FB友さんとやり取りしているうちに、どういうわけか、赤頭巾ちゃん気をつけて、の話になって(笑) 朱雀、青龍、白虎、玄武、この4色になぞらえたタイトルを持つ庄司薫さんの小説のことを思い出した。
多分、私が高校生のころ。
赤頭巾ちゃん気をつけてが刊行されて、その小説の主人公も日比谷高校生という設定だったから、だいたいが同じ年頃の物語。
それまで、文学・・・・小説とは・・・・こういうものだ!というようなくくりが(私の中で)あったんだけど、庄司薫のこれらの作品は、口語体で、しかも、主人公の薫クンが、( )付きの行の中で、自分の思ってることを書いたりなんかしちゃっていたのだ(笑)
つまり、今日はとても寒い。というのを吐く息が白い、と表現するのもあるけれど、(こんな日だから、ぼくは絶対に布団から出てやるもんか、なんて思いながら毛布をぐるぐる体に巻き付けて寒さと戦っているってわけ)・・・みたいな(笑) そういう書き方をする人で、多分、私がこんないい歳になっているにも関わらず、きちんとした文章を書かなくてもいい、と思い込んだのは、庄司薫のおかげ。
文体に影響を与えた作家の第一号が庄司薫で、次が京極夏彦かもしれない。
新刊がでると、すぐさま手に入れて読んだものだった。
小説の中に書かれていた通り、薫氏が、後にピアニストの中村紘子と結婚したときはびっくりぽんだったけれど、庄司薫はこの4作品と、バクの飼い主目指して、だったかなぁ? あと2~3冊、それくらいを書いて、その後ぱたっと作品を出すことがなくなった。
(私は福田 章二時代の『喪失』も読んだけど)
中村紘子が、ピアニストという蛮族、とやらを書いた時、あまりに出来がいいのでこれは彼女ではなく夫である庄司薫が書いてるんじゃないの?なんてうわさが飛んだのも随分昔。
大好きだった彼の作品はずっと途切れている。
思い出したのを幸い、ネットでいろいろ調べたら、赤頭巾ちゃん・・・が文庫化されて出版されていたという。
その文庫本には庄司薫の『四半世紀たってのあとがき』(1995年10月)と『あわや半世紀のあとがき』(2012年1月20日)が収められているというので、あとがき読みたさに本屋を巡った。
結局、店頭に置いているところは回った3軒の本屋にはなく、取り寄せてもらった次第。
この本の背景には、私の青春時代も確実に存在する。
単行本を持っていたのですがいつの間にか
見当たりません。もしかしたら実家の書架に
あるのかも。かび臭い頁をめくると様々な
思い出が色鮮やかに蘇りそうな気がします。
私の本も、多分、実家のがらくた屋敷にあると思います。
高校生の頃はこの薫君シリーズや、落合恵子、サガンや、サリンジャー、なんか甘ったるいのをたくさん読んでいたように思います(笑)
芥川賞をとった又吉ナオキさんが(笑)芥川龍之介をたくさん読んでいたのと大違いですね。
ポンチちゃん
この本も、芥川賞作品で、しゃべり口調の文体が好きと嫌いにきっぱり分かれて話題になったと思うけれど、当時のベストセラーだよ。 ただし、東大紛争で入試がなくなったころの高校生の話だし、今読むとどうかな?って思うけどね。
寒さなれしたのか、だんだん平気になるね(笑)