寓居人の独言

身の回りのことや日々の出来事の感想そして楽しかった思い出話

絆(きずな)

2016年05月16日 09時16分33秒 | 日記・エッセイ・コラム

 妻と久しぶりに喫茶店でお茶を飲みました。こんな

ことは記事にするようなものではありませんが、妻が

少しでもストレスから解放されるならこんなこともよ

いものだと思い書き留めることにしました。

 と言いますのは、珍しく妻が洋服を買いに行くから

付き合ってほしいと言ってきたので久しぶりのことだ

し断る理由もなかったので出かけることにしました。

 妻の洋服選びは結構時間がかかるので、私は喫茶店

でお茶を飲みながら待つことにしました。店の中は年

配の女性ばかりで少し入りにくかったのですが、ここ

と約束てしまったし他に店がなかったので思い切って

入りました。冷たいコーヒーを頼んで落ち着いて周辺

を見回すと、妻よりも少し若いようですが服装はあで

やかな気がしました。妻も、もう少し派手なものを着

るとよいと思うのですが本人の好みで私が云々するこ

とはしませんでした。

 そういえば、私が喫茶店に入ったのもかなり前のこ

とだったのを思い出しました。退職してから孫と一緒

に外食する以外に外で食事をすることも一人静かにコ

ーヒーを飲むこともしなくなっていたのですね。

 私は持ち歩いていたタブレットを出して依頼原稿を

打ち込み始めました。今回の依頼は子供と大人向けの

童話です。字数制限が2000字と少ないので、起承転

結が難しいです。しかし子供たちに喜ばれる作品にし

たいと思って半年ほど構想をねってきました。

 2000字のために半年もかかるというのは、素人(?)

物書きだからでしょう。導入部を書き終わるころ妻が

買い物袋を提げて喫茶店に入ってきました。私は抹茶

ラテというのを頼むと妻も同じものをと注文しました。

久しぶりに向き合って腰かけてみると、妻も年を取っ

たなあとしみじみ眺めてしまいました。

 抹茶ラテを飲みながら、妻の服を見た最初の店にあ

った黒いTシャツのことをさりげなく話すと、妻も

「そうね。私もあれがパッと目に着いたけど 、価格が

予定と会わなかったの」

「でもたまに一緒に来たのだから、わたしが」

 というと、妻は

「この次の時にお願いするわ」

 と言ってほほ笑んだ。

 

 

 

 

 


記憶に残っている映画(35)「お茶漬けの味」

2016年05月16日 00時18分16秒 | 寓居人の思い出話

 私の知人のひとりに、とても美しい女性と恋愛し幸せ

いっぱいで同世代の友人たちを羨ましがらせていました。

いつも写真を友人に見せてはにやにやしていました。

 そんな彼がある日”死にたい”などと戯言を口にするよ

うになりました。そのことがあった後、彼は仲間内で結

婚の話がでると松竹映画と東映映画の2人の女優のどち

らかと結婚したいと漏らすようになりました。

 その女優の一人がこの映画に出演しています。という

わけでこの映画は私の記憶に残っているのです。

 映画を見たのは高校生の頃だったので、映画の言いた

いことを理解できずにいましたが、年月を経て今の年に

なってみると夫婦の機微が少しわかってきました。

 映画のあらすじは、その当時かどうかわかりませんが

有閑マダムという種類の婦人たちのことが話題になっ

ていました。金持ちの令嬢が結婚して遊びまわって夫や

家庭のことを顧みない生活をしていました。ところが仕

事で夫が出張することになり、心の中に空虚が宿ること

に気が付いた。そこへ夫が予定より早く帰ってきてほっ

として夕食の支度をする。夫はお茶漬けを食べたいとい

う。2人で食べたお茶付の味が美味しかった。夫はそれ

が夫婦というものだといい、妻は幸せはすぐ近くにある

のを知りました。

 この頃は夫婦の形が変わったと言われていますね。そ

してすぐに暴力に走ってしまう。機会があって夫婦にな

ったのですから、お互いにもう少し我慢をして暴力には

しらない家庭を作ってほしいと願うのですが。

この映画の監督は小津安二郎、出演者は佐分利信、小暮

実千代、鶴田浩二、淡島千景、津島恵子という面々です。

この頃このように分沸かした映画やドラマが少なくなり

ましたね。