AKILA's えgo

気まぐれに、ドラムや音楽の気になった事上げとります。

新生はどこまで続くか

2023-03-03 00:19:18 | 音楽・ライヴ

先月末に、MEGADETHが来日公演を行っていたのは当然知っている。
特に今回これまでのライヴと大きく違うのは、2月27日に武道館でライヴを行った点だろう。

本来だったら『COUNTDOWN TO EXTINCTION』時にその公演は実現する筈だったのが、あえなくキャンセルとなってしまってここまで実現に至らなかったからね。

まァ、MEGADETHは確かにメタルシーンの中では押しも押されぬ超ビッグネームだが、一般大衆的観点で言えば(日本国内での認知度として)、マイナーバンドであるのは否定できない。
それこそ、METALLICAと比較してしまえば、その差は歴然としている。

そんなメタルバンドが、武道館でライヴを行う事ができたというのは、若手やヴェテランに限らず、大きな出来事だと思う。
いや、ヴェテランであるからこそ、その長く続けてきたが故の強固なファンベースを築き上げてきた信頼性がモノを言っているのだろう。

あと、今回はマーティ・フリードマンが飛び入り参加する事も事前に報道されていた点も大きいだろうね。

まァ、ここもビジネス面で色々と動いているところだろうね。
デイヴ・ムステインやMEGADETHの音楽を貶す事こそしてこなかったが、バンドとは決別したと言っていたマーティが今更になってこの場で合流というのは、滑稽だなと思ってしまったわ。

幾つかのライヴを動画で確認させてもらったが、まァこんなモンだろうと思ってしまった。
今のオレには、取り立ててMEGADETHのライヴに惹きつけられる事は無いな。

 

と、
冒頭で話が盛大に逸れてしまった。

別にMEGADETHの事どうこう語ろうと思っていたワケじゃないんだよな(笑)。

今回書きたかったのは、
FEAR FACTORYの事。

以前にも触れたが、バンドはいよいよツアーを行っている。
それに当たって、バンド側も新ヴォーカリストの紹介を行っている。

新たなヴォーカルはマイロ・シルヴェストロ。
『DIELECTRIC』のヴォーカルパフォーマンスを披露する動画をチェックした際には、怒号ヴォイスは前任のバートン・C・ベルとかなり似ているが、クリーンヴォイスは若々しいというか、ちょっと軽い感じかな?という印象を受けた(多分、年齢的にも30前半くらいかと思う)。

その後に上がっていたライヴ動画を見た時は、かなり期待感を抱けた。

目下最新作となる『AGGRESSION CONTINUUM』の一曲目「RECODE」から披露されるが、マイロのヴォーカルに違和感を特に感じなかった。

勿論、バートンではないので端々で違いというのは見受けられるが、ソレは後任の持つ個性として受け止められる範囲。
近い音楽性をやっていた(というか、FEAR FACTORYが根源となっている)THREAT SIGNALのジョン・ハワードだったら、相当違和感あっただろうが、その点で言えばマイロはファンに充分受け入れられる唄いっぷり。

というか、全体のパフォーマンスが、バートンにマジで似ているんだよな。
その辺はディーノ・カザレスも一緒になってプロデュースしているとは思うが、恐らくマイロ自身がFEAR FACTORYのファンだったという事もあるだろう。
でなきゃここまでバートンに似ていると思わせる事もできんと思う。

ま、その辺りを真似事と捉えるかどうかはこれから答えが出てくるだろうが、これまでバンドのライヴを確認していた身としては、このマイロという新参者をすんなりと受け入れられるに足る要素であったのは間違いない。

酷な事を言うと、晩年のバートンは特にクリーンヴォイスの衰えが隠し切れなかった(弱々しく聴こえた)が、年齢的にもキャリア的にもまだエナジーが余りあるマイロは、その弱点も余裕で克服できているのは明らかにプラスとなっている。

ただ、
問題はこの後だ、というのは前にも言った通り。

このままツアーが順調に行くようであれば、マイロはFEAR FACTORYの過去・現在を引き上げられる存在となる。
しかし、その後に現メンバーによって作り出される楽曲こそが、バンドの未来を占う事となる。

マイロのヴォーカルは、ただバートンに似せたいちシンガーに過ぎないのか?
それとも、バートンに追随・匹敵するほどのシンガーとして確立できるのか?

次のアルバムが、FEAR FACTORYとしての本当の新章となる。

楽しみにはしているよ。