こうあるべき」というストイックさって、結局メタルであろうがなかろうが、人が何かをやりたいと思ったら持ち得る自論であろう。

ま、
良くも悪くも、オレのドラムに関しても、最早ブレる事は無い(笑)。
今までやってきている事に関して振り返ってみれば、そんなモンだったね。
過去形にするのは違うな(笑)、まァ生きてる限りは、そうしていく事になるんだろう。結果としてね。

やれるものなら

2017-03-07 03:37:00 | 音楽・ライヴ
2日ほど跨いだが、E.O.D.としてライヴをやってきた。

このバンドはOUTRAGEのカヴァーバンドで、バンド名も彼らの曲「EDGE OF DEATH」を略したもの。

オレがバンドとしてやりたいものは、飽くまでもオリジナル曲を有したバンドである。
とは言え、オリジナルで作っているのであれば何でも良いのか、というのでは当然無いワケで、やはり自分がやりたいと思う音楽形態でのものに限る。

だが、
現状メンバーの都合(今は自分の都合も考えるか:苦笑)により、中々思うように動けていないのが実情で、並行してDAMEDETHが重なる為に余計に進めるのが遅くなっている。

ココでDAMEDETHの名前が出てきている様に、オレはごくごく僅かであるが、コピバンをやるという許容範囲も今は持っている。
先に挙がった、E.O.D.もその一つである。

以前はREVENGERという、UNITEDのカヴァーバンドもやっていたが、オレがやりたいと思っているバンドは主にスラッシュメタルとなるが、それでも本当にコピバンとして手を出すなら、という考えとなると、こんな辺りくらいである。

OUTRAGEは日本のバンドとしては衝撃受けた。
特にヴォーカルに関しては、「日本にこんな声出せるやつがいたのか!」と思わせたほど。

所謂ハイトーンではないケド、OUTRAGEのヴォーカル橋本 直樹氏は、スタイルで言えばMETALLICAのジェイムズ・ヘットフィールドを軸に、WHITE SNAKEのデイヴィッド・カヴァデールや、ロニー・ジェイムズ・ディオといった要素を感じさせる、所謂「太い声質」のヴォーカリストで、当時あーいった声を出せる日本人、しかもHR/HM界隈では居なかった。

バンドの音楽も、メタルと言えど実際ケッコー多彩で、アルバムごとに変化を見せる。
まァ、E.O.D.でやっているのは現在主に速い曲や人気曲なので、今後はミドルテンポの、雰囲気ある曲もやっていこうかと検討中。

で、
そんなE.O.D.でライヴやるのも実に久しぶりなワケで、ライヴ会場としてはメンバー共々アレと感じていたが、やりにくさなどはあまり無かったし、とにかく楽しんでやれた。
個人的には、今年入ってから“まとも”なライヴは初と考えている(笑)。

元々、このライヴも実はある人の追悼イヴェントで行う予定だったのが、主催人物が意気消沈してしまったので、急遽ハコブッキングに。

面子は場所が場所だから、メタルとは無縁のバンドばかりだが、どのバンドも相応のキャリアを持つ(オリジナルでやっているバンドばかり)為、その練り上げたパフォーマンスは観ていて面白かった。

イヴェントだと、どうしても同じ様なバンドばかりが集まるのでメリハリが効かないライヴになったりする事があるので、たまにはこんな通常ブッキングも良いんだよね。

まァ、
とは言え、E.O.D.のメンバー自体、かなりのキャリア持った面子ばかりなので、ライヴやるんだったら、もう少し広い会場映えするんじゃないかとは思っている。

今度やれるものなら、そんな場所でやってみたいね。

下手にライヴが連続しないのであれば、このバンドでやるのは実に楽しめる。
コピバンは、そーいう間隔でやるのが良い。

オリジナルでやるんだったら、その辺勝手が違う、というのは言っておくがね。


2017.3/5 at CAVARN BEAT

E.O.D. Set List

1.RISE
2.THIS IS WAR
3.MY FINAL DAY
4.MADNESS
5.FANGS
6.MEGALOMANIA


思う在り方

2017-03-02 16:26:00 | 音楽・ライヴ
現在、基本的に音楽で手を出しているのは専らHR/HM方面である。
ごく一部に限ってはそれ以外の音楽でも音源購入はしているものの、この辺りに関して言えば当然個人見解になるが、聴き方の問題である。

先ず、大衆的BGMになり得ないものであるかどうか。
ハードロックでも、ともすればポップスへと傾向に陥りそうなものも存在しているが、そもそもHR/HMは公共の場で流すには抵抗を覚えさせる、所謂「耳障りな音楽」たり得るものだろう。

後ろ向きな解釈であれば「少数派に向けられた音楽」という事になるだろうが、考え方によっては「音によって神経が研ぎ澄まされる音楽」とも言える。つまり、聴く事に対して集中力を求められるもの、である。

メタルをやっている上で、メタルが好きなのは当然であるし、だからこそ聴く音源にはそれなりの集中力を必要とする緊迫感を求める。

こんな風な事を改めて思い始めたのは、近日VEKTORの『TERMINAL REDUX』を聴いたからだ。

2005年辺りから、スラッシュメタル・リヴァイヴァルという一つのムーヴメントが勃発し、そこを皮切りに「若くて懐かしさを感じさせるバンド」というのが、ジャンルを問わず湧いてきた感じがする。

2010年に起きた「スラッシュメタル四天王の集い」は決定的であり、以降ヴェテランバンドは息を吹き返して世界中で活躍している。

先のVEKTORは、プログレッシヴ・スラッシュメタルと形容可能な音楽を演奏しているバンドで、比較対象があるとすれば、VOIVODだろう。

どちらも技巧をオリジナリティへと昇華させたバンドで、スペイシーなフレーズを持ち合わせているところが共通点(まァ、この辺りはVEKTORがVOIVODに影響を受けたからこその顕われと言った方がしっくりくる)であるが、両バンドとも、やはり比較し難いほどに個性を持ち合わせているのが現状。

個性を持つ事は誰しもが重きを置いている事だ。
「この音はヤツラだ」という判断が可能になるほどに、音に個性を持たせたバンドは特別に感じるものだ。
音楽である限り、ヴォーカルがものを言う宿命は避けられないが、へヴィメタルに於いてギターサウンドを中心としたインストゥルメンツは、ほぼ同列に存在を発揮されて然るべき存在。

この存在感を獲得したバンドは、それこそ強固な音楽性を持つワケだが、時にはソレ故に不変/不動の音楽ともなってしまう事すらある。
スラッシュメタルは、そんなサブジャンルの一つだ。

オレはスラッシュメタルは大好きだが、ソレも俯瞰してみると、80年代に登場した、所謂「オリジナル・スラッシュバンド」に寄っているところが大きい。

理由は簡単だ。彼らオリジナル・スラッシュは、「ルーツがスラッシュメタルではない」からだ。
彼らはスラッシュメタルの特定のフォーマットを造り上げたと同時に、それ以前に持ち合わせて演奏していたものはもっと伝統的なHR/HMや、ハードコア・パンクといった点が大きな要因。
時代背景が手伝ったのもあるが、際立つ個性がスラッシュメタル黎明期には当然の様に存在していたと感じる(勿論、現在の若手/中堅のスラッシュバンドにも独自の存在を持つものは居る)。

スラッシュメタルの存在意義を奪われた「悪夢の90中盤」があったからこそ、スラッシュメタルである事を自負するバンドも今では現れている。

そんな中、VEKTORはココ最近のスラッシュ系メタルバンドの中に於いても、一際強烈な個性を発揮したバンドである。

プログレと謳われているだけあり、長尺の曲が平然と居並ぶ。
但し、その長さはダラダラした繰り返しではなく、その曲に於いて必要な展開を交えている故の長さ。
バンドの年代的に、デスメタルやグラインドコアを通過している要素をリズムに垣間見られる点と、いかにも往時のスラッシュメタルから影響を受けたと感じさせるクランチーなギターリフの使い方の妙技が、VEKTORというバンドをプログレッシヴ・スラッシュメタルと呼ばせているのは間違いない。

だからこそ、彼らに関しては、次がどんな変化を見せてくるのか楽しみになる。
コレは実に大きい要点だ。

特定のフォーマットを持ち得ているにも関わらず、VEKTORはそこに面白さを投げ入れている。
つまり、「何がくる!?」という緊迫感に近いものを放出させている。

まァ、この辺りの感性の捉え方は最早人それぞれであるが、少なくともオレにとっては、VOKTORのこの『TERMINAL REDUX』を耳にした事で、「独自性と集中させる緊迫感」の重要性というのを改めて感じた。

勿論、忘れていたワケではない。
自分が取り組んでいるオリジナルのバンドでは、「このバンドのこのメンバーでないと出し得ない音作りの重要性」は常に考えている。

あとは音楽的な在り方だ。
VEKTORが指針になり得る事はないが、彼らは、オレがやろうと思っていた事を、彼らなりに実現させたバンドだと言える。

そういった事で、自分が思う在り方を再認識した次第だ。

若手とは呼べないが、この数年で出てきたバンドの中では要注目するバンドとなったね、VEKTORは。