FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<アウトドアレッスン日誌>チーム&一般合同城ケ崎合宿⑤

2011-03-05 19:15:17 | クライミングレッスン報告
2月5日(土)

今晩の宿は、昔からクライマーの御用達である民宿大重丸。
帰りも行きと同じ荷物を最後まで責任を持って運ぶ。
八幡野港に着いたとき、地元の方に「この子たち、朝テトラポットで遊んでいたかだろ。危ないよ」と注意を受けてしまった

宿について、入浴と夕食。
いつもの通り、大人の部屋と子供3人は別にすることにする。小さい子供たちは自立心を促すためと、小学高学年から上の子供たち―特に男子―はそろそろ自分たちだけの「群れ」を大切にしだす年齢であるため、お互いの親密性を増すためだ。
今回の合宿のリーダーはコーヘイ。まだ5年生なので、少々荷が重いかもしれないが、この中では一番先輩になるのだから頑張ってくれ給え。
夕食はお刺身や珍しいカメの手や藤壺の入ったお味噌汁など海の幸がいっぱい

夕食後にミーティング。今日の登ったルートの確認や明日の予定の確認などをする。
その後はしばし憩いのタイム。
部屋は内側にも戸のついた二間続きの部屋だったが、自分たちの部屋に戻った瞬間、タクミが向こうからガシャと鍵をかけた。自分たちの世界を作りたい年頃だからなぁ、と思いそのままにしておく。
部屋でかんちゃんママとで話をしていると、隣の部屋が少々うるさい。もう少ししたら注意しなければ、と思いトイレに立ったとき、宿の方が階下から上がってこられた。
「子供たち、押し入れから飛び降りたりしていますね」とのこと。「えっ申し訳ございませんうんと叱ってください
宿の女将さんに散々叱られ、私にも「常識を考えろ。部屋の鍵も、君たちを信頼しているから黙っていたが、信頼は地に落ちたから今後は鍵はしないこと」と叱られ、3人とも「チーン。。。」と静かに。
一応リーダーのコーヘイの「もう大人しくすぐ寝よう」の一声で3人ともそそくさと布団に入った。


2月6日(日)

朝6時半起床し、散歩に。近くの海岸を散策する
コーヘイを中心に宿の女将さんに昨夜のことを再度詫び、おいしい干物などの海の民宿らしい朝食を済ませ、岩場への準備。
昨日同様、荷物を分担して運ぶ。かんちゃんは「今日はもう少し荷物を持ちたい」と言うので、救急セットをかんちゃんに持ってもらうことにした。
ファミリーに着くと、今日は顔見知りの人たちが何人か先に登っていた。
今度こそ間違えないように気をつけて「ビギナーズクラック」5.7にトップロープをかけ、ついでに「Jフェイス」5.9にもトップロープを張る。
「ビギナーズクラック」はタクミが一撃で完登 かんちゃんは上部まで達するけれどどうしても完登までこぎつけられない 何回も何回も頑張ってトライ 今日は登れなかったけれど、たくさん練習したから、かんちゃんの力は上がったと思うよ
「Jフェイス」はコーヘイが最初に登り、土をかぶったホールドを掃除してくれた。ありがとうね、さすがリーダーだよ これはタクミも頑張ったけれど、上部のムーブが出来なかった

あっと言う間にお昼タイム。みんなで民宿がクライマーのために出してくれるおにぎりをほおばる。子供たち3人は波打ち際の岩にちょこんと並んでお弁当を食べていた。

さて、午後。今度はコーヘイが登りたい「ファザークラック」5.10bにトップロープを張ってあげたいけれど、他の人がトライ中でなかなか張りに行けない
知っている人たちだったので、トップロープを貸してもらってコーヘイだけ一度トライすることにした。上部で1テン入ってしまったが、クラック部分の処理はかなり良かった

タクミやかんちゃんも最後にやりたいルートをもう1回ずつトライして撤収。
一度大重丸まで戻って解散。かんちゃん母子は迎えに来てくれたパパの車へ。
私はタクミとコーヘイを乗せて一路川崎へ。
帰りにトイレ休憩にコンビニに寄った時、コーヘイが「今回はかさねがさね、いろいろと本当に済みませんでした」と言う。5年生ながらリーダーとしての責任を感じていたんだね 初めからうまくできるとは思っていないよ。コーヘイの成長のひとつになってくれればそれでいい。コーヘイは自分の立場をまじめにとらえ、今回の経験を良い勉強の場としてくれたんだね
少し渋滞したものの無事に中野島に到着し、それぞれの家庭に帰って行った。