アルフレッド・ヒッチコック監督の作った映画は良く
言えば人間の心の深いところを描いた作品となっている
といえるだろう。他方作品の内容を理解するのが難しい
という人もいました。
この映画「サイコ」はまさにその通りの映画でしたね。
作品の前半は会社員マリオンが、売上代金を持って逃走
してしまう。途中警察官や自動車デイラーらに不信の目
を向けられるが会社が持ち逃げを表ざたにしないのでそ
のまま逃走する。やがて「ベイツ」というモーテルに立
ち寄り、浴室で何者かによって殺されてしまう。その直
後に入ってきたモーテルの主人ノーマンは浴室を清掃し、
死体を車に乗せ、持ち逃げした4万ドルとともに車を近
くの沼に沈めてしまう。
マリオンの恋人サムの店に妹を探しに来た姉、そこへ
来合わせた4万ドルを持ち逃げされた会社に雇われた私
立探偵アーガストが協力してマリオンの行方を探す。二
人はベイツモーテルを探し当てた。この辺まではサスペ
ンスの様相を呈しており、ここから二重人格の青年ノー
マンの複雑な心理描写に発展していく。この後半部分は
注意深く見ていないと筋が見えなくなってしまいます。
この作品は4部門でアカデミー賞候補にノミネートさ
れましたが受賞しませんでした。また日本での評判もそ
れほど高くはならなかったと思います。少し理解し難か
ったのがその原因だったかもしれませんね。私も2回目
にようやく理解できた次第です。
アルフレッド・ヒッチコックは、サスペンスの神様と
呼ばれてきました。