私の知人のひとりに、とても美しい女性と恋愛し幸せ
いっぱいで同世代の友人たちを羨ましがらせていました。
いつも写真を友人に見せてはにやにやしていました。
そんな彼がある日”死にたい”などと戯言を口にするよ
うになりました。そのことがあった後、彼は仲間内で結
婚の話がでると松竹映画と東映映画の2人の女優のどち
らかと結婚したいと漏らすようになりました。
その女優の一人がこの映画に出演しています。という
わけでこの映画は私の記憶に残っているのです。
映画を見たのは高校生の頃だったので、映画の言いた
いことを理解できずにいましたが、年月を経て今の年に
なってみると夫婦の機微が少しわかってきました。
映画のあらすじは、その当時かどうかわかりませんが
有閑マダムという種類の婦人たちのことが話題になっ
ていました。金持ちの令嬢が結婚して遊びまわって夫や
家庭のことを顧みない生活をしていました。ところが仕
事で夫が出張することになり、心の中に空虚が宿ること
に気が付いた。そこへ夫が予定より早く帰ってきてほっ
として夕食の支度をする。夫はお茶漬けを食べたいとい
う。2人で食べたお茶付の味が美味しかった。夫はそれ
が夫婦というものだといい、妻は幸せはすぐ近くにある
のを知りました。
この頃は夫婦の形が変わったと言われていますね。そ
してすぐに暴力に走ってしまう。機会があって夫婦にな
ったのですから、お互いにもう少し我慢をして暴力には
しらない家庭を作ってほしいと願うのですが。
この映画の監督は小津安二郎、出演者は佐分利信、小暮
実千代、鶴田浩二、淡島千景、津島恵子という面々です。
この頃このように分沸かした映画やドラマが少なくなり
ましたね。