AKILA's えgo

気まぐれに、ドラムや音楽の気になった事上げとります。

存在が必要、という事なのか

2023-08-29 02:46:55 | 音楽・ライヴ

リリースされてたのに気付いてなかった。

CYHRAの『THE VERTIGO TRIGGER』。
元AMARANTHのジェイク・Eと、元IN FLAMESで現THE HALO EFFECTのイェスパー・ストロムブラードによるバンドの3rd。

スウェディッシュメタルの持つ、鋭利且つザラついた質感のギターサウンドと、ジェイクの歌唱とポップセンスが融合したHR/HMであり、曲によっては凡そメタルと言い難いほどのものがあったりもする。

アルバムリリースされる度に、作曲に於けるジェイク主導感が強くなっているが、エレクトロニクス要素を加えていながらフックの焦点を忘れがちな曲にしているよくあるバンドと違っている点は、ヴェテランであるメンバーだからこその個性ある重みの利いたサウンドメイキングと、ジェイクによる歌唱によるところがやはり大きい。

前作『NO HALOS IN HELL』は、そんなメタルとポップの融合と拮抗の境界性を上手く描いた、傑作といっても差し支えないアルバムだった。

今回、メンバーに元THE CROWNのマーカス・スーネソンが加入。
アルバムでも早速曲作りに参加し、その存在感をしっかりと顕示。
前作以上にジェイクのポップセンスが前に出てくるような楽曲陣の中で、ヘヴィなギターを随所に入れ込み浮足立たせない、「コレはあくまでもハードな音楽だ」と黙認させているサウンドは、やはりスウェーデン人であるマーカスの貢献がここで活きていると思う。

で、
そうなってくると「あれ、イェスパーは?」ってなるんだが、今回彼はアルバム制作上ではベーシストとしての役割となっている。

まァ、IN FLAMES時代から知っている人からすれば、彼は中々に「難しい気質」な人間である為、この立ち位置の変動は、何とも今後の不穏を感じさせられると思ってしまうよな。
CYHRAの後に結成されたTHE HALO EFFECTでは、メロデスファンが望む様なギター弾いてるワケだし。

ただ、
この辺りの動きは、CYHRAに於ける活動では「起こり得る事」としてメンバーも捉えているらしく、その一環の中で、マーカスが加入する事になったそうだ(つまり、場所によってはイェスパーは不在になってしまっていた、という事)。

何よりも過去のインタヴューでジェイクが「このバンドで、自分達はイェスパーを守っているんだ」という発言。
元々、友人同士として始める事になったこのバンドは、そんなイェスパーの挙動を気遣う為に、当初はライヴ活動を活発に行う様な真似をしないようにしていた(とは言うものの、このレヴェルのバンドがツアーを期待されないワケがなく、それなりに規模は拡大していた様な気はするし、マーカス加入はそこが最大の理由だろう)。

存在が必要、という事だろう。
ビジネスとしての間柄以上に、友人同士でいられる活動のできるバンドとして。

酷な話、現状でイェスパーが居なくなっても、CYHRAは機能する。
でも、ジェイクの発した言葉が事実であれば、このバンドに居続けてほしいと、個人的にも思う。

今回のアルバムでは、イェスパーは作曲に一切関与してない。
だが、いずれまた、彼がこのバンドで作曲に関与する可能性は大いにあり得る。

その時に生じるマジックの衝撃を、待ち望みたいモンだね。


老いを言い訳にしない・させない。

2023-08-23 02:03:23 | 音楽・ライヴ

そこまで期間を空けず、リリースしてくれた。


RAVENの『ALL HELL’S BREAKING LOOSE』。
現在のドラマー、マイク・ヘラーが加入してから2枚目のアルバムとなる。

現段階ではもう離脱しているようだが、マイクはこのバンド加入時にはFEAR FACTORYにも在籍していた。
当初、RAVENがツアー中にジョー・ハッセルヴァンダーの代役としてマイクを起用したと聞いた時、「ハマるか?アイツで」と思った。

FEAR FACTORYで演奏しているという時点で、彼が正確無比なテクニックの持ち主であるのは立証されている様なモンだが、過去のドラマーが重量級の体格から繰り出す突進力に比べ、マイクは正直軽さを感じたのが正直なところ。

RAVENも、スピードこそFEAR FACTORYの様な苛烈さは無いものの、ドラマーとしてのパワー/ヘヴィネスは必要であるので、代役とは言え・・・と思ってしまった。
両バンドとも大好きであるだけに、その分互いに相容れない要素もある、と感じたんだよね。

杞憂に終わったよ(笑)。
マイク加入時のライヴアルバム『LIVE IN AALBORG』を聴いた時、バンドが著しくレヴェルアップしたと感じてしまった。

全てが凄まじい切れ味の下、スピードアップして甦っている様になったんだから、コレはもうマイクのドラムの影響と言わざるを得ない。
しかもマイクはただスピードアップさせただけじゃなく、自分なりの演奏アレンジを施してリズムに刺激を与えている。

そうやって他のバンドでの演奏を耳にすると、マイクはFEAR FACTORYで披露していたドラミングが、元々マイク特有のスタイルなんだなと把握できるようになる。
簡単に言えば、FEAR FACTORYでドラムを任されたドラマーは、「ツーバスプレイに強みを持つオールラウンダー」といったところなんだよな。

そんなマイクが正式加入して第1弾となったアルバム『METAL CITY』は、アップグレードしたRAVENを見事に反映させた快作だった。
新曲が放つスピード感は、正にマイクが加わったからこその恩恵であり、更に全体の創作意欲を掻き立てるリズム構築感を擁していた。
ジョン・ギャラガーが「とんでもない兵器」とマイクを称えていた点で、RAVENにとってこのドラマー交代劇は、劇薬と言えるものだったワケだ。

そして今回の『ALL HELL’S BREAKING LOOSE』は、ほぼ全曲速い曲という、RAVENの狂気を如何なく見せつける痛快作である。

元々、ジョンとマークのギャラガー兄弟は年齢的にグラムロックに影響を受けた世代であるため、ミッドテンポの楽曲でバンドの音楽にも俄かに出てくるそんな要素もあってこそ、と思う部分も個人的にはある。

今回もない事は無いが、「DESPERATE MEASURES」の冒頭でのリフくらいが該当する程度で、一気にパワー/スピードメタルにギアを振り切った感じもあるが、バンドにとって吐露しなければいけない状態だったんだろう(とは言え、しっかり聴きやすいキャッチー感覚があるのはRAVEN流)。
実際、今回のアルバム制作では、他にも色々と曲が出来上がっていたらしいが、リリース時に10曲まとめるにあたって相応しい流れは?と考えた結果が『ALL HELL’S BREAKING LOOSE』収録分だったのではないかと推測してしまう。
ミッドテンポの曲とかもあったんじゃないかね。
日本盤ボーナストラックの「ROTTEN」も、中々スラッシーなスピード曲だし、今回は敢えてスピードチューンでまとめ上げたかった節はありそうだ。

まァその結果として、バンドの暴走度合がかつてないほど披露された感はある(笑)。
コレも間違いなくマイクが原因だな。『METAL CITY』収録曲の比じゃないくらい音を詰め込みにかかっている。
が、それでも曲を台無しにするものではなく、全員が呼吸できる間合いをしっかり捉えての演奏である。

勿論、ギャラガー兄弟も、そんなマイクのドラミングに刺激されての演奏となっている点も間違いなくある。
相乗効果だね、これは。

ギャラガー兄弟とマイクとの年齢差は、親子ほどの差がある。
影響を受けた音楽自体も違っている。
でも、HR/HMを演奏するという大きな共通項があり、パワー/スピードメタルの元祖と言われるスタイルのRAVENは、殆どのメタルの世代を包括できる許容範囲を持っていると個人的には考えている。

最終的に、そんなRAVENにマイクは上手く嚙み合ったというワケだ。

とは言え、
このバンドも高齢バンドであるのは明らか(笑)。
ギャラガー兄弟に関していえば、スラッシュ第一世代よりも上で、もう還暦を超えている。

それでも、今も変わらずアクティヴなライヴパフォーマンスを見せるどころか、新曲に至っては過去曲よりも狂的なスピードを持たせて演奏している。

年齢を盾にして減退する事を良しと考えない、結成時から前を向いて変わらぬスタイルを貫き進み続けてきたバンドならではの、ファンからすれば嬉しい輝きを放っている。

こーいうバンド、やはり憧れるよね。
ロックであるからこそ成せるパワーでもあると、オレはそう感じる。

なんせRAVENは、今が一番狂ってるんだからな(笑)。


久方ぶりに

2023-08-14 04:12:16 | ノンジャンル

妥協は入ってしまったが、とりあえず思う様にはなった感じ。

「青と緑の境界の合間で」。

最近、自分の中で動かしやすいキャラとして定着したこのキャラで、久し振りに色付きで描いてみたくなった。
着手にある程度時間がかかってしまったが、とりあえず仕上がった。

色の付け方とか、ホント昔からビックリするほど変化が無ェなと改めて思ったよ(笑)。

自分なりに、よりキレイに仕上げられる様にしたいという思いってのは勿論ある。
ただ、誰かみたいな感じのキレイさという追求では、最早ないんだよな。

オレが見ていて上手い人ってのは沢山居る。
でも、ソレはソレ。

描きたいと思ったものを、吐き出していくだけ。
上手く行ってると思う時もあれば、ダメだなと思う時もある。

ソレらを含めて、描く事の面白さではあると感じる。

なので、
コレはこれで区切り。
また次へ進んでいく。


響いてくれたら、と

2023-08-11 23:39:32 | 音楽・ライヴ

先程、MEISTERのライヴより帰宅。

あるスタジオ内でよく顔を合わせるバンドが主催、お呼ばれする形となった。
客入りがどうなるかというのを気がかりにしていたが、結果それなりの動員数は行った感じで、どのバンドも等しく盛り上がっていた様に思う。

まァ、オレにとっては今回、このライヴで一つ目的が出来たので、ソレを敢行した。

この間スタジオに入った時に、どうしても調整を行わなければいけなかった件というのは、このスネアの事。

コレは、ジェイソン氏の形見といえるもの。
実は今日が彼の3回忌というのを、2週間前に知る形となった。
ライヴの事があるので、参列は無理だった。

ならばと、
今オレの手元にある形見であるスネアの音を出す事で、せめても悼もうかと思った次第。

このスネアのスペックに関しては、もうケッコー前にこの状態で保管しており、いつかどこかの機会で使える様にと考えてはいた。
[準備はできている]という題名で、ココでも上げている。

できるならば、彼の所縁あるライヴハウスでの出演があれば、そこに合わせて使おうかと思っていたが、その気配もなく時間が過ぎて行った。

なら、その機会は、今回をおいて他にない。

チューニングに関していえば、完全にオレ仕様となっている。
尤も、このスネアに装着したものが、ジェイソン氏の好む組み合わせであるワケでは決してない。
飽くまでも、生前ジェイソン氏と話していて、彼が試してないだろうなと思ったものを装着。

もしかしたら、痺れを切らして「もうそろそろ聴かせてくれてもええやろ」と思ったのかな。
そうであれば、このスネア音は届いただろうか?

好みの鳴りではないだろう。
だが、少なくとも、このスネアの可能性を引き出せたのではないかと思う。
「もう自分の音になりよるね」と、耳に響いてくれたらと思う。

一先ずの目的は果たした。
また、次へ進もう。

 

2023.8/11 Various Colors Vol.13 @PEACE

~MEISTER Set List~
1.SOUL TAKER
2.ESCAPE
3.BAD MOON RISING
Guitar Solo~Drum Solo
4.PRIVATE RIDER
5.DARKNESS OF LIGHT